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NTTのオープンイヤー「耳スピ」に有線と無線の新しいモデルが登場! ながら聴き派ならどちらを選ぶ?

体験を通じてオープンイヤーの特徴の認知拡大を図る

 発表会終了後、坂井社長に話を聞いた。オープンイヤーの分かりやすいユースケースとして坂井社長が例に挙げたのが、育児をしている時期の使用だ。

 「小さいお子さんがいると自分の時間がほとんど取れないのが実情です。家事や炊事をしながらYouTubeを見たり、音楽を聴いたりしたい。そこで、普通のイヤホンだとお子さんの声に気がつかないため片耳だけにしていたのですが、周囲の音も聞こえると知って、新たにオープンイヤーを買って使っているというケースがありました。

 周囲の音が聞こえるだけなら外音を取り込むアンビエントモードが付いたモデルもあります。しかし、お子さんに話しかけるときは自分の声がくぐもって聞こえるので、つい声が大きくなりがちです。オープンイヤーは自分の声も自然に聞こえるので、大きな声を出す必要がなく、自然なボリュームで会話ができます」

 オープンイヤーは周囲の音が自然に聞こえるという特徴があるが、会話や通話の際に自分の声も自然な状態で耳に入ってくるのもユーザーにとっては大きなメリットのようだ。
 
オープンイヤーなら
自然なボリュームで会話ができる

 オープンイヤーの使い方については、「私自身、映画や音楽などで集中して音を聴くときは、ノイズキャンセルを効かせたカナル型や密閉型を使っています。ただ、1日の間で装着している時間では、オープンイヤーの使用時間が徐々に長くなっています」と、生活シーンによってオープンイヤーと非オープンイヤーを使い分けているという。

 ただし、「当社は音質にも妥協しないで製品開発を進めています。オープンイヤーでもこの音質なら十分と感じていただき、カナル型を使っている時間を徐々にオープンイヤーにシフトさせていきたいというのが、私たちの夢です」と坂井社長は述べた。

 ラインアップが広がったnwmの販売拡大策では、公式ブランドサイトのリニューアルに伴う公式オンラインストアのオープンを挙げる。「nwmと組み合わせて付け替えられるようなアクセサリーなどを扱うことで、ユーザーにちょっとリッチな体験をしていただけるのではないかと考えています」
 
NTTソノリティの
最新耳スピのラインアップ

 また、オープンイヤーの良さが分かるには、やはり体験してもらうことが必要。2024年は3月に開催された不快ミュージアムや7月の明治安田Jリーグワールドチャレンジ2024で同社のオープンイヤーを使用した体験の場を設けた。体験後はその場での製品購入も多かったとのことで、このようなタッチポイントをさらに増やしていく考えだ。

 海外展開では北米と先述の中国ではローンチし、ヨーロッパではテストマーケティングを実施中。坂井社長は「それぞれの国に合ったユースケースを分かりやすい形で体験と合わせて提示し、グローバルで展開していきます」と語った。
 
グローバルでの展開にも意欲をみせる
坂井博社長

 オープンイヤーのメリットはさまざまあるが、文中に記したように実際に装着して体験してみないと分からない面がある。多くの家電量販店では製品の体験を重視し、製品を試聴できる店舗も増えているので、ぜひ店頭で試してみよう。(BCN総研・風間理男)

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