“新化系”のわんぱく欧風カレーを改めて

グルメ

2024/08/16 11:00

それまで欧風カレーといえば、シュッと上品で、古き良き洋食のイメージだったけれど、どーんとトンカツが乗っかり、タルたまをトッピングすると案外わんぱくに映る。

食雑誌・あまから手帖8月号「真夏のカレー。」特集で掲載した『元町欧風カレー タンガロンガ』の一皿。忘れられないNEW WAVEと題したコーナーの1ページだったけれど、本当に忘れられないインパクトと存在感があることに、今更ながら気づいた。

見た目を裏切らない深いデミグラスソース的な味わいのカレーは、牛ではなく「神戸ポーク」を赤ワインでじっくり煮込んでいることに尽きる。さらに、野菜スープを別に作って合わせるラーメンのWスープ的な発想など、欧風カレーにして、進化でも深化でもない、“新化系”(急激過ぎない新しさとして)のポテンシャルを秘める。

もし、今食べるならば、トッピングのタルたまはWにしたい。しかも一カ所にこんもり置かず皿の左右に配し、スプーンで右から左へ食べ進みながら、常にタルたまを感じつつ、いつでもどちらからでも掬える状態にしておきたい。

食後はめちゃくちゃ背徳感に苛まれそうだけど、もはや、吸引力の凄まじい食べ物にはつきものの宿命だ。わんぱくな皿には、やはりわんぱくさで応えたい。
 
神戸ポーク・プレミアムカツカレー1200円。
時季ごとの限定メニューもチェックしたい。

『元町欧風カレー タンガロンガ』
住所/兵庫県神戸市中央区元町通6-8-12

※こちらの記事は、関西の食のwebマガジン「あまから手帖Online」がお届けしています。
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