ゼンリンが参画する秩父市・横瀬町デジタル田園都市推進協議会は、政府が推進する地方創生と社会のデジタル化実現に向けた「デジタル田園都市国家構想」の一環として、埼玉県秩父市と横瀬町において秩父丸通タクシーが運行するAIデマンドタクシーサービスのリニューアル運行を、1月12日から順次開始する。


　今回のAIデマンドタクシーサービスのリニューアルでは、秩父市の既存の乗合タクシーに未来シェアが提供する「SAVS」を導入し、新たにAIデマンドタクシー「あいAIタクシー」の運行を行う。秩父市吉田・大田地区在住者を対象とした「あいAIタクシー」では、利用者の要望に応じたリアルタイムでのルート選択が可能になり、効率的な配車を実現する。また、スマートフォンを通じた当日予約に対応するとともに、23年2月以降、小鹿野町、皆野町内の乗降場所3か所を追加する。

　横瀬町では、2021年から運用している横瀬町在住・在勤者を対象とした「のりあいブコーさん号」の秩父市内の乗降場所を増やし、横瀬町と秩父市を結ぶ交通手段としての利便性を高める。
 
　今後は、「あいAIタクシー」と「のりあいブコーさん号」が互いに連携し合う形で運用を行うことで、交通・物流課題解決に向けた生活インフラの強化を目指していく。また、これらサービスによって取得したデータは、今後開始予定の他のサービスで得られるモビリティデータや、行政保有の各種データと連携、分析することによって、地域交通施策、観光施策などでの活用を目指す。
 
　「SAVS」は、タクシー（デマンド交通）と路線バス（乗合交通）の長所をかけ合わせた、AIによるリアルタイムな便乗配車計算を行うサービス。クラウド上のAIプラットフォームががスマートデバイスと通信して、刻々と変化する車両と人・物の移動状況に応じて、すべての空間移動と希望時間を同時に満たす車両の走行ルートを瞬時に決定する。