ベンキュー「ZOWIE XL2566K」はプロゲーマーを目指す人におすすめのハイエンドゲーミングモニター
ゲーミングPCの性能を最大限に引き出すには、通常のモニターよりも高いリフレッシュレートに対応したゲーミングモニターが必要になる。ゲーミングモニター市場は年々拡大し、数多くの製品が発売されているが、その中でもトップクラスの性能を持つ製品が、ベンキュージャパン(BenQ)の「ZOWIE XL2566K」だ。XL2566Kはリフレッシュレート360Hz対応というハイエンドゲーミングモニターで、FPS/TPSなどでフレームレートにこだわる上級者におすすめの製品。早速、レビューしていこう。
ゲーミングモニターを選ぶ際に、まずチェックすべきスペックは最大リフレッシュレート。実際にゲームをプレイする際に重要となるフレームレート(1秒間における画面の書き換え回数)は、モニターの最大リフレッシュレートを超えることはないからだ。
最近はCPUとGPUともに高性能化が進み、ゲームでもより高いフレームレートを出せるようになった。以前は、ゲーミングモニターの最大リフレッシュレートも144Hzや165Hzあれば十分とされてきたが、最近は240Hzといったより高速なリフレッシュレートに対応した製品が増えてきている。
今回レビューするBenQの「ZOWIE XL2566K」(以下XL2566K)も、そうしたトレンドにそった製品で、リフレッシュレート360Hzという現時点で最速クラスのリフレッシュレートに対応した24.5型ゲーミングモニターである。
上下の角度を変更するチルトは、上23度、下5度まで対応し、左右への首振り(スイベル)は、左右にそれぞれ45度(合計90度)回転させることができる。チルトやスイベルについても、スタンド部分に目盛りが用意されているので、使いやすい角度の目盛りを覚えておけば、角度が変わってしまってもすぐに元通りに戻すことができる。
さらに、標準でOSDメニューの設定を変更するための専用コントローラ「S.Switch」が付属。S.SwitchはXL2566K本体と有線で接続して利用するが、中央のホイールが5ウェイコントローラと同じ役割を果たしており、上下に回転させたり、左右に傾けて項目や設定の変更を行うことができる。また、押し込むことで選択になる。
S.Switchの手前には三つのボタンがあり、ゲームモードや入力をワンタッチで切り替えることができるので、とても便利だ。さらに、S.Switchにはユーザーによる画質設定を保存する機能もあり、同じ型番の他のモニターに自分のS.Switchを接続すれば、その設定を読み込ませることもできる。
背面右上には収納式のフックが用意されており、ヘッドセットを使わないときにひっかけておくことができる。細かい点までユーザーの使い方を配慮している。
もちろん、PlayStation 5やXbox Series Xの120fps出力にも対応する。また、外付けコントローラ「S.Switch」接続用端子やヘッドホン端子も用意されている。スピーカーは搭載していないが、FPS/TPSなどのゲームは、ヘッドホンで音を聞きながらプレイすることが基本となるので、ゲーミングモニターではスピーカーを搭載する必要はあまりない。
電源ケーブルやHDMIケーブル、DisplayPortケーブルは、スタンドの支柱に空いている穴を通して接続することによってスッキリとまとめることができる。
さらにXL2566Kには、ゲームへの集中力を高めるのに役立つシールドも標準で付属している。シールドはモニター左右に取り付けることができ、角度を自由に変更できる。シールドを装着することでモニターの周囲の物が視界に入るのを防ぐことができ、よりゲームに没頭できる。
中間色の応答速度を高める「AMA」と独自のバックライト制御により、ゲーム中の激しい画面の揺れを抑える「DyAc+」を搭載していることも特筆できる。DyAc+はいわゆる黒挿入技術の一種で、バックライトを高速にオン・オフすることで、高速な動きでも残像感を減らす。最大輝度は320cd/m2、コントラストは1000:1となっている。
また、暗いシーンが多いゲームをよりプレイしやすくするための「Black eQualizer」と呼ばれる機能も搭載。Black eQualizerは画面の暗い場所を持ち上げて明るくする機能で、暗いシーンでの視認性が向上する。さらに「Color Vibrance」(色の鮮明さ)を調整することで、敵をより見やすくすることができる。
コンテンツに応じた画面モードは、「FPS1」「FPS2」「FPS3」「ゲーマー1」「ゲーマー2」「ゲーマー3」「動画」「標準」の8種類が用意されている。FPSが3種類あるが、FPSタイトルや好みによって使い分けることになる。また、ゲーマー1~3にはユーザーがカスタマイズした設定を登録できる。
XL2566Kならリフレッシュレート360Hzに対応しているため、PCの性能を最大限に引き出すことができる。DyAc+をオンにすることで、画面の残像感やブレが減少し、遠くの敵に対しても的確に狙いを付けることができるようになった。また、暗いシーンが多い「ELDEN RING」をプレイする場合は、暗部を持ち上げるBlack eQualizerが役に立った。
XL2566Kはeスポーツで勝ちたい人やプロゲーマーを目指す人におすすめしたい、ハイエンドなゲーミングモニターだ。一般的なプレイヤーならリフレッシュレート144Hz程度でもそう不満はないだろうが、プロゲーマーはもっと高速なリフレッシュレートに対応したモニターを使っていることが多いようだ。リフレッシュレート144Hz程度のゲーミングモニターでは物足りなくなったプレイヤーの買い替え用途としてもおすすめしたい。(ライター・石井 英男)
ゲーミングモニターを選ぶ際に、まずチェックすべきスペックは最大リフレッシュレート。実際にゲームをプレイする際に重要となるフレームレート(1秒間における画面の書き換え回数)は、モニターの最大リフレッシュレートを超えることはないからだ。
最近はCPUとGPUともに高性能化が進み、ゲームでもより高いフレームレートを出せるようになった。以前は、ゲーミングモニターの最大リフレッシュレートも144Hzや165Hzあれば十分とされてきたが、最近は240Hzといったより高速なリフレッシュレートに対応した製品が増えてきている。
今回レビューするBenQの「ZOWIE XL2566K」(以下XL2566K)も、そうしたトレンドにそった製品で、リフレッシュレート360Hzという現時点で最速クラスのリフレッシュレートに対応した24.5型ゲーミングモニターである。
スタンドの調整機能が豊富で、高さやチルト、スイベル、ピボットが可能
スタンドの調整機能
まずは、スタンドの調整機能から見ていこう。XL2566Kのスタンドは高さ調整やチルトだけでなく、スイベルやピボットにも対応した高機能なものだ。上下の高さの調整範囲は155mmと広く、机の高さやプレイヤーの背の高さに合わせて調整できる。チルトで上下の角度を変更
また、スタンドにはスライドできる目印が用意されているので、目印を自分が使いやすい高さに合わせておけば、高さが変わってしまった場合でも、すぐに元の高さに戻せるので便利だ。上下の角度を変更するチルトは、上23度、下5度まで対応し、左右への首振り(スイベル)は、左右にそれぞれ45度(合計90度)回転させることができる。チルトやスイベルについても、スタンド部分に目盛りが用意されているので、使いやすい角度の目盛りを覚えておけば、角度が変わってしまってもすぐに元通りに戻すことができる。
ピポット機能で液晶パネルを回転
さらに、液晶パネル全体を右に90度回転させて画面を縦にして使うピボット機能もサポート。縦画面表示は、縦画面のシューティングゲームや縦に長いWebサイトの閲覧時などに便利で、スタンドの調整機能については申し分のない仕様といえるだろう。スイベル機能でキーボードを自分仕様に設置
スタンドの台座部分は比較的コンパクトでスイベル機能もあるため、FPS/TPSプレイヤーがよくやるキーボードのハの字置きや逆ハの字置きにも対応できる。また、スタンドの支柱上部に取っ手が用意されているので片手で楽に移動できる。画質などの設定を簡単に変更できるS.Switchが付属
背面には電源ボタンと5ウェイコントローラと呼ばれるスティック状のデバイス、二つのローテーションキーが用意されている。5ウェイコントローラはその名の通り、上下左右+押し込みで選択という五つの操作が可能で、OSDメニューの操作性も良好だ。さらに、標準でOSDメニューの設定を変更するための専用コントローラ「S.Switch」が付属。S.SwitchはXL2566K本体と有線で接続して利用するが、中央のホイールが5ウェイコントローラと同じ役割を果たしており、上下に回転させたり、左右に傾けて項目や設定の変更を行うことができる。また、押し込むことで選択になる。
S.Switchの手前には三つのボタンがあり、ゲームモードや入力をワンタッチで切り替えることができるので、とても便利だ。さらに、S.Switchにはユーザーによる画質設定を保存する機能もあり、同じ型番の他のモニターに自分のS.Switchを接続すれば、その設定を読み込ませることもできる。
背面右上には収納式のフックが用意されており、ヘッドセットを使わないときにひっかけておくことができる。細かい点までユーザーの使い方を配慮している。
3系統入力対応でPC以外にもさまざまな機器を繋げる
XL2566Kは、インターフェイスが充実していることも高く評価できる。HDMI×2とDisplayPort×1の合計3系統の入力端子を備え、PCを含め最大3台の機器の接続が可能だ。もちろん、PlayStation 5やXbox Series Xの120fps出力にも対応する。また、外付けコントローラ「S.Switch」接続用端子やヘッドホン端子も用意されている。スピーカーは搭載していないが、FPS/TPSなどのゲームは、ヘッドホンで音を聞きながらプレイすることが基本となるので、ゲーミングモニターではスピーカーを搭載する必要はあまりない。
電源ケーブルやHDMIケーブル、DisplayPortケーブルは、スタンドの支柱に空いている穴を通して接続することによってスッキリとまとめることができる。
さらにXL2566Kには、ゲームへの集中力を高めるのに役立つシールドも標準で付属している。シールドはモニター左右に取り付けることができ、角度を自由に変更できる。シールドを装着することでモニターの周囲の物が視界に入るのを防ぐことができ、よりゲームに没頭できる。
応答速度を高める「AMA」と激しい画面の揺れを抑える「DyAc+」を搭載
XL2566Kはリフレッシュレート360Hzに対応するなど、ゲーミングモニターとしての基本性能も高いことが魅力。解像度は1920×1080ドット(フルHD)で、高速TNパネルを採用している。中間色の応答速度を高める「AMA」と独自のバックライト制御により、ゲーム中の激しい画面の揺れを抑える「DyAc+」を搭載していることも特筆できる。DyAc+はいわゆる黒挿入技術の一種で、バックライトを高速にオン・オフすることで、高速な動きでも残像感を減らす。最大輝度は320cd/m2、コントラストは1000:1となっている。
また、暗いシーンが多いゲームをよりプレイしやすくするための「Black eQualizer」と呼ばれる機能も搭載。Black eQualizerは画面の暗い場所を持ち上げて明るくする機能で、暗いシーンでの視認性が向上する。さらに「Color Vibrance」(色の鮮明さ)を調整することで、敵をより見やすくすることができる。
コンテンツに応じた画面モードは、「FPS1」「FPS2」「FPS3」「ゲーマー1」「ゲーマー2」「ゲーマー3」「動画」「標準」の8種類が用意されている。FPSが3種類あるが、FPSタイトルや好みによって使い分けることになる。また、ゲーマー1~3にはユーザーがカスタマイズした設定を登録できる。
S.SwitchでOSDメニューの操作もより直感的に
画質設定などは、OSDメニューによって行う。OSDメニューの操作は本体背面の5ウェイコントローラまたはS.Switchによって行うが、どちらも直感的に操作できる。特にS.Switchの操作性はとても優れている。OSDメニューの操作が苦手だという人でも、S.Switchならすぐに慣れることができるだろう。プレイも非常に快適、特にFPS/TPSプレイヤーにおすすめ
実際にゲーミングPCを接続して、「VALORANT」や「Apex Legends」などのFPSをプレイしてみたが、「VALORANT」は比較的動作が軽いため、平均フレームレートが300fpsを超えることもある。XL2566Kならリフレッシュレート360Hzに対応しているため、PCの性能を最大限に引き出すことができる。DyAc+をオンにすることで、画面の残像感やブレが減少し、遠くの敵に対しても的確に狙いを付けることができるようになった。また、暗いシーンが多い「ELDEN RING」をプレイする場合は、暗部を持ち上げるBlack eQualizerが役に立った。
XL2566Kはeスポーツで勝ちたい人やプロゲーマーを目指す人におすすめしたい、ハイエンドなゲーミングモニターだ。一般的なプレイヤーならリフレッシュレート144Hz程度でもそう不満はないだろうが、プロゲーマーはもっと高速なリフレッシュレートに対応したモニターを使っていることが多いようだ。リフレッシュレート144Hz程度のゲーミングモニターでは物足りなくなったプレイヤーの買い替え用途としてもおすすめしたい。(ライター・石井 英男)