SIMフリー比率増とサブブランド台頭で活気取り戻すスマートフォン市場
スマートフォン市場において、SIMフリー端末の台数比率は3か月連続で2割を超えたことが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から明らかになった。また、セカンドブランドであるY!mobile、UQ mobileの台頭により、再びスマートフォン市場が動き始めている。
2014年2月の販売台数を「1.00」とした台数指数をみると、翌3月の消費増税前に発生した駆け込み需要により、2.22を記録した(図1)。この反動減は大きく、4月には0.58まで落ち込んだが、その後、市場は回復に向かっていた。「実質0円販売」の規制強化に伴い、市場は減速したものの、16年6月以降販売台数は再び右肩上がりで推移している。また16年2月以降、キャリアに縛られないSIMフリー端末の台数比率が増加し、市場を支えている。14年は1割に満たない水準で推移していたが、15年には1割前後、16年には1割台半ばと年々その比率は増加、16年12月からは3か月連続で2割台を維持し市場の回復に貢献している。
次にキャリアごとの台数シェアを算出したところ、3大キャリアの支配力が低下していることが分かった。2年前の14年2月時点では、au/WiMAXが33.2%、NTT docomoが27.7%、SoftBankが26.7%と3大キャリアの合計は87.6%を占めていた(図2)。この3大キャリアの合計シェアは、15年2月が74.5%、17年2月は66.6%と、年々10ポイント程度低下している。そうしたなか、SoftBankとauのサブブランドである、Y!mobileとUQ mobileがシェアを伸ばし、存在感を示している。この2キャリアはMVNO事業者と異なり、一部契約の縛りが存在するなどの制約はあるものの、3大キャリアよりも安価な月額料金が特徴だ。
SIMフリー端末の販売増とサブブランドの台頭が、スマートフォン市場に変化をもたらしている。こうした変化は新たな競争を生み出し、停滞しつつあった市場が、再び活気を取り戻し始めた。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
2014年2月の販売台数を「1.00」とした台数指数をみると、翌3月の消費増税前に発生した駆け込み需要により、2.22を記録した(図1)。この反動減は大きく、4月には0.58まで落ち込んだが、その後、市場は回復に向かっていた。「実質0円販売」の規制強化に伴い、市場は減速したものの、16年6月以降販売台数は再び右肩上がりで推移している。また16年2月以降、キャリアに縛られないSIMフリー端末の台数比率が増加し、市場を支えている。14年は1割に満たない水準で推移していたが、15年には1割前後、16年には1割台半ばと年々その比率は増加、16年12月からは3か月連続で2割台を維持し市場の回復に貢献している。
次にキャリアごとの台数シェアを算出したところ、3大キャリアの支配力が低下していることが分かった。2年前の14年2月時点では、au/WiMAXが33.2%、NTT docomoが27.7%、SoftBankが26.7%と3大キャリアの合計は87.6%を占めていた(図2)。この3大キャリアの合計シェアは、15年2月が74.5%、17年2月は66.6%と、年々10ポイント程度低下している。そうしたなか、SoftBankとauのサブブランドである、Y!mobileとUQ mobileがシェアを伸ばし、存在感を示している。この2キャリアはMVNO事業者と異なり、一部契約の縛りが存在するなどの制約はあるものの、3大キャリアよりも安価な月額料金が特徴だ。
SIMフリー端末の販売増とサブブランドの台頭が、スマートフォン市場に変化をもたらしている。こうした変化は新たな競争を生み出し、停滞しつつあった市場が、再び活気を取り戻し始めた。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。