【家電量販店とまちデータ・2】「住みたい街ランキング」の上位に入る街(駅)・自治体には、多くの場合、駅前の繁華街や市内のロードサイドなどに小型~大型家電量販店がある。本連載第1回では、全国の家電量販店約3500店舗のデータを都道府県ごとに集計し、人口10万人あたりの店舗数が多い都道府県を紹介した。第2回となる今回は、人口10万人あたりではなく、店舗数総数で見ていこう。
■第1回から読む
https://www.bcnretail.com/market/detail/20240629_435332.html
「カメラ系家電量販店」または「都市型家電量販店」と呼ばれるビックカメラ(「コジマ×ビックカメラ」は含まない)とヨドバシカメラの店舗数を比較すると、ビックカメラは東京都(24店舗)、神奈川県(7店舗)、大阪府・愛知県(ともに5店舗)の順となり、ヨドバシカメラもまた、1位東京都(8店舗)、2位神奈川県(4店舗)の順だった。地価の高い東京23区内に巨大な旗艦店を構えるカメラ系家電量販店は、東京都心一極集中の象徴といえるだろう。
報道によると、「ヨドバシカメラ」を運営するヨドバシホールディングスは、「千葉」駅前にある現「ヨドバシカメラ千葉店」(千葉県千葉市中央区)を近隣に移転し、さらに25年夏ごろに「池袋」駅直結の新店舗をオープンする計画という。ヨドバシカメラ千葉店の提携駐車場は、すでに今年3月1日から「そごう千葉店」と同じ「オーロラシティパーキング」に変更済みだ。
集計によると、東京都内・神奈川県内最多の店舗数となる家電量販店は、ショッピングモールや駅ビルなどへのテナント出店の多い「ノジマ」だ。店舗数(集計時)は東京67、神奈川77で、地元・神奈川のほうが多い。また、次点は東京、神奈川ともヤマダデンキ(FC店含む)だった。さすがに埼玉県ではノジマは、ヤマダデンキ、ケーズデンキに次ぐ3番手にとどまるが、「埼玉県下業界ナンバーワン」のでんきち(15店舗)を上回っている。
第1回で取り上げた、人口10万人あたりの家電量販店の店舗数は、地域密着を掲げる小型店が多く出店している地域のほうが有利となる。よってワースト3は東京都、神奈川県、宮城県だった(詳しくは第1回を参照)。一方、ここ数年、新たに開業する近隣型ショッピングセンター(NSC)や広域集客型商業施設にいずれかの家電量販店がほぼ必ず出店し、リニューアルにあたり、家電量販店や家電を取り扱うホームセンターを誘致するケースが目立つ。一見、出店過剰に見えるが、これらの地域は、居住人口に対し、実は店舗数が少ないので、今後も同様の傾向が続きそうだ。インターネットにつながる家電や住宅設備が増えた今、身近に家電量販店のあるエリアこそ、住みやすい街・エリアといえるだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)
※本記事の「家電量販店」の総数は、家電量販店各社のウェブサイトに2024年6月末時点で記載されていたデータをもとに独自に集計したものです。7月以降の新規開店・閉店は反映しておりません。
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約3500店舗の店舗データを集計 店舗数トップは愛知県
主要家電量販店(オンラインショップは含まない)の都道府県別店舗数は、愛知県が245店舗でトップ。続いて大阪府が222店舗で2位につけ、47都道府県で最も人口の多い東京都は209店舗で3位に入った。4位以降、福岡県、広島県、神奈川県、埼玉県、兵庫県、千葉県、北海道、静岡県と続き、15位以下の府県は100店舗を切る。「カメラ系家電量販店」または「都市型家電量販店」と呼ばれるビックカメラ(「コジマ×ビックカメラ」は含まない)とヨドバシカメラの店舗数を比較すると、ビックカメラは東京都(24店舗)、神奈川県(7店舗)、大阪府・愛知県(ともに5店舗)の順となり、ヨドバシカメラもまた、1位東京都(8店舗)、2位神奈川県(4店舗)の順だった。地価の高い東京23区内に巨大な旗艦店を構えるカメラ系家電量販店は、東京都心一極集中の象徴といえるだろう。
報道によると、「ヨドバシカメラ」を運営するヨドバシホールディングスは、「千葉」駅前にある現「ヨドバシカメラ千葉店」(千葉県千葉市中央区)を近隣に移転し、さらに25年夏ごろに「池袋」駅直結の新店舗をオープンする計画という。ヨドバシカメラ千葉店の提携駐車場は、すでに今年3月1日から「そごう千葉店」と同じ「オーロラシティパーキング」に変更済みだ。
集計によると、東京都内・神奈川県内最多の店舗数となる家電量販店は、ショッピングモールや駅ビルなどへのテナント出店の多い「ノジマ」だ。店舗数(集計時)は東京67、神奈川77で、地元・神奈川のほうが多い。また、次点は東京、神奈川ともヤマダデンキ(FC店含む)だった。さすがに埼玉県ではノジマは、ヤマダデンキ、ケーズデンキに次ぐ3番手にとどまるが、「埼玉県下業界ナンバーワン」のでんきち(15店舗)を上回っている。
第1回で取り上げた、人口10万人あたりの家電量販店の店舗数は、地域密着を掲げる小型店が多く出店している地域のほうが有利となる。よってワースト3は東京都、神奈川県、宮城県だった(詳しくは第1回を参照)。一方、ここ数年、新たに開業する近隣型ショッピングセンター(NSC)や広域集客型商業施設にいずれかの家電量販店がほぼ必ず出店し、リニューアルにあたり、家電量販店や家電を取り扱うホームセンターを誘致するケースが目立つ。一見、出店過剰に見えるが、これらの地域は、居住人口に対し、実は店舗数が少ないので、今後も同様の傾向が続きそうだ。インターネットにつながる家電や住宅設備が増えた今、身近に家電量販店のあるエリアこそ、住みやすい街・エリアといえるだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)
※本記事の「家電量販店」の総数は、家電量販店各社のウェブサイトに2024年6月末時点で記載されていたデータをもとに独自に集計したものです。7月以降の新規開店・閉店は反映しておりません。