iPhone SEは土日に売れる、3世代の初動を比較

アナリストPOSデータ分析

2022/03/29 15:00

 これまで3世代発売されたiPhone SEの初動を家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で比較した。


 2022年3月18日(金)に第3世代iPhone SEが発売となった。これまでに初代は2016年3月31日(木)、第2世代は2020年5月11日(月)に発売されている。また、第3世代は発売当初から3大キャリアに加え、UQ mobileとY!mobileからも発売になっているが、初代と第2世代は当初3大キャリアのみの発売だった。更に第3世代は5G対応のため、キャリアによってはSIMの差し替えではなく契約自体を変更しなければならず、ランニングコストが高くなるケースもある。

 こうした違いはあるが、初代の発売当日の販売台数を「1.00」とした指数を算出し、3世代の累計販売台数指数で初動を比較した。初代は5日間の累計指数で2.52、10日間で3.24、14日間では3.65という推移だった。第2世代は、発売から5日間の累計指数は初代とほぼ同水準で推移したが、発売後の初めての土日に4.99、6.45と一気に販売台数を伸ばした。翌週の土日は9.44、10.91と、14日間の累計指数は初代の約3倍に達した。

 第3世代の発売当日の指数は0.51で、前の世代と比較すると最も低かった。しかし、発売直後の土日に1.78、2.96と第2世代を上回る指数を記録。翌週の土日も6.94、9.16と累計指数は高い水準に達した。

 第3世代iPhone SEはiPhone 13シリーズのチップと同じA15 Bionicを搭載しているにも関わらず6万円未満という安価であることが、販売台数を伸ばす要因の一つとなる。しかし、半導体不足がいまだに解消されておらず、需要に供給が追いつかなくなり、販売機会を損失する可能性が高い。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。


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