睡眠中の熱中症対策にぴったり! 「快眠クールまくら」で朝まで熟睡しよう

レビュー

2021/07/19 18:00

 梅雨を迎えたあたりから、寝苦しい夜が増えてきた。筆者はエアコンを寝てから1時間後に消え、起きる1時間前につくよう設定しているが、それでもたっぷり汗をかくことが多い。また、暑さのせいで本来起きる時間よりも早く目覚めてしまい、睡眠のリズムが乱れやすい。少しでも質のいい眠りを手に入れたいと思い使ってみたのが、アイリスオーヤマの「快眠クールまくら」だ。実際に1週間ほど使用したので、その使い勝手を紹介しよう。

「快眠クールまくら」の参考価格は2万4800円。
メーカー保証が1年あり、アイリスオーヤマの公式サイトで購入すると2年保証になる

「おやすみモード」で温度を自動コントロール

 快眠クールまくらは、冷却シートを枕の上にセットし、枕カバーをかけて使う。これまで使っていた枕を使えるのはかなりうれしいポイントだ。
 
本体サイズは幅16×高さ16.6×奥行き14cm、重さは2.0kg。
冷却シートは幅54×高さ23cm。コンパクトなので使わない季節も収納しやすい

 枕に載せるだけでは滑るのではないかと不安だったか、冷却シートの裏面には滑り止めが付いているので、寝ている際に頭からは外れることはほとんどなかった。また、使う前は冷却シートが小さく感じたが、大柄な筆者が寝返りを打ってもなんとか収まったので安心した。
 
冷却シート内を循環する水をベルチェ素子が冷やす。
この冷却方式は医療用装置などで活用されているそうだ

 使い方はシンプルで、電源を入れたらモード・時間・冷却の強さを設定してスタートボタンを押すだけ。「おやすみモード」と「連続冷却モード」の2種類があり、「おやすみモード」は睡眠リズムに合わせて温度を自動でコントロールしてくれる。

 人間は眠りにつくときに体温が徐々に下がり、起きる時間が近づくにつれ上昇する。そこで、おやすみモードでは、設定した枕の温度になるように一定時間低温で運転した後、27℃の弱冷却で温度を調節するそうだ。
 
冷却の強さは強め(20℃)/標準(23℃)/ひかえめ(26℃)の3段階。
睡眠時間は0.5時間~12時間の間で設定できる。

 冷却の強さを選ぶ際の基準にしたいのが「熱中症ナビ」。これは電源をオンにした直後の室温などをもとに熱中症の危険度を知らせる機能で、これを参考にして考えるといいだろう。

 今回、「連続冷却モード」は試しに使った程度だったが、こちらは急な発熱などの際に氷枕代わりに使おう。睡眠時に使うと、一定の温度で冷やし続けるので目覚めの良さにはつながららないように感じた。

寝心地はいいが本体の置き場所は要検討

 快眠クールまくを実際に使ってみると、氷枕との大きな違いに気付かされた。氷枕とは違い、冷却シートの素材が柔らかく、寝心地はかなりいい。また、枕が濡れることもなく、毎回冷やすといった手間もかからない。

 最初の頃は冷却の強さを「ひかえめ」や「標準」にしたので、じんわり汗をかく日もあったが、「強め」にして眠ると筆者は快適だった。快眠クールまくらを使い始めて、暑さで目が覚めることはほぼなくなった。
 
汗をかいたときのためにタオルを巻きたいが、そうすると冷たさを感じにくくなるのが悩ましい

 冷え具合としては、氷枕のように「冷たい」と感じるほどではない。ずっとひんやりした状態が続くといった印象で、溶けた氷枕のひやーっとした感じに近い。穏やかな冷たさで気持ちよく眠れるというのが意外だが、夏から秋にかけての約5か月を快適に過ごせそうなのでありがたい。

 ただし、いくつか問題を挙げるとすれば、冷却中の音が少し気になった。PCのファンが回っているような音がずっとするので、枕元やサイドテーブルに置くよりは、ベッドなら足元に下ろすなどして少し距離を離したほうがいい。幸い、冷却シートと本体をつなぐチューブは足元に置けるほどの長さがある。
 
こういった置き方だと、すぐに寝落ちする筆者でもさすがにうるさかった。
ベッドの足元に置くとほとんど気にならないのでおすすめ

 冷却シートは、仰向けに寝るとまったく音が気にならないが、横向けに寝ると、かすかにブーンという音が聞こえた。しかし、この音は最初の5分ほどで感じただけだったので、布団に入る少し前から電源を入れておいたほうが良さそうだ。

 2万4800円という価格を考えると、家族全員分を購入して使うのは少し厳しいかもしれない。しかし、暑い季節に寝苦しさを覚えている人は使ってみて損はないだろう。(TEKIKAKU・今西絢美)