住宅ローン専門金融機関のアルヒは、自社データをもとに住宅専門家が厳選した1都3県(東京・神奈川・埼玉・千葉)の「本当に住みやすい街」のランキング「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞2022」を2021年12月11日に発表した。ARUHI調査の「住みやすい街」は、独自の基準に基づく「駅・エリア」に対する評価であり、他の住みやすさランキングより納得できる結果だ。
21年実績に基づく「2022トップ10」1位はJR東海道線「辻堂」で、住所は神奈川県藤沢市・茅ヶ崎市。評価の基準「住環境」「交通の利便性」「教育・文化環境」「コストパフォーマンス」「発展性」のうち、「住環境」は5点満点で、総合評価は4.24点だった。
2位はJR京浜東北線「川口」(総合評価4.05点)、3位は京王相模原線「多摩境」(総合評価4.00点)が入った。駅名の通り、多摩境は東京多摩・神奈川県央の両エリアの観光地にアクセスしやすく、27年度開通予定のリニア中央新幹線駅「橋本」にもわずか一駅の好立地だ。
4位から10位までは「大泉学園」「海浜幕張」「たまプラーザ」「花小金井」「月島」「船堀」「新秋津」と続く。ARUHIの評価を見ると、価格もだいぶ評価に加味されており、例えば、10位の新秋津(JR武蔵野線)は、東京アドレス(東京都東村山市)ながら手が届きやすい物件価格のおかげでトップ10入りを果たしたようだ。
さて今年以降、トップ10には、22年以降、駅徒歩圏内にヤマダホールディングスとアークランドサカモトのコラボレーションによる家電量販店、ホームセンター、スーパーなどを融合した次世代型新業態「総合生活提案型ショッピングスクエア」、新東名 厚木南ICそばに「(仮称)イオンモール平塚」の開業が決定している「平塚」(1位の辻堂から2駅先)が入るだろう。同じ市内でも距離が離れているため(車利用25~30分)、小田急線やJR相模線沿線の駅が急上昇してランキング上位に入るかもしれない。
今年最大の交通関連トピックスとして、22年度下期に相鉄・東急直通線(東急新横浜線)が開業予定。新駅の「新綱島」や「西谷」「大和」「海老名」など相鉄・JR直通線の停車駅周辺にも注目だ。また、相鉄は、中期経営計画で新たな相互直通乗り入れ先を掲げており、もし実現すると、新横浜経由で東海道新幹線へのアクセスが大幅に改善し、「交通の利便性」の指標が向上する駅が一気に増えそうだ。
辻堂の住みやすさランキング1位獲得は、今から30年くらい前の同駅周辺の様子を知っている人には感慨深い。よくぞここまで人気が上がったものだ。
大手企業を中心とした在宅勤務・テレワークの広がりと、住まいに対する価値観の変化から、地方への移住が増加するという予想もあったが、辻堂・川口・大泉学園・海浜幕張など、当面は東京駅までおおむね1時間以内の首都圏近郊にとどまりそうだ。少なくとも今後数年間、交通利便性の高い辻堂・川口の「本当に住みやすい街大賞」上位ランクインは間違いないだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)
21年実績に基づく「2022トップ10」1位はJR東海道線「辻堂」で、住所は神奈川県藤沢市・茅ヶ崎市。評価の基準「住環境」「交通の利便性」「教育・文化環境」「コストパフォーマンス」「発展性」のうち、「住環境」は5点満点で、総合評価は4.24点だった。
2位はJR京浜東北線「川口」(総合評価4.05点)、3位は京王相模原線「多摩境」(総合評価4.00点)が入った。駅名の通り、多摩境は東京多摩・神奈川県央の両エリアの観光地にアクセスしやすく、27年度開通予定のリニア中央新幹線駅「橋本」にもわずか一駅の好立地だ。
4位から10位までは「大泉学園」「海浜幕張」「たまプラーザ」「花小金井」「月島」「船堀」「新秋津」と続く。ARUHIの評価を見ると、価格もだいぶ評価に加味されており、例えば、10位の新秋津(JR武蔵野線)は、東京アドレス(東京都東村山市)ながら手が届きやすい物件価格のおかげでトップ10入りを果たしたようだ。
さて今年以降、トップ10には、22年以降、駅徒歩圏内にヤマダホールディングスとアークランドサカモトのコラボレーションによる家電量販店、ホームセンター、スーパーなどを融合した次世代型新業態「総合生活提案型ショッピングスクエア」、新東名 厚木南ICそばに「(仮称)イオンモール平塚」の開業が決定している「平塚」(1位の辻堂から2駅先)が入るだろう。同じ市内でも距離が離れているため(車利用25~30分)、小田急線やJR相模線沿線の駅が急上昇してランキング上位に入るかもしれない。
今年最大の交通関連トピックスとして、22年度下期に相鉄・東急直通線(東急新横浜線)が開業予定。新駅の「新綱島」や「西谷」「大和」「海老名」など相鉄・JR直通線の停車駅周辺にも注目だ。また、相鉄は、中期経営計画で新たな相互直通乗り入れ先を掲げており、もし実現すると、新横浜経由で東海道新幹線へのアクセスが大幅に改善し、「交通の利便性」の指標が向上する駅が一気に増えそうだ。
辻堂の住みやすさランキング1位獲得は、今から30年くらい前の同駅周辺の様子を知っている人には感慨深い。よくぞここまで人気が上がったものだ。
大手企業を中心とした在宅勤務・テレワークの広がりと、住まいに対する価値観の変化から、地方への移住が増加するという予想もあったが、辻堂・川口・大泉学園・海浜幕張など、当面は東京駅までおおむね1時間以内の首都圏近郊にとどまりそうだ。少なくとも今後数年間、交通利便性の高い辻堂・川口の「本当に住みやすい街大賞」上位ランクインは間違いないだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)