Apple Music Classicalを楽しむのに最適なイヤホン、ヘッドホンはどれ?
Apple Music Classicalは、クラシック音楽を身近にしてくれた。クラシックファンに、その膨大なアルバムをいつでもどこでも楽しめるという至福の時をもたらしたのだ。クラシックはよくわからないという人には、あの曲ってこの作曲家の曲だったのか、とクラシックへの興味をかき立ててくれる。そこで今回は、そんなApple Music Classicalを楽しむのに最適なイヤホン、ヘッドホンについて考えてみようと思う。
それゆえ、再生するための機材や環境も多種多様に楽しめる。音楽やガジェット好きにとって、非常にうれしいジャンル。それがクラシックなのだ。
遠い昔、ヘッドホンは家でじっくりと音楽を聴くためのツールだった。しかし、1979年、ソニーのウォークマンの登場ですべてが変わった。
音楽を家の外に持ち出すという画期的な発明品は、ヘッドホンのあり方も大きく変容させた。もっともよく使うヘッドホンが重厚長大スタイルから、薄く軽いオープンエアスタイルになったのだ。
筆者は、高校生の時に初代ウォークマンを買ってもらい、外の風景と音楽が融合するという体験に心を奪われ、それ以来、様々なツールを買っては外で聴く音楽を楽しんでいる。
あの頃は、オープンエアのオーバーヘッドスタイルのヘッドホン一択だったが、時代は進んで、今や様々なイヤホン、ヘッドホンが選べるようになった。
有線タイプ、ワイヤレスタイプ、イヤホンもイヤープラグ型やセミオープン型、フルオープン型、骨伝導型、ノイズキャンセリングなど多種多様で、さらにヘッドホンも加わると、もうなんでも選び放題の時代だ。
では、Apple Music Classicalを楽しむのに最適なイヤホンってどれだろう?
1位は「MagSafe充電ケース(USB-C)付きAirPods Pro(第2世代)」。
アップルの最上位イヤホン(AirPods Maxはヘッドホンなので)が1位というのはすごいことだ。なんといってもこの製品、3万9800円もするのだ。
2位、3位は有線タイプのEarPods(コネクタ違い)、4~6位は、スタンダードタイプのAirPods(世代違いとケースの仕様違い)が続く。
日本でのiPhoneのシェアは、昔に比べて落ちてきて、現在50%程度。それでいて、イヤホンの販売数上位を全てアップル製品が占めているということを考えると、iPhoneユーザーは積極的に音楽を楽しむ人が多いということだろう。
7位以下の製品もみると、いくつかの低価格帯製品に混じって、SonyのWF-1000XM5、AfterShokzのOpenRun、BOSEのQuietComfort Ultra Earbudsなど、高価格だけれど個性的な製品もある。
別売のイヤホンを買う人は、高音質で音楽を楽しみたいということのようだ。
販売数量上位の製品の全体的な傾向としては、iPhoneと相性が良いアップル純正品を筆頭に、強力なノイズキャンセリングをもつものが人気で、一方では外音と一緒に音を楽しめる骨伝導タイプを求める人も少なくないという印象だ。
そして今回の記事の目的は、各製品の音質のような絶対性能ではなくて、Apple Music Classicalを聴く上での利便性や有用性という部分にフォーカスするので、最新の製品でなくても十分にオススメするポイントをお伝えできるだろうと思っている。
ということで、早速1位のAirPods Proから見ていこう。AirPods Proは、ノイズキャンセリング、空間オーディオがセールスポイントのBluetoothイヤホンだが、Apple Music Classicalを聴く上での最大のメリットは、iPhoneとの親和性の高さだ。
とにかく、ケースから出せば一瞬でiPhoneとつながる接続性が抜群に高い。音声が飛んだり途切れたりすることも全くないので、安心してクラシック音楽に没入できる。
ノイズキャンセリングも強力なので、騒音のある場所でもピアニッシモからフォルテまでしっかりと聴き込める。
余談だが、ノイズキャンセリングの性能については、どの製品が一番いいかと一概には言えない、というのが筆者の経験則だ。
例えば、かつて筆者はWF-1000XM4を所有していたが、ノイズキャンセリングは全然効かないように感じていた。しかし、同僚が試したところ、その圧倒的なノイズキャンセリング力に驚いたと言った。
同僚と筆者は年齢差が20歳ぐらい違ったので、おそらく可聴域にかなり差があったのだと思う。その聞こえの違いが、ノイズキャンセリング効果の体感の差となったようだ。
ちなみに、筆者はAirPods Proのノイズキャンセリグが最上位クラスの強力さだと感じている。
空間オーディオに対応しているのもApple Music Classicalを聴く上での大きなメリットだ。
オーソドックスなステレオサウンドは、自分が録音マイクになったような感覚で音に集中できるので、それはそれで嫌いではない。しかし、空間オーディオは、「空間」という名前の通り、音が空間全体に広がっていくのでクラシックの雄大さを感じるのに最適だ。
また、クラシックを空間オーディオで楽しむ時は、ぜひヘッドトラッキングをオンにして聴いてみてほしい。
首を振れば、正面に聞こえていたバイオリンやピアノの音がそのままそこに定位していることを感じられる。指揮者が演奏パートの方を振り向いて指揮している様子を疑似体験しているような気分になれるのだ。
通常の音楽はヘッドトラッキングに違和感があるが、クラシック音楽の場合はヘッドトラッキングも重要な演出になる。
ということで、Apple Music Classicalを聴くイヤホンとしてAirPods Proはランキング1位の通り、オススメである。
ちなみに、13位にランクインしているBOSE QuietComfort Ultra Earbudsも、パワフルなノイズキャンセリングと、空間オーディオと同じように音が空間に広がるイマーシブオーディオ機能、ヘッドトラッキング機能を搭載しているので、どっしりとしたBOSEの音が好きな方にはオススメだ。
BOSEのイマーシブオーディオは、あらゆる音源を空間オーディオ化するBOSE独自の技術で、Apple Music Classicalの音源もヘッドトラッキング付きで音の広がりを楽しめる。
Apple Music Classicalを楽しむイヤホン・ヘッドホンとして、もう一つのオススメは、オープンイヤータイプのものだ。
最近、ノイズキャンセリングとは真逆の、外音と一緒に音を楽しむこの種のイヤホンが頭角を表してきている。その先駆者的な存在がShokz(旧AfterShokz)の骨伝導ヘッドホンだろう。
このタイプは、鼓膜に音を届けるのではなく、頭骨に直接振動を与えて音を聴かせるという独特の仕組みだ。その仕組み上、耳を塞ぐ必要はないので、環境音は鼓膜で、音楽は頭骨の振動から聴く。
外出時に周りの音をしっかりと聞きながら音楽も楽しめるので、ランニングなどの運動をする時に最適なヘッドホンとして普及した。
骨伝導ヘッドホンは低音の弱さが弱点と言われていたが、近年改良が加えれれて音楽をしっかりと楽しめるツールになってきてる。
それでも、クラシック音楽のような繊細な音を楽しむジャンルは得意分野とは言えない。では、この骨伝導ヘッドホンがどうしてApple Music Classicalにオススメなのか。それは、クラシック音楽を楽しむフィールドを圧倒的に増やせるからだ。
オープンイヤータイプの骨伝導ヘッドホンであれば、ほぼ一日中付けっ放しでも生活に全く支障がない(職務内容によってはヘッドホンをつけられない場合もあるだろうが)。
仕事や家事をしていても、誰かに声をかけられればすぐに反応できる。外出して歩いていても、自転車や自動車の音に気付けるので危険を回避できる。
電車に乗っていても、次の駅のアナウンスを聞き逃すことがない(電車内のような騒音の激しい場所で使用すると音楽が聞き取れないという弱点はあるけれども)。
そして、なんと言っても骨伝導ヘッドホンはバッテリの保ちが抜群に良い。BCNランキング11位のAfterShokz OpenRunの駆動時間は最大8時間だ。これならば安心して、一日中装着して音楽を聴き続けることができる。
この製品はBOSE初のオープンイヤースタイルのイヤホン。骨伝導ではなくてイヤースピーカーという分類の製品だ。BOSE自慢のイマーシブオーディオも搭載しているという。
ということで、新し物好きでBOSE好きな筆者は、この記事のためにさっそくBOSE Ultra Open Earbudsを某大型家電量販店で買ってきた。
オープンイヤーなので環境音は当然ながら普通に聞こえる。そして、耳元のスピーカーからは、BOSEらしいどっしりとした音が流れてくる。
この感覚はとても新鮮でもありながら、とても懐かしい感じがした。そう、かつてコンポーネントステレオで、クラシック音楽を楽しんでいたのと同じ感覚の聴こえ方なのだ。
オープンイヤー、かつイマーシブオーディオ、かつヘッドトラッキングによる組み合わせは、まるで目の前のスピーカーで聴いているかのように錯覚する。
BOSE Ultra Open Earbudsは、Apple Music Classicalを聴くためのオープンイヤースタイルイヤホンの大本命なのではないか、と感動した。※買ってきたばかりで舞い上がっているという点は差し引いて読んでもらいたい。
1位:AirPods PRO
iPhoneとの相性が圧倒的に良くて、本当に快適に使える。ノイズキャンセリング、空間オーディオはクラシック音楽にとてもマッチした機能だ。外音取り込みもとてもナチュラルなので、ずっと装着していてもいろんなシーンに対応できる。
ただ、バッテリの保ちが最大6時間の再生時間(空間オーディオとヘッドトラッキングを有効にした場合は最大5.5時間)なので、完全に一日中装着して音楽をかけっ放しはできない。
2位:BOSE Ultra Open Earbuds
外音と音楽が自然に混じり合う感じは新鮮かつ懐かしい感覚。イマーシブオーディオとヘッドトラッキングはクラシック音楽にマッチした機能だ。イヤーカフスタイルは装着していることを忘れるほど違和感がない。
ただバッテリの保ちが、最大7.5時間(イマーシブオーディオがオンの場合は最大4.5時間)なので、一日中装着して音楽を楽しむにはイマーシブオーディオを切らなくてはならないのは残念な点といえる。
筆者は両方を所有しているので、じっくりと腰を落ち着けて周りの騒音を気にせずにクラシックに浸りたい時はAirPods PRO、外出して道路を歩く時だったり家族と一緒の時はいつでも会話に対応できるBOSE Ultra Open Earbudsという使い分けが最強だと思う。
こうすれば、一方を使っているときに、もう一方はケースに入れて充電しておけるので、起きている間はずーっとクラシック音楽を堪能できるというわけだ。
ただし、二つ合わせると8万円近い出費になる、ということは家族には言えない(汗)。(3Dデザイナーズスクール https://3dschool.jp/ 学長・西脇 功)
■Profile
西脇 功
3Dデザイナーズスクール(https://3dschool.jp/)学長。製薬会社勤務を経て、1987年にApple社のMacintoshに出会いコンピュータ業界へと転進。IT系企業数社でコンテンツマーケティング、広報・宣伝のプロとして活動。製品導入事例の執筆、オウンドメディアのWebサイト立ち上げからコンテンツ作成までを一人で担当。2020年独立し、合同会社天使の時間を設立。3DCGソフト活用のためのオンラインスクール運営や、Webメディアへの記事執筆を行っている。
いま、楽しみたいイヤホン、ヘッドホンのラインアップ
クラシック音楽は人類の宝であることは間違いない。明るい曲や重々しい曲、繊細な曲、迫力ある曲など、ありとあらゆる曲調があり、一つの曲の中にある一番小さい音と一番大きな音の幅、いわゆるダイナミックレンジも広い。それゆえ、再生するための機材や環境も多種多様に楽しめる。音楽やガジェット好きにとって、非常にうれしいジャンル。それがクラシックなのだ。
遠い昔、ヘッドホンは家でじっくりと音楽を聴くためのツールだった。しかし、1979年、ソニーのウォークマンの登場ですべてが変わった。
音楽を家の外に持ち出すという画期的な発明品は、ヘッドホンのあり方も大きく変容させた。もっともよく使うヘッドホンが重厚長大スタイルから、薄く軽いオープンエアスタイルになったのだ。
筆者は、高校生の時に初代ウォークマンを買ってもらい、外の風景と音楽が融合するという体験に心を奪われ、それ以来、様々なツールを買っては外で聴く音楽を楽しんでいる。
あの頃は、オープンエアのオーバーヘッドスタイルのヘッドホン一択だったが、時代は進んで、今や様々なイヤホン、ヘッドホンが選べるようになった。
有線タイプ、ワイヤレスタイプ、イヤホンもイヤープラグ型やセミオープン型、フルオープン型、骨伝導型、ノイズキャンセリングなど多種多様で、さらにヘッドホンも加わると、もうなんでも選び放題の時代だ。
では、Apple Music Classicalを楽しむのに最適なイヤホンってどれだろう?
まずはBCNランキングを見てみよう
BCNランキングは、全国の家電量販店やECサイトから収集したPOSデータから、様々な商品の販売数量の順位を集計したもの。このBCNランキングのヘッドホン・イヤホンの2024年2月の集計を見てみると、なんと1~6位までが全てアップル製品だ。1位は「MagSafe充電ケース(USB-C)付きAirPods Pro(第2世代)」。
アップルの最上位イヤホン(AirPods Maxはヘッドホンなので)が1位というのはすごいことだ。なんといってもこの製品、3万9800円もするのだ。
2位、3位は有線タイプのEarPods(コネクタ違い)、4~6位は、スタンダードタイプのAirPods(世代違いとケースの仕様違い)が続く。
日本でのiPhoneのシェアは、昔に比べて落ちてきて、現在50%程度。それでいて、イヤホンの販売数上位を全てアップル製品が占めているということを考えると、iPhoneユーザーは積極的に音楽を楽しむ人が多いということだろう。
7位以下の製品もみると、いくつかの低価格帯製品に混じって、SonyのWF-1000XM5、AfterShokzのOpenRun、BOSEのQuietComfort Ultra Earbudsなど、高価格だけれど個性的な製品もある。
別売のイヤホンを買う人は、高音質で音楽を楽しみたいということのようだ。
販売数量上位の製品の全体的な傾向としては、iPhoneと相性が良いアップル純正品を筆頭に、強力なノイズキャンセリングをもつものが人気で、一方では外音と一緒に音を楽しめる骨伝導タイプを求める人も少なくないという印象だ。
ランキング上位の製品の中で、Apple Music Classicalを聴くのにオススメのものは?
幸いなことに筆者はBCNランキング上位のイヤホンを概ね所有している。概ね、としたのは完全に同じものというわけではなく、一つ前の世代のものだったりするためだ。そして今回の記事の目的は、各製品の音質のような絶対性能ではなくて、Apple Music Classicalを聴く上での利便性や有用性という部分にフォーカスするので、最新の製品でなくても十分にオススメするポイントをお伝えできるだろうと思っている。
ということで、早速1位のAirPods Proから見ていこう。AirPods Proは、ノイズキャンセリング、空間オーディオがセールスポイントのBluetoothイヤホンだが、Apple Music Classicalを聴く上での最大のメリットは、iPhoneとの親和性の高さだ。
とにかく、ケースから出せば一瞬でiPhoneとつながる接続性が抜群に高い。音声が飛んだり途切れたりすることも全くないので、安心してクラシック音楽に没入できる。
ノイズキャンセリングも強力なので、騒音のある場所でもピアニッシモからフォルテまでしっかりと聴き込める。
余談だが、ノイズキャンセリングの性能については、どの製品が一番いいかと一概には言えない、というのが筆者の経験則だ。
例えば、かつて筆者はWF-1000XM4を所有していたが、ノイズキャンセリングは全然効かないように感じていた。しかし、同僚が試したところ、その圧倒的なノイズキャンセリング力に驚いたと言った。
同僚と筆者は年齢差が20歳ぐらい違ったので、おそらく可聴域にかなり差があったのだと思う。その聞こえの違いが、ノイズキャンセリング効果の体感の差となったようだ。
ちなみに、筆者はAirPods Proのノイズキャンセリグが最上位クラスの強力さだと感じている。
空間オーディオに対応しているのもApple Music Classicalを聴く上での大きなメリットだ。
オーソドックスなステレオサウンドは、自分が録音マイクになったような感覚で音に集中できるので、それはそれで嫌いではない。しかし、空間オーディオは、「空間」という名前の通り、音が空間全体に広がっていくのでクラシックの雄大さを感じるのに最適だ。
また、クラシックを空間オーディオで楽しむ時は、ぜひヘッドトラッキングをオンにして聴いてみてほしい。
首を振れば、正面に聞こえていたバイオリンやピアノの音がそのままそこに定位していることを感じられる。指揮者が演奏パートの方を振り向いて指揮している様子を疑似体験しているような気分になれるのだ。
通常の音楽はヘッドトラッキングに違和感があるが、クラシック音楽の場合はヘッドトラッキングも重要な演出になる。
ということで、Apple Music Classicalを聴くイヤホンとしてAirPods Proはランキング1位の通り、オススメである。
ちなみに、13位にランクインしているBOSE QuietComfort Ultra Earbudsも、パワフルなノイズキャンセリングと、空間オーディオと同じように音が空間に広がるイマーシブオーディオ機能、ヘッドトラッキング機能を搭載しているので、どっしりとしたBOSEの音が好きな方にはオススメだ。
BOSEのイマーシブオーディオは、あらゆる音源を空間オーディオ化するBOSE独自の技術で、Apple Music Classicalの音源もヘッドトラッキング付きで音の広がりを楽しめる。
Apple Music Classicalを楽しむイヤホン・ヘッドホンとして、もう一つのオススメは、オープンイヤータイプのものだ。
最近、ノイズキャンセリングとは真逆の、外音と一緒に音を楽しむこの種のイヤホンが頭角を表してきている。その先駆者的な存在がShokz(旧AfterShokz)の骨伝導ヘッドホンだろう。
このタイプは、鼓膜に音を届けるのではなく、頭骨に直接振動を与えて音を聴かせるという独特の仕組みだ。その仕組み上、耳を塞ぐ必要はないので、環境音は鼓膜で、音楽は頭骨の振動から聴く。
外出時に周りの音をしっかりと聞きながら音楽も楽しめるので、ランニングなどの運動をする時に最適なヘッドホンとして普及した。
骨伝導ヘッドホンは低音の弱さが弱点と言われていたが、近年改良が加えれれて音楽をしっかりと楽しめるツールになってきてる。
それでも、クラシック音楽のような繊細な音を楽しむジャンルは得意分野とは言えない。では、この骨伝導ヘッドホンがどうしてApple Music Classicalにオススメなのか。それは、クラシック音楽を楽しむフィールドを圧倒的に増やせるからだ。
オープンイヤータイプの骨伝導ヘッドホンであれば、ほぼ一日中付けっ放しでも生活に全く支障がない(職務内容によってはヘッドホンをつけられない場合もあるだろうが)。
仕事や家事をしていても、誰かに声をかけられればすぐに反応できる。外出して歩いていても、自転車や自動車の音に気付けるので危険を回避できる。
電車に乗っていても、次の駅のアナウンスを聞き逃すことがない(電車内のような騒音の激しい場所で使用すると音楽が聞き取れないという弱点はあるけれども)。
そして、なんと言っても骨伝導ヘッドホンはバッテリの保ちが抜群に良い。BCNランキング11位のAfterShokz OpenRunの駆動時間は最大8時間だ。これならば安心して、一日中装着して音楽を聴き続けることができる。
オープンイヤータイプの大本命か!BOSE Ultra Open Earbuds登場!
この記事を書いている途中で、新製品が発売された。BOSE Ultra Open Earbuds(2024年3月5日発売)だ。この製品はBOSE初のオープンイヤースタイルのイヤホン。骨伝導ではなくてイヤースピーカーという分類の製品だ。BOSE自慢のイマーシブオーディオも搭載しているという。
ということで、新し物好きでBOSE好きな筆者は、この記事のためにさっそくBOSE Ultra Open Earbudsを某大型家電量販店で買ってきた。
オープンイヤーなので環境音は当然ながら普通に聞こえる。そして、耳元のスピーカーからは、BOSEらしいどっしりとした音が流れてくる。
この感覚はとても新鮮でもありながら、とても懐かしい感じがした。そう、かつてコンポーネントステレオで、クラシック音楽を楽しんでいたのと同じ感覚の聴こえ方なのだ。
オープンイヤー、かつイマーシブオーディオ、かつヘッドトラッキングによる組み合わせは、まるで目の前のスピーカーで聴いているかのように錯覚する。
BOSE Ultra Open Earbudsは、Apple Music Classicalを聴くためのオープンイヤースタイルイヤホンの大本命なのではないか、と感動した。※買ってきたばかりで舞い上がっているという点は差し引いて読んでもらいたい。
結論!Apple Music Classicalを聴くのに最適なイヤホンは?
音質の好き嫌いやメーカーの好みなどは人それぞれなので、あくまでも筆者としての結論ではあるのだが、Apple Music Classicalを快適かつ楽しく聴くためのイヤホンはこの二つに決定したい。1位:AirPods PRO
iPhoneとの相性が圧倒的に良くて、本当に快適に使える。ノイズキャンセリング、空間オーディオはクラシック音楽にとてもマッチした機能だ。外音取り込みもとてもナチュラルなので、ずっと装着していてもいろんなシーンに対応できる。
ただ、バッテリの保ちが最大6時間の再生時間(空間オーディオとヘッドトラッキングを有効にした場合は最大5.5時間)なので、完全に一日中装着して音楽をかけっ放しはできない。
2位:BOSE Ultra Open Earbuds
外音と音楽が自然に混じり合う感じは新鮮かつ懐かしい感覚。イマーシブオーディオとヘッドトラッキングはクラシック音楽にマッチした機能だ。イヤーカフスタイルは装着していることを忘れるほど違和感がない。
ただバッテリの保ちが、最大7.5時間(イマーシブオーディオがオンの場合は最大4.5時間)なので、一日中装着して音楽を楽しむにはイマーシブオーディオを切らなくてはならないのは残念な点といえる。
筆者は両方を所有しているので、じっくりと腰を落ち着けて周りの騒音を気にせずにクラシックに浸りたい時はAirPods PRO、外出して道路を歩く時だったり家族と一緒の時はいつでも会話に対応できるBOSE Ultra Open Earbudsという使い分けが最強だと思う。
こうすれば、一方を使っているときに、もう一方はケースに入れて充電しておけるので、起きている間はずーっとクラシック音楽を堪能できるというわけだ。
ただし、二つ合わせると8万円近い出費になる、ということは家族には言えない(汗)。(3Dデザイナーズスクール https://3dschool.jp/ 学長・西脇 功)
■Profile
西脇 功
3Dデザイナーズスクール(https://3dschool.jp/)学長。製薬会社勤務を経て、1987年にApple社のMacintoshに出会いコンピュータ業界へと転進。IT系企業数社でコンテンツマーケティング、広報・宣伝のプロとして活動。製品導入事例の執筆、オウンドメディアのWebサイト立ち上げからコンテンツ作成までを一人で担当。2020年独立し、合同会社天使の時間を設立。3DCGソフト活用のためのオンラインスクール運営や、Webメディアへの記事執筆を行っている。
※Amazonのアソシエイトとして、BCN+Rは適格販売により収入を得ています。