需要の先食いで低迷していたパソコン市場は、ここにきてようやく底を打ち、ほぼ前年並みの規模で推移するようになった。しかし、10年前と比較すると、台数ベースではノートPCが8割、デスクトップPCでは4割程度に落ち込んでいる。回復基調にあるノートPCでは緩やかに小型・軽量化が進行していることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計するBCNランキングから明らかになった。
ノートPCはここ数か月にわたり、販売台数はほぼ前年並みの水準で推移している。そこで、どのような製品群が売れているのかをさまざまな切り口から分析したところ、画面サイズでは「14-16"(インチ)未満」が7割超、重量は「2.0-2.5kg未満」が4割超を占めていることが分かった(図1)。しかし、17年に入ると「13-14"未満」や「1.0-1.5kg未満」の比率が徐々に増大。平均画面サイズは16年10月の15.0"をピークに小型化が進み14”台に、また平均重量も2.0kgを少し下回るようになった。この「12-14"未満」かつ「1.0-1.5kg未満」ではアップルのシェアが増大しており、「MacBook Air 13"」が比率増をもたらす大きな要因となっている。
また、SSD搭載比率も徐々に増大しており、17年4月以降では常に3割を占めるようになった(図2)。このSSDの搭載が小型・軽量化に寄与していると言えそうだ。SSDは省電力であるためバッテリ駆動時間の拡大、読み込み速度の速さから起動時間の短縮といったメリットがある反面、HDDに比べると容量の割に価格が高めになってしまう点は否めない。
今まで10”前後のタブレット端末の登場より、ノートPC市場では大画面化が進んでいた。しかし、ここにきて進行している小型・軽量化のニーズが引き続き高まれば、現在メインとなっているラインアップとは別の需要が取り込めるだろう。利用用途を明確にした提案によって、タブレット端末からノートPC回帰への動きが出てくるかもしれない。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
ノートPCはここ数か月にわたり、販売台数はほぼ前年並みの水準で推移している。そこで、どのような製品群が売れているのかをさまざまな切り口から分析したところ、画面サイズでは「14-16"(インチ)未満」が7割超、重量は「2.0-2.5kg未満」が4割超を占めていることが分かった(図1)。しかし、17年に入ると「13-14"未満」や「1.0-1.5kg未満」の比率が徐々に増大。平均画面サイズは16年10月の15.0"をピークに小型化が進み14”台に、また平均重量も2.0kgを少し下回るようになった。この「12-14"未満」かつ「1.0-1.5kg未満」ではアップルのシェアが増大しており、「MacBook Air 13"」が比率増をもたらす大きな要因となっている。
また、SSD搭載比率も徐々に増大しており、17年4月以降では常に3割を占めるようになった(図2)。このSSDの搭載が小型・軽量化に寄与していると言えそうだ。SSDは省電力であるためバッテリ駆動時間の拡大、読み込み速度の速さから起動時間の短縮といったメリットがある反面、HDDに比べると容量の割に価格が高めになってしまう点は否めない。
今まで10”前後のタブレット端末の登場より、ノートPC市場では大画面化が進んでいた。しかし、ここにきて進行している小型・軽量化のニーズが引き続き高まれば、現在メインとなっているラインアップとは別の需要が取り込めるだろう。利用用途を明確にした提案によって、タブレット端末からノートPC回帰への動きが出てくるかもしれない。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。