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新型コロナウイルス対策、「無理して出社した」が83%、休む判断は「体温38度以上」が最多

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2020/02/19 19:00

 転職エージェントのワークポートが2月18日に発表した「職場の感染症対策」に関する調査によると、新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)やインフルエンザが広がる中、体調不良でも無理して出社した経験がある人が80%以上で、会社を休む判断は「38度以上」が最多だったことが明らかになった。


 厚生労働省は2月17日に、国内でも感染者数が増加傾向にある新型コロナウイルスによる感染症の「相談・受診の目安」を発表。風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日続いたり、強いだるさや息苦しさがあったりした人は「帰国者・接触者相談センター」に相談することを促している。

 一方で、ワークポートが全国の転職希望者243人を対象に2月3~10日に実施したアンケート調査では、無理して出社したことが「ある」との回答が83.1%に上った。「ない」は16.9%だった。

 また、平熱が36.0度と仮定して、体調不良で会社を休む判断を聞いたところ「38度以上」が53.5%で最も多く、次に「37度以上」(21.0%)、「発熱はないが悪寒や倦怠感がある」(14.8%)、「39度以上」(5.8%)、「休まない」(4.9%)と続いた。
 

 多くが38度以上を体調不調の判断基準にしており、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにも、改めて厚労省が示した「37.5度以上」を基準に置きたいところだ。

 調査では、自分が無理して出社する一方で、一緒に働く人が体調不良の場合、「休むべき」(79.4%)と「どちらかというと休むべき」(20.2%)を合わせて、ほぼ100%が「休むべき」と回答。体調不良の同僚が仕事を休むのは、肯定的なことが分かった。
 

 ほかにも、現在の会社や直近の会社で感染症対策を実施しているかについての質問で、「はい」と回答した人が46.5%、「わからない」が13.2%、「いいえ」が40.3%。企業間で対策に差が生じていることが分かった。

 会社の対策では、「マスク着用の義務化」「アルコール消毒液の設置」の回答が多かったほか、「会社からマスクを1人20枚配布された」(20代・男性・接客販売)、「インフルエンザの予防接種が必須となり会社から補助費が出た」(30代・男性・教育)など、金銭的な補助も見られた。

 また、「リモートワークが推奨された」(40代・女性・管理)、「通勤ラッシュ時を避けて通勤するように指示された」(30代・男性・営業)など、リモートワークや時差出勤を実施する動きもあった。

 体調不良のときに会社を休める環境であるかどうかについては、「とてもそう」(31.3%)と「ややそう」(32.9%)を合わせて64.2%に上ることがわかった。
 


 同社では、休める環境であっても、自己判断で出社する働き手が多く、企業側と働き手側双方の感染症に対する意識改革が必要であるとする。

 新型コロナウイルス対策では、GMOインターネットグループが1月16日に在宅勤務体制への移行を発表したことをはじめ、NTTグループや家事代行のベアーズ、調理レシピアプリのクックパッドなど、さまざまな企業でテレワークやビデオ会議などで対応する動きが拡大している。