液晶テレビ市場で中国・TCL Corporation(TCL)が2023年1月、メーカー別販売台数シェアで4位に浮上し、初めてソニーを逆転した。TCLのシェアは9.7%で、同じく中国勢で3位のハイセンスを追う展開だ。40型未満の低価格モデルが好調。単身世帯の需要などでシェアを伸ばしている。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から明らかになった。
TCLが日本市場に本格参入したのは19年秋。それから1年ほどは、3%前後のシェアで推移していた。21年初頭から新生活需要が高まる春に向けてじわじわと数字を伸ばし、同3月には8.1%に到達。それまでの最高シェアを記録した。さらに22年3月には10.3%と、初めて10%を突破した。11月には9.3%でパナソニックを抜いて5位に浮上。23年1月には9.7%を記録して、初めてソニーを逆転した。TCLのシェアをけん引するのは32型の「32S5200A」。機種別ランキングではTOP10常連の人気モデルだ。税抜き平均単価は約2万6000円と、他社の32型と比べてひときわ安く、価格面での競争力は高い。
国内メーカーは40型以上に軸足をシフト。大型で高機能な液晶テレビや有機ELテレビなど付加価値の高い製品に注力している。ソニーとTCLの平均画面サイズを比較すると、ソニーは20年1月時点の48.6インチから23年1月には53.7インチまで大型化。売れ筋は65型の「XRJ-65X95J」など大型で単価の高い製品だ。TCLは逆に、20年1月の43.2インチから23年1月には38.7インチと4.1インチも「小型化」している。市場全体の平均画面サイズが3年間で39.6インチから42.7インチになっていることからも、TCLは他社とは相反する動きをしていることが分かる。
主要各社が大型、高単価に突き進む中、販売金額ではシャープ、TVS REGZA、ソニーの3社が7割近いシェアを占めている。TCLは、小型、低価格の逆張り路線で攻めることで、まずは販売台数から存在感が高まってきた。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
TCLが日本市場に本格参入したのは19年秋。それから1年ほどは、3%前後のシェアで推移していた。21年初頭から新生活需要が高まる春に向けてじわじわと数字を伸ばし、同3月には8.1%に到達。それまでの最高シェアを記録した。さらに22年3月には10.3%と、初めて10%を突破した。11月には9.3%でパナソニックを抜いて5位に浮上。23年1月には9.7%を記録して、初めてソニーを逆転した。TCLのシェアをけん引するのは32型の「32S5200A」。機種別ランキングではTOP10常連の人気モデルだ。税抜き平均単価は約2万6000円と、他社の32型と比べてひときわ安く、価格面での競争力は高い。
国内メーカーは40型以上に軸足をシフト。大型で高機能な液晶テレビや有機ELテレビなど付加価値の高い製品に注力している。ソニーとTCLの平均画面サイズを比較すると、ソニーは20年1月時点の48.6インチから23年1月には53.7インチまで大型化。売れ筋は65型の「XRJ-65X95J」など大型で単価の高い製品だ。TCLは逆に、20年1月の43.2インチから23年1月には38.7インチと4.1インチも「小型化」している。市場全体の平均画面サイズが3年間で39.6インチから42.7インチになっていることからも、TCLは他社とは相反する動きをしていることが分かる。
主要各社が大型、高単価に突き進む中、販売金額ではシャープ、TVS REGZA、ソニーの3社が7割近いシェアを占めている。TCLは、小型、低価格の逆張り路線で攻めることで、まずは販売台数から存在感が高まってきた。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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