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K-POPガールズグループのaespaが計11回の国内ツアーを完走! 2年連続の東京ドームに参戦してきた話

暮らし

2024/08/29 18:00

 【父娘のコラボブログ:K-POPとその周辺のお話・12】現在K-POPガールズグループで最も人気が高い(韓国企業評判研究所による2024年7月11日から8月11日までのビッグデータ分析結果)と言われている“aespa”(エスパ)の「2024 aespa LIVE TOUR - SYNK : Parallel Line」が大盛況のうちに終了しました。このツアーは、7月6日の福岡マリンメッセを皮切りに、愛知、埼玉、大阪を含む全国4都市で9公演、計10万人を動員し、追加公演という位置づけで東京ドームにて8月17日から18日の2日間のSPECIAL EDITIONを終え、11公演で約20万人のMY-J(日本のaespaファン)を魅了しました。特に注目すべきは、彼女たちの初のフルアルバム“Armageddon”から多くの曲がピックアップされたこと、また、日本デビュー曲「Hot Mess」やMcCafeとのコラボ曲「Sun and Moon」を初披露したことです。筆者は、7月15日のさいたまスーパーアリーナ公演と、8月17日の東京ドーム公演に参戦しましたのでそのレポートも交えてツアーを完走した模様を追っていきます。

aespa東京ドーム追加公演サイネージ(筆者撮影)

日本デビュー曲は国内マーケットを強く意識してリリース

 まずツアーの話をする前に、aespaの日本デビュー曲「Hot Mess」について少し紹介します。24年7月にリリースされたこの曲は、少し懐かしい感じのする平成ギャルをコンセプトに取り入れた楽曲です。日本のポップカルチャーを入念にリサーチし、細かいレベルに至るまで誤解や間違いがないように配慮された内容となっています。aespaはこれまで仮想空間やSFのような、ある意味で不思議な世界観を持っていたのに対し、「Hot Mess」では、日本のカワイイ文化がギッシリ詰まっていました。

 現在、韓国では2000年前後に流行したY2Kカルチャーが人気ですが、aespaの楽曲はプリキュア、セーラームーン、加えてガンダムなどのキャラクターを思い浮かばせるような遊び心溢れるコンセプトを取り入れました。aespaが所属する事務所「SMエンターテインメント」は、他の事務所にはないようなコンセプトで知られており、Hot Messもそれに倣っています。この日本のファンを大事にして入念に制作された日本デビュー曲はとても好感が持てるものでした。今回のライブツアーでは、この日本デビュー曲も早速パフォーマンスしてくれることが大きな話題となりました。
 
aespa日本デビュー曲「Hot Mess」バナー(筆者撮影)
 

さいたまスーパーアリーナ公演での微笑ましいハプニング

 aespaのライブツアー「Parallel Line」の埼玉公演では、末っ子メンバーのNINGNING(ニンニン)が歌い出しを間違えるという小さなハプニングがありました。しかし、この出来事は彼女が生で歌っていることを証明する結果となり、ファンからはレアな場面に遭遇するという貴重な体験になったようです。ニンニンはこのミスをすぐに認め、オーディオガイドが聞こえず早めに歌い出してしまったと話していました。この小さなミスは、SNSやショート動画で瞬く間に話題となりました。

 ミスであっても、aespaのメンバーのリアクションで許せてしまうところが、ファンを魅了するのではないかと思います。ニンニンの歌い出しの間違いは、彼女の人間性とプロとしての成長を感じさせる貴重な瞬間であり、ファンはさらに彼女を応援したくなったのではないでしょうか。そして翌日の公演ではミスすることなく完璧なパフォーマンスを披露しました。ほかのメンバーも、彼女がミスせずに歌ったことにグッドサインを出して賞賛していました。aespaのライブは、小さなハプニングもファンが一緒になることのできる特別な空間なのです。
 
aespaさいたまスーパーアリーナ公演サイネージ(筆者撮影)
 

福岡公演が振替になり、また楽しいハプニングが発生

 7月7日に予定されていたaespaの福岡公演は、とある理由で延期となりました。オフィシャルには明確な理由は告げられていませんが、察するには歴史的な背景が関係していたようです。この日はかつて日中戦争の発端となった盧溝橋事件が起きた日であり、中国では「暗黒の日」として知られているそうです。

 「このような日にaespaが日本でコンサートを行うとは如何なものか?」という書き込みが海外のSNSで散見されるようになり、特に中国出身メンバーであるニンニンに対する安全面を考慮して日程変更という判断になったようです。観覧予定であったファンで振替に参加できない方にとっては非常に残念な結果ではありましたが、メンバーの今後の活動を考慮して、迅速に振替日や会場の手配などを調整したスタッフには頭が下がります。

 結果として7月30日と31日の2回に分けられて行われた振替公演は、ある意味特別な体験になったようです。残念ながら、メンバーのKARINA(カリナ)は体調不良のため参加できませんでしたが、GISELLE(ジゼル)、WINTER(ウィンター)、ニンニンの3人がカリナの分まで最高のパフォーマンスを披露してくれたそうです。カリナの不在はファンにとってとても残念ですが、aespaの他のメンバーがその空白を埋めたことが、東京ドーム公演のaespaの完全体を期待するものにもなったことでしょう。

 そして、この福岡公演でも楽しいハプニングがあったことはファンの間でとても話題となりました。コンサートの最後にウィンターが「MY-Jは音痴じゃない」と日本語で言いたかったところ、日本語に不慣れなこともあり、ある言葉(ここで文字にすることはできません)に言い間違えてしまったのです。ウィンター本人もすぐ間違いに気が付いて慌てましたが、それに対してジゼルは「私が教えたのではない」と弁解し、ニンニンはどう反応していいか分からず唖然としていた映像が、コンサート終了後にSNSを駆け巡りました。

 ウィンターの小さなミスは、いつものクールビューティーなルックスとは正反対の愛らしいものであり、彼女の人間らしさを垣間見た瞬間でもありました。このような小さなミスは、本当であればあってはならないかもしれませんが、これもコンサートならではの貴重な体験であり、ファンはプレミアム感を抱きながら「またコンサートに行きたい」と感じるのではないでしょうか。
 

東京ドーム公演は特別なパフォーマンスが披露された

 そして、最後に8月17日と18日の2日間にわたって東京ドームで開催された特別版公演「2024 aespa LIVE TOUR - SYNK : PARALLEL LINE - in TOKYO DOME -SPECIAL EDITION-」では、体調が心配されたカリナも復帰し、ファンは安心したことでしょう。この特別版公演では、通常のライブツアーよりもさらにパワーアップした豪華なステージセットや独特の演出が用意され、すでにツアー参戦したファンでも新しいステージとして体験することができました。

 この東京ドーム公演は事前に全て完売となり、抽選に外れたファンに向けて急遽機材席の開放も行うほどの人気ぶりでした。この公演は、K-POPガールズグループとして初めての2年連続での東京ドーム開催となったことでも話題になり、aespaが日本での人気を不動のものにした歴史的なイベントとなりました。この特別公演でも最も注目されたのは、大ヒット曲でありながらツアーのセットリストに入っていなかった「Girls」と「savage」がマッシュアップされたことです。

 筆者はこの2曲がとてもお気に入りなので、披露してくれただけでも大感動でした。そして、新たにセットリストに追加された「ZOOM ZOOM」は、23年10月6日にリリースされ、テレビアニメ「BEYBLADE X」のテーマ曲としても使用されたアップテンポで気分の高まる曲でしたので、ステージ披露を期待していたファンも多かったのではないかと思います。

 そして、今回のツアーでは、aespaがデビューしてからMVに登場していたバーチャルユニバースにおけるCG案内役のnaevis(ナビス)が、とてもリアルな動きをしていることも話題となりました。SMエンターテインメントによると、今回のナビスは人工知能技術を駆使して制作されたそうで、動きがより自然になっていましたのです。かつてのナビスやメンバーのアバターが繰り広げるCGの動きは、お世辞にも滑らかではなかった(筆者の主観ですが)ので、CGの進歩がバーチャルとリアルとの境界を今後取り払ってくれるような予感さえ感じました。

 SMエンターテインメントは、先日ナビスのソロデビューを発表しました。9月より、アーティストとして本格的な活動を展開する予定で、最新のテクノロジーを活かし、様々なプラットフォームやコンテンツに合わせて柔軟に変化するという、CGならではのキャラクターとして活動を展開するそうです。asepaから派生して生まれたキャラクターがどこまでK-POP業界で活躍するか期待したいと思います。
 
aespa東京ドーム追加公演
 

aespaの夏はまだ終わらない

 今年の5月にフルアルバムをリリースしてから東京ドーム公演まで、怒涛の活動時期に入っていたaespaですが、実は活動がまだ続くのです。8月下旬から全国ロードショーが始まる「aespa: MY First page」は、彼女たちのデビューから830日間の軌跡を追いかけたドキュメンタリー映画となっています。デビューしたての頃、アメリカでの初有観客単独公演、国連本部でのスピーチなどの貴重な映像から、初めてのワールドツアー「SYNK:HYPER LINE」に至るまで、aespaのこれまでの成功体験を綴った内容となっているそうです。

 加えて、ワールドツアーのバックステージでの、普段は見られないようなメンバーの姿や、ステージ前の緊張した感など、リアリティ溢れる場面がたくさん収録され、ファンとしては必見の映画とのことです。aespaファンのMY-Jの皆さん、まだまだaespaの夏は終わりません。夏バテしないように彼女たちをひたすら追いかけましょう。(はとりーぬ&らいか)

■Profile
はとりーぬ&らいか
東京都在住50半ばの父と20代前半の娘。共通の趣味が“IZ*ONE”から始まったK-POP推し活動で、月に数回の活動を通して韓国文化の流帆に務める日々。最近の注目はBABYMONSTERとQWERです。
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