Ankerがソニーを初めて逆転、完全ワイヤレスイヤホンで年間2位に浮上

実売データ

2025/01/28 18:05

 2024年の完全ワイヤレスイヤホン(TWS)市場でAnkerが11.8%の販売数量シェアを占め、初めて年間2位となった。アップルとソニーの二強体制が続いていたが、Ankerが割り込んだ形となる。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から24年のTWS市場を振り返る。


 24年のTWSメーカー別販売数量ランキングは、アップルが24.4%で首位を獲得した。150社以上のメーカーがひしめき、競争が激しい中でも、同社は毎年2割以上のシェアを維持。24年もその地位は揺るがなかった。

 2位にはAnkerがランクインした。シェアは11.8%と同社にとって過去最高。22年は3.5%、23年は6.4%であり、24年は大きく躍進した。販売数量前年比は194.0%と約2倍に達した。前年まで後塵を拝していたオーディオテクニカ、JVCケンウッド、ソニーの3社を飛び越した。

 3位のソニーはシェア11.1%で23年よりも1.6ポイント減少。販売数量前年比は93.5%と振るわず、3位に後退した。
 

 24年のシリーズ別販売数量ランキングは、アップル「MTJV3J/A MagSafe充電ケース(USB-C)付きAirPods Pro(第2世代)」が首位を獲得。シェアは14.0%と、2位以下に10ポイント以上の差をつけた。24年9月発売の「MXP93J/A AirPods 4 アクティブノイズキャンセリング搭載」は4位にランクイン。発売から4か月間で年間TOP5入りを果たした。

 2位はソニー「WF-1000XM5 ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット」。23年9月発売の製品で、23年の年間ランキングでは9位だった。24年は7ランクアップし、フラッグシップモデルとして多くの支持を集めた。

 Ankerのシェアをけん引したのは「A3955N_1 Soundcore P40i」。24年4月発売で、翌5月から12月まで月間TOP10を維持する好調な売れ行きを記録。年間シェア2.7%で5位となった。他にも8位に「A3947N_1 Soundcore Liberty 4 NC」がランクインしており、2製品がTOP10入りした。
(BCN総研・筧采斗)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースです。
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