シャープが最大53畳まで適用床面積を広げたプラズマクラスター空気清浄機を発売

新製品

2023/08/28 19:30

 シャープは空気清浄機のプレミアムモデルFP-S120を9月7日から発売する。S120の空気清浄適用床面積は53畳までで、一般家庭のリビングからオフィスや飲食店などにも適したモデル。本体左右から吸引する新構造を採用し、市場想定価格は11万8000円前後だ。

コンパクトサイズながら
空気清浄適用床面積は最大53畳までのFP-S120

本体左右から室内の空気を吸引

 FP-S120は加湿機能のない単体の空気清浄機。同社のWebアンケートによると、空気清浄機の重視ポイントは「菌やウイルスの作用抑制」「ハウスダストやホコリの集じん」「花粉の除去」などの本質的な空気清浄機能が上位を占め、加湿機能については「不要」「こだわりはない」が約45%を占めた。

 これは別に同社が2022年3月に実施したアンケートでは、職場への空気清浄機設置率は39.2%で、コロナ禍の2年間で設置率は約2倍に拡大したという。
 
コロナ禍で空気清浄機を新たに設置した職場は多い

 既存の製品ではオフィスのような広い空間でもしっかりと機能し、省スペース性も実現するという課題があった。これを解決するために開発されたのがS120である。

 S120は本体左右の側面から清浄する空気を取り込む両面吸い込み構造で、吸い込み面積を従来モデルの約2.4倍に拡大した。吸い込み面積の拡大に伴い、ファンも新形状の両吸いシロッコファンを採用。一つのファンで本体左右の両方の風を同時に吸引し、内部構造のスリム化と本体サイズのコンパクト化も実現している。
 
大風量で空気清浄適用床面積は53畳までと広いが本体はコンパクト

3層のフィルターで微粒子を99.97%以上捕集

 吸い込む能力が高くなっても肝心の空気をキレイにする空気清浄機能が付いていかなければ意味がない。そこで採用したのがフィルターの3層構造だ。

 外側は抗菌・防カビホコリブロックプレフィルターで、内部に侵入するホコリを低減する。中央は活性炭に吸着剤を加えたダブル脱臭フィルター。内側は静電HEPAフィルターで二つのフィルターを通過してきた微粒子をキャッチ。0.3μmの微粒子を99.97%以上捕集してキレイな空気にして排出する。
 
本体正面左側に配置された3種類のフィルター

 吸い込み面積の拡大と両吸いシロッコファンの採用で、大量の空気を吸い込んで大風量の風として室内に送る。風量は12m3/分のスピードで清浄可能な適用床面積は約53畳まで拡大した。
 
大風量で室内の空気を素早く循環させる

 また、吸い込み面積の拡大は空気がフィルターを通過する際の抵抗も減らし、ファンの回転数抑制も可能とした。これにより、自動運転モードでの最小風量運転時の運転音は36dBで、図書館の館内レベル以下という。さらに最小風量運転でも風量は従来機比約5倍の5.0m3/分を実現している。
 

ウイルスの作用を抑制するプラズマクラスター25000を搭載

 吸い込みによる空気清浄機能に加え、プラズマクラスター25000も搭載。フィルターでは取れない付着ウイルスや花粉アレル物質の作用を抑制する。プラズマクラスターの適用床面積目安は約24畳だ。

 空気清浄適用床面積53畳と聞くと、一般的なイメージとしてはオフィスや店舗などでの使用を想定するだろう。しかし、実際に本体のコンパクトさを見て、稼働時の運転音を聞くと、家庭での使用も十分に考えられるモデルであることが分かる。

 空気清浄機は清浄スピードが大きなポイントだ。その点でS120はリビングの空気を非常に速いスピードでキレイにすることができ、省スペース性や低騒音性も兼ね備えたモデルに仕上がっている。
 
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