ベンキュージャパン(BenQ)は、新たな国内マーケットに保育園市場への訴求を進める一環として、長年保育の現場に携わり、業界を知り尽くした保育インフルエンサー3人をゲストに招き、「電子黒板BenQ Board×保育DX」をテーマにした座談会を、9月29日に、東京・ベンキュージャパンオフィスで開催した。
座談会に先立ち、電子黒板BenQ Boardの製品担当であるベンキュージャパンの高見祐介プロダクトマネージャーが、同製品の紹介とデモンストレーションを実施。電子黒板BenQ Boardの主な活用方法として、「端末の画面を共有する」「共有画面にメモ書きする」「ホワイトボードアプリ」の三つを実演を交えて紹介した。
iPadやPCとワイヤレスやケーブルでつなぐことによって簡単に連携できるほか、消しゴム機能の紹介ではツールを使わずに手でこするだけで文字を消去できるのを見て、ゲスト陣から「それは良い」と絶賛の声。書いた文字をオブジェクト化して移動したり、消した文字をUndoで戻したり、デジタルならではの使い勝手を興味深く聞き入っていた。
今回、初めて電子黒板に触れたというでんちゃんが「保育の幅が広がり、これからの時代につながっていきそう」と電子黒板の将来性に期待をかける一方で、ちーちゃん先生が、すでに導入例のあるインターナショナルスクールでの勤務経験を踏まえて、これまでの準備に時間がかかるプロジェクターや配布物での会議を比較例に挙げ、その利便性とペーパーレスのメリットについて言及した。
祝吉先生は、PCであらかじめ作り込んだものを表示するだけでなく、リアルタイムで文字などを書き加えることができる点に注目。「急なお知らせにも対応できるのが良い」と、実際の現場を想定した使い方を提案した。
また、厚生労働省の調査で8年未満の保育士の離職率が半数近くに達するという現状に対して、「行事」による負担を挙げるちーちゃん先生。「保育に専念したいのに、習慣や文化、体裁、空気など目に見えないものがハードルを高くしている」と指摘する。祝吉先生は、行事や書類仕事への負担に加えて、人間関係、とくに保護者との関係性について言及。その解決の一つの手段として、でんちゃんは電子黒板による効率化に可能性を見出す。
現在、保育現場でも特に午睡チェックや連絡ノートでのICT化が進んでおり、タブレット端末などの導入も進められているが、その習得が保育士の負担になっている面があるとしながら、でんちゃんは「上手く使いこなせれば、業務時間も短くなるし、効率の良い保育が実現できる」と希望をのぞかせる。また、祝吉先生は保護者への手紙や連絡事項がなかなか読まれないという現状を紹介しつつ、電子黒板などでインパクトのある表示ができれば、目にしてもらえるのではないかとの可能性を示唆した。
対話型の保育やプログラミングなどによる論理的思考の発達など、電子黒板を活用した新しい保育に夢が広がる中、「子どもの成長に対するデジタルの影響」を指摘する祝吉先生。「電子黒板などせっかくの良いものが、かえって悪い影響が出てしまうのはもったいない。その使い方は今後よく考えていかないといけない」との警鐘を鳴らす。でんちゃんも、「デジタルやインターネットの世界は使い方を誤るとすごく危険」と同意しつつ、逆に「現場で正しい使い方を教えるチャンスでもある」との見方を示した。
ICTやデジタルを上手く活用した保育について、でんちゃんは「使い方によっては悪影響だが、デジタルイコール悪のような考え方も違う」との見解で、「職員同士ももちろん、社会でもすり合わせが必要で、保育者の立場でも親の立場でももっと学んでいかなければならないと思う」と続ける。
一方、全てが紙の時代からICT化に切り替わっていく過渡期の時代を過ごし、「インプットが大変だった」と振り返るちーちゃん先生は、使い方だけでなく心得も含めた研修が必要であり、「ベテランも新人も関係なく、もういちど見直すチャンス」であることを強調する。
デジタル化もICT化も「避けては通れない」という祝吉先生は、子どもの成長段階によってデジタルに触れる最適な時間があり、「その切り替えをしっかりと教えていくことが大切」と話し、今後は「デジタルを使うことありきで、きちんと躾の部分も考えていかなければならないのでは」と提言し、座談会を締めくくった。
ICT化が進む保育現場の現状や課題を討論
座談会には、SNS総フォロアー8万人、3児の保育士パパである「でんちゃん」、保育士歴20年、延べ7500人の親子に関わってきたグローバル保育士で、絵本の専門家でもある「ちーちゃん先生」、保育業界20年以上、園長10年の経験をもつ乳幼児期の子育て専門家「祝吉美紀先生」の3人が参加。保育を知り尽くした3人が、「電子黒板BenQ Board」の活用法だけでなくICT化が進む保育現場の現状や課題などを語った。座談会に先立ち、電子黒板BenQ Boardの製品担当であるベンキュージャパンの高見祐介プロダクトマネージャーが、同製品の紹介とデモンストレーションを実施。電子黒板BenQ Boardの主な活用方法として、「端末の画面を共有する」「共有画面にメモ書きする」「ホワイトボードアプリ」の三つを実演を交えて紹介した。
iPadやPCとワイヤレスやケーブルでつなぐことによって簡単に連携できるほか、消しゴム機能の紹介ではツールを使わずに手でこするだけで文字を消去できるのを見て、ゲスト陣から「それは良い」と絶賛の声。書いた文字をオブジェクト化して移動したり、消した文字をUndoで戻したり、デジタルならではの使い勝手を興味深く聞き入っていた。
今回、初めて電子黒板に触れたというでんちゃんが「保育の幅が広がり、これからの時代につながっていきそう」と電子黒板の将来性に期待をかける一方で、ちーちゃん先生が、すでに導入例のあるインターナショナルスクールでの勤務経験を踏まえて、これまでの準備に時間がかかるプロジェクターや配布物での会議を比較例に挙げ、その利便性とペーパーレスのメリットについて言及した。
祝吉先生は、PCであらかじめ作り込んだものを表示するだけでなく、リアルタイムで文字などを書き加えることができる点に注目。「急なお知らせにも対応できるのが良い」と、実際の現場を想定した使い方を提案した。
また、厚生労働省の調査で8年未満の保育士の離職率が半数近くに達するという現状に対して、「行事」による負担を挙げるちーちゃん先生。「保育に専念したいのに、習慣や文化、体裁、空気など目に見えないものがハードルを高くしている」と指摘する。祝吉先生は、行事や書類仕事への負担に加えて、人間関係、とくに保護者との関係性について言及。その解決の一つの手段として、でんちゃんは電子黒板による効率化に可能性を見出す。
現在、保育現場でも特に午睡チェックや連絡ノートでのICT化が進んでおり、タブレット端末などの導入も進められているが、その習得が保育士の負担になっている面があるとしながら、でんちゃんは「上手く使いこなせれば、業務時間も短くなるし、効率の良い保育が実現できる」と希望をのぞかせる。また、祝吉先生は保護者への手紙や連絡事項がなかなか読まれないという現状を紹介しつつ、電子黒板などでインパクトのある表示ができれば、目にしてもらえるのではないかとの可能性を示唆した。
対話型の保育やプログラミングなどによる論理的思考の発達など、電子黒板を活用した新しい保育に夢が広がる中、「子どもの成長に対するデジタルの影響」を指摘する祝吉先生。「電子黒板などせっかくの良いものが、かえって悪い影響が出てしまうのはもったいない。その使い方は今後よく考えていかないといけない」との警鐘を鳴らす。でんちゃんも、「デジタルやインターネットの世界は使い方を誤るとすごく危険」と同意しつつ、逆に「現場で正しい使い方を教えるチャンスでもある」との見方を示した。
ICTやデジタルを上手く活用した保育について、でんちゃんは「使い方によっては悪影響だが、デジタルイコール悪のような考え方も違う」との見解で、「職員同士ももちろん、社会でもすり合わせが必要で、保育者の立場でも親の立場でももっと学んでいかなければならないと思う」と続ける。
一方、全てが紙の時代からICT化に切り替わっていく過渡期の時代を過ごし、「インプットが大変だった」と振り返るちーちゃん先生は、使い方だけでなく心得も含めた研修が必要であり、「ベテランも新人も関係なく、もういちど見直すチャンス」であることを強調する。
デジタル化もICT化も「避けては通れない」という祝吉先生は、子どもの成長段階によってデジタルに触れる最適な時間があり、「その切り替えをしっかりと教えていくことが大切」と話し、今後は「デジタルを使うことありきで、きちんと躾の部分も考えていかなければならないのでは」と提言し、座談会を締めくくった。