2024年の家電量販店 主な新店舗まとめ 秋オープン「マルチメディア千葉」などが話題に
今年の年末年始は土日・祝日を含め、9連休の方も多いだろう。2024年に新たにオープンした家電量販店各社の主な新店舗をまとめ、今年の振り返りとしたい。
家電量販店がすでに営業しているショッピングセンターや百貨店などに、後からスーパーが出店するケースもある。例えば、23年6月にヤマダデンキの都市型家電量販店「LABI 藤沢」がオープンした「さいか屋 藤沢店」(神奈川県藤沢市)の地下1階には、「デパ地下」に相当する地下1階のリニューアルにあわせ、10月16日に新たに「ライフさいか屋藤沢店」がオープンした。以前、同フロアにあった「成城石井」よりヤマダデンキの客層と近いと考えられ、今まで以上に家電量販店+スーパーの相乗効果が期待できそうだ。
一方、24年10月16日から順次オープンした総合生活提案型ショッピングスクエア「アークスクエア湘南平塚」(神奈川県平塚市黒部丘)は、大型ショッピングモール相当の広大な敷地に、ホームセンター棟(ビバホーム湘南平塚店+Tecc LIFE SELECT 湘南平塚店)と、屋上駐車場のあるスーパー棟(エイビイ平塚店)が隣接する2棟構成で、縦ではなく横に移動して買い回りができる。ヤマダデンキの新店舗は、既存の大型ショッピングモールの隣接地(Tecc LIFE SELECT 高岡店)や別棟(テックランドゆめが丘店/ゆめが丘ソラトス 2)に出店するケースもみられた。
なお、「アークスクエア湘南平塚」は、ヤマダホールディングス(ヤマダデンキ)とアークランズ(ホームセンタームサシ/ビバホーム)が共同出店する総合生活提案型ショッピングスクエアの4店舗目であり、関東エリアでは平塚黒部丘が初。25年には大阪府茨木市に「(仮称)アークスクエア茨木」、長野県須坂市に「(仮称)アークスクエア須坂」が開業予定だ。
今年、昨年以上にTVやSNSで話題となったスーパー「ロピア」(OICグループ)は、青森県に続き、11月に北海道に初進出した。イトーヨーカ堂から引き継いだ施設をグループ企業のFirstoが運営する「CiiNA CiiNA 屯田」(北海道札幌市北区)には、ロピアのほか、「コジマ×ビックカメラ」「デコホーム」など8店舗が順次オープン。ほかにも「エディオン 多治見インター店」がテナントとして出店している「多治見インターモール」に中部エリア5店舗目となる「ロピア多治見店」がオープンするなど、家電量販店やホームセンター(どちらかまたは両方)とスーパーの組み合わせの増加は、ロピアの積極的な出店の結果ともいえる。
このほか、11月15日に、千葉駅前の「ヨドバシカメラ千葉店」が「ヨドバシカメラ マルチメディア千葉」として移転リニューアルオープンし、大いに話題を集めた。「デパ地下」のある「そごう千葉店」とは連絡通路でつながっており、1680台収容の「タイムズヨドバシ千葉」(旧名称オーロラシティパーキング)は同店と共用だ。
家電量販店とスーパーの組み合わせとは異なるが、「ビックカメラ新宿東口店」と同じ建物の1~3階に、ユニクロのグローバル旗艦店「ユニクロ 新宿本店」が10月25日にオープンしている。22年6月にビックロが閉店して以来、記者はここの跡地にも大型スーパーが出店すると予想していたが、見事に外れ、もともとあったユニクロが復活。DAISO/Standard Products/THREEPPYの3ブランドも出店し(THREEPPYは新宿区初出店)、「食」以外は一通りそろう、日常の買い物に便利な施設になった。
これらの新店舗のオープンを抑え、今年の家電量販店関連の最大のニュースは、ノジマによるPCメーカー・VAIOの買収だろう。取得価額(概算)は合計約112億円。ノジマはこれまでも積極的にM&Aを進めており、事前に予想はできなかったが納得できる組み合わせだ。来年も各社から、予想外の異業種M&Aや意表を突く出店場所・出店スタイル、よりワクワクできる体感・体験型展示の登場などを期待したい。(BCN・嵯峨野 芙美)
ますます増える家電量販店+スーパー もはや単独店は難しい?
近年、地方や郊外を中心に、広い駐車場を備え、1カ所で複数店舗の買い回りが可能な商業施設が増えている印象がある。「ららぽーと」や「イオンモール」といった、広域集客を前提とした大型ショッピングモールに加え、マーケティング用語で「ネイバーフッドショッピングセンター(NSC)」と呼ばれる施設が新規または改装・建て替えで続々とオープン。こうした商業施設において、家電量販店は集客の目玉となる主要テナントの一つだ。家電量販店がすでに営業しているショッピングセンターや百貨店などに、後からスーパーが出店するケースもある。例えば、23年6月にヤマダデンキの都市型家電量販店「LABI 藤沢」がオープンした「さいか屋 藤沢店」(神奈川県藤沢市)の地下1階には、「デパ地下」に相当する地下1階のリニューアルにあわせ、10月16日に新たに「ライフさいか屋藤沢店」がオープンした。以前、同フロアにあった「成城石井」よりヤマダデンキの客層と近いと考えられ、今まで以上に家電量販店+スーパーの相乗効果が期待できそうだ。
一方、24年10月16日から順次オープンした総合生活提案型ショッピングスクエア「アークスクエア湘南平塚」(神奈川県平塚市黒部丘)は、大型ショッピングモール相当の広大な敷地に、ホームセンター棟(ビバホーム湘南平塚店+Tecc LIFE SELECT 湘南平塚店)と、屋上駐車場のあるスーパー棟(エイビイ平塚店)が隣接する2棟構成で、縦ではなく横に移動して買い回りができる。ヤマダデンキの新店舗は、既存の大型ショッピングモールの隣接地(Tecc LIFE SELECT 高岡店)や別棟(テックランドゆめが丘店/ゆめが丘ソラトス 2)に出店するケースもみられた。
なお、「アークスクエア湘南平塚」は、ヤマダホールディングス(ヤマダデンキ)とアークランズ(ホームセンタームサシ/ビバホーム)が共同出店する総合生活提案型ショッピングスクエアの4店舗目であり、関東エリアでは平塚黒部丘が初。25年には大阪府茨木市に「(仮称)アークスクエア茨木」、長野県須坂市に「(仮称)アークスクエア須坂」が開業予定だ。
今年、昨年以上にTVやSNSで話題となったスーパー「ロピア」(OICグループ)は、青森県に続き、11月に北海道に初進出した。イトーヨーカ堂から引き継いだ施設をグループ企業のFirstoが運営する「CiiNA CiiNA 屯田」(北海道札幌市北区)には、ロピアのほか、「コジマ×ビックカメラ」「デコホーム」など8店舗が順次オープン。ほかにも「エディオン 多治見インター店」がテナントとして出店している「多治見インターモール」に中部エリア5店舗目となる「ロピア多治見店」がオープンするなど、家電量販店やホームセンター(どちらかまたは両方)とスーパーの組み合わせの増加は、ロピアの積極的な出店の結果ともいえる。
このほか、11月15日に、千葉駅前の「ヨドバシカメラ千葉店」が「ヨドバシカメラ マルチメディア千葉」として移転リニューアルオープンし、大いに話題を集めた。「デパ地下」のある「そごう千葉店」とは連絡通路でつながっており、1680台収容の「タイムズヨドバシ千葉」(旧名称オーロラシティパーキング)は同店と共用だ。
家電量販店とスーパーの組み合わせとは異なるが、「ビックカメラ新宿東口店」と同じ建物の1~3階に、ユニクロのグローバル旗艦店「ユニクロ 新宿本店」が10月25日にオープンしている。22年6月にビックロが閉店して以来、記者はここの跡地にも大型スーパーが出店すると予想していたが、見事に外れ、もともとあったユニクロが復活。DAISO/Standard Products/THREEPPYの3ブランドも出店し(THREEPPYは新宿区初出店)、「食」以外は一通りそろう、日常の買い物に便利な施設になった。
これらの新店舗のオープンを抑え、今年の家電量販店関連の最大のニュースは、ノジマによるPCメーカー・VAIOの買収だろう。取得価額(概算)は合計約112億円。ノジマはこれまでも積極的にM&Aを進めており、事前に予想はできなかったが納得できる組み合わせだ。来年も各社から、予想外の異業種M&Aや意表を突く出店場所・出店スタイル、よりワクワクできる体感・体験型展示の登場などを期待したい。(BCN・嵯峨野 芙美)