3年間のノートPC市場を、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」を用いて分析してみた。2019年8月の販売台数を「100.0」とした台数指数と平均単価を使って市場を俯瞰してみる。
例年ノートPC市場は、年末年始の12月と1月、年度末の3月に販売台数が増加する。20年は1月にWindows 7のサポート終了(Win 7 EOS)に伴う駆け込み需要で台数指数は206.8と3年間で最も高い値となった。その後はコロナ禍による底堅い需要が続き、基準値(19年8月の水準)を下回ることはなく推移。しかし、21年は年度末商戦の3月、181.5とピークに達した後に急減速、6月には93.6と基準値を下回った。22年も年度末の3月に154.1を記録したものの、年々台数指数は低下しており、市場の縮小があらわれ始め、8月には76.9と3年前の4分の3の規模にまで落ち込んだ。
次に3年間の平均単価推移をみていく。台数指数で最も高い値となったWin 7 EOSの時、平均単価は10万1000円だった。しかし、コロナ禍に入ると在宅勤務やリモート授業でマシンパワーを必要とするハイエンドノートPCの需要が高まったことを背景に、平均単価は20年5月の11万1800円まで上昇、7月まで11万円台を維持していた。8月から21年1月の5か月の間に1万4000円ほど下落し、9万5400円と3年間で唯一10万円を下回った。その後若干の上下動をしつつ上昇が続いており、22年8月には11万6100円と3年間で最高値を記録した。
21年後半から、Win 7 EOSやコロナ禍で買い替え・買い増し需要が一巡したこともあり、販売台数は減少に転じた。また、平均単価は半導体不足や部材の高騰に加え、円安の影響などにより上昇している。今後は更に円安が進む見方も有力で、平均単価は更に上昇し販売台数が減少していくのは避けられそうにない。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
例年ノートPC市場は、年末年始の12月と1月、年度末の3月に販売台数が増加する。20年は1月にWindows 7のサポート終了(Win 7 EOS)に伴う駆け込み需要で台数指数は206.8と3年間で最も高い値となった。その後はコロナ禍による底堅い需要が続き、基準値(19年8月の水準)を下回ることはなく推移。しかし、21年は年度末商戦の3月、181.5とピークに達した後に急減速、6月には93.6と基準値を下回った。22年も年度末の3月に154.1を記録したものの、年々台数指数は低下しており、市場の縮小があらわれ始め、8月には76.9と3年前の4分の3の規模にまで落ち込んだ。
次に3年間の平均単価推移をみていく。台数指数で最も高い値となったWin 7 EOSの時、平均単価は10万1000円だった。しかし、コロナ禍に入ると在宅勤務やリモート授業でマシンパワーを必要とするハイエンドノートPCの需要が高まったことを背景に、平均単価は20年5月の11万1800円まで上昇、7月まで11万円台を維持していた。8月から21年1月の5か月の間に1万4000円ほど下落し、9万5400円と3年間で唯一10万円を下回った。その後若干の上下動をしつつ上昇が続いており、22年8月には11万6100円と3年間で最高値を記録した。
21年後半から、Win 7 EOSやコロナ禍で買い替え・買い増し需要が一巡したこともあり、販売台数は減少に転じた。また、平均単価は半導体不足や部材の高騰に加え、円安の影響などにより上昇している。今後は更に円安が進む見方も有力で、平均単価は更に上昇し販売台数が減少していくのは避けられそうにない。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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