ビジネスにプライベート、学校生活など、さまざまなシーンで活躍するノートPC。人によっては生活になくてはならないデバイスになっているかもしれません。しかし、ノートPCの性能や機能はとにかく複雑。どの製品を選んでいいのか迷ってしまいますよね。

　この記事ではBCNが独自で集計している実売ランキングをもとにおすすめのノートPCを紹介するとともに、BCNのアナリストが市場や製品の解説をします。

 

ノートPC市場のトレンド解説

　おすすめのノートPCを紹介するまえに、まずは市場の状況についてトレンドを解説します。ぜひ製品選びの参考にしてみてください。

　9月から10月にかけては各メーカーが秋冬モデルを発売する時期です。オンラインストアや家電量販店にはピカピカの新製品が並ぶ一方、型落ち製品が生まれる時期でもあります。ノートPCを買い替えるにはベストな時期の1つだと言えます。

　機能面でいうと、やはりここ最近のトレンドはAIです。これまでもChatGPTをはじめとする生成AIが台頭してきましたが、直近ではAI処理に特化したチップを搭載したノートPCが出始めています。

　2023年末にMicrosoftが新たな生成AI「Copilot」を発表しています。Copilotは質問に回答してくれる基本的な機能のほか、文章の作成やよ要約、画像の読み取りと生成、音声での会話といったことが可能で、ユーザーのアシスタントとして活躍してくれます。最近の高性能なPCはCopilotに対応したPC「Copilot+ PC」としてCopilotキーが搭載されるなど活躍の幅が広がっているのです。

　一方で、Copilotを活用できるサードパーティソフトが揃っていないという課題もあります。現状、Copilotが活躍できる場はMicrosoftが提供するソフトに限られており、機能面に期待しすぎると拍子抜けしてしまう可能性もあります。Copilot+ PCを購入するかどうかは慎重に検討しましょう。
 

おすすめのノートPC

　続いて、24年9月1～30日までのBCNランキングの実売データを参考におすすめのノートPCを紹介していきます。

ノートPC　月間売れ筋ランキング
 

NEC「LAVIE N16 ネイビーブルー N1635/HAL」

　NECの「LAVIE N16 ネイビーブルー N1635/HAL」は、スタイリッシュなデザインと十分な性能を兼ね備えたノートPCです。16インチの大画面ディスプレイは広々とした作業スペースを確保でき、マルチタスクや動画鑑賞に適した設計になっています。

　CPUにはインテル Core i3-1215U プロセッサーを採用し、メモリは8GBを確保。ストレージはSSDの256GBです。大画面である分本体サイズも大きいですが、DVDドライブやテンキーが搭載されていたり、インターフェースが豊富だったりとさまざまな用途で活用することができます。

出典：NEC LAVIE N15・N16 / スタンダードノートパソコン
 

富士通「FMV Lite 3515/H3 FMV3515H3W」

　富士通の「FMV Lite 3515/H3 FMV3515H3W」は、エントリーレベルのノートPCとして、普段使いに適したモデルです。重量が約1.7gと比較的軽量で持ち運びやすく、価格が手頃な点が特徴。基本的なオフィスワークやネットサーフィンには十分な性能を持ちます。

　CPUはインテルのCeleron プロセッサー 7305を採用し、メモリは8GB、ストレージはSSDの256GB。フルHD液晶を搭載した薄型のデザインで仕事からプライベートまでシーンを選ばずに活用できます。

出典：富士通「FMV Lite 3515/H3 FMV3515H3W」
 

NEC「LAVIE N14 Slim N1455/HAL」

　NECの「LAVIE N14 Slim N1455/HAL」は23年に発売された秋冬モデル。コンパクトかつ薄型設計のスリムモデルで、重量も1.24gと比較的軽いことから持ち運びやすさに定評のある一台です。

　性能面は、基本構成で、CPUにAMD Ryzen 3 7330Uを採用し、メモリは8GB、ストレージはSSDの256GBです。なお、カスタマイズ性が高く、いずれの部品も購入時点でより高性能なものにアップグレード可能。自分に合った一台を購入できます。

出典：NEC「LAVIE N14 Slim N1455/HAL」
 

Valve Corporation「Steam Deck OLED 512GB」

　PCゲームストアの「Steam」を運営していることで有名なValve Corporationの「Steam Deck OLED」は、手軽にPCゲームを楽しめるSteam Deckに有機ELディスプレイを搭載したモデル。ゲーミングPCよりも安価に購入でき、場所を問わずPCゲームをプレイできるというメリットはそのまま、従来製品よりも鮮明ではっきりとしたコントラストのディスプレイでゲームを楽しめます。

　CPUやGPUにはAMDを採用し、メモリは18GB、ストレージは512GBから1TBまでを用意。インターフェースにはmicroSDのスロットとtype-Cのディスプレイポートを搭載しています。なお、ゲームパッドコントロールを採用しており、キーボードやマウスは接続できないため、ゲーム以外の用途には不向きです。

出典：Valve Corporation「Steam Deck OLED」
 

レノボ・ジャパン「Ideapad Flex 3i Chromebook Gen8 82XH001KJP」

　レノボ・ジャパンの「Ideapad Flex 3i Chromebook Gen8 82XH001KJP」は、Chromebookの中でも使いやすさを追求したモデルです。360度回転するヒンジにより、ノートPCとしてだけでなく、タブレットとしても使うことができます。スペックは高くありませんが、Chrome OSならではの軽快な動作とセキュリティの高さが魅力です。

　CPUはインテルのプロセッサー N100で、メモリは4GB、ストレージはeMMCの64GBなのでクラウドストレージの活用が必要になります。一方で、出先での使用を前提としている設計で、Wi-Fi 6対応や、最大12時間のバッテリ駆動時間がメリットです。

出典：レノボ・ジャパン IdeaPad Flex 3i Chromebook Gen 8 (Intel)
 

アップル「MacBook Air Retinaディスプレイモデル スターライト MLY13J/A」

　アップルの「MacBook Air Retinaディスプレイモデル スターライト MLY13J/A」は2022年に発売されたMacのエントリーモデルです。アップルが新たに独自開発したCPU「M2」が搭載されており、従来製品よりも処理性能が向上しています。

　その他の基本構成としては、メモリが8GB、ストレージがSSDの256GBです。そのほか、デザインがフラットデザインとなっており、スタイリッシュな見た目になっています。また、ディスプレイも13インチにしては大きく、Liquid Retinaディスプレイの搭載により色鮮やかな発色になっています。

出典：アップル「MacBook Air Retinaディスプレイモデル スターライト MLY13J/A」
 

Dynabook「dynabook C5 P1C5WPES」

　同製品は23年6月に発売された夏モデルのスタンダードPC。15.6型で大画面であるものの、重量は約1.77gで比較的軽量。DolbyATOMOSにも対応ししているため、動画鑑賞にはもってこいです。

　基本構成は、CPUにCore i3-1305Uを採用し、メモリは8GB、ストレージはSSD256GBです。独自機能としてオンラインミーティング時に自然な美顔・美肌に補正してくれる「CyberLink YouCam for dynabook」や周囲のノイズを除去してくれる「AIノイズキャンセラー」を搭載。また、シンプル操作でデータを引き継げる「PC引越ナビ2」が付いています。

出典：Dynabook「dynabook C5 P1C5WPES」


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