三菱電機がエアコンの2024年度モデルを発表、世界初の空調をうたうエモコテック搭載シリーズを拡大
三菱電機は10月6日に発売するエアコン「霧ヶ峰」の新製品4シリーズ30機種を発表した。4シリーズのうち2シリーズが暖房強化タイプで、2023年度モデルではZシリーズのみに搭載されていたエモコテックを4シリーズ全てに搭載した。
FZシリーズは定格冷房能力4.0~9.0kWの6機種で、Zシリーズは同2.2~9.0kWの12機種、FDシリーズは同4.0~8.0kWの5機種、ZDシリーズは同2.5~8.0kWの7機種。いずれも価格はオープンで、本体色はピュアホワイトのみである。
全てのシリーズにエモコテックを搭載。エモコテックとは赤外線センサーのムーブアイmirA.I.+とバイタルセンサーのエモコアイを組み合わせた三菱電機の独自空調だ。
ムーブアイmirA.I.+の高精度赤外線センサーで室温や人の在・不在などを検知するとともに、エモコアイが非接触で人の脈を計測する。この二つを組み合わせることで、室内にいる人の快・不快の感情と脳の活動量を推定して気流を制御。人の「キモチ」に合わせて室内の環境を整える。
人の感情は脈拍に表れる。快適であれば脈拍はゆっくりで、不快であれば脈拍は速くなる。エモコアイは準ミリ波ドップラー方式を採用したバイタルセンサーで、エアコン内部から微弱な電波を発して返ってきた電波で脈拍を計測する仕組みである。
衣服を着用した人の脈拍を非接触で検知できるのかと思う向きもあるだろう。脈拍とは心臓が拍動して血液を全身に送る。その際、皮膚の表面は拍動に合わせてわずかに上下するが、この極めて微小な動きを電波の送受信波の波長の変化から検知するというわけだ。
おまかせA.I.自動運転では、ムーブアイmirA.I.+が温度や湿度などの空調を制御した後でエモコアイが検知した脈拍から快・不快の感情を推定。不快と判断すると、くつろぎやすさを目指してエアコンが気流を自動で調整する。
フレッシュモードは脳の活動量が低下しているとエモコアイが判断した場合、人に風を当ててシャキッとしやすい環境にする。
三菱電機では、このエモコテックを身体的・精神的・社会的に良好な状態であることを表すウェルビーイングに寄与するものとして、エモコテック搭載ラインアップを拡充した。
従来はエアコンを設置している室内の状況に関わらず、起動から設定温度到達までは一律の制御だったという。この制御を見直したことで、ZシリーズのMSZ-ZW4024Sでは暖房で約7%、冷房で約8%の電力量を削減した。
快適ロング暖房機能は、長時間の連続暖房運転を可能にした機能。暖房時、室外機の熱交換器は冷たくなり、空気中の水分が凍って熱交換器に霜となって付着する。霜が付くと空気の吸い込みに支障をきたし、暖房能力が低下してしまう。
暖房能力低下を防ぐため、一般的には暖房運転を停止して霜取り運転が行われる。暖房運転が停止するので必然的に停止中の室温は下がる傾向にある。
快適ロング暖房機能では、この熱交換器に付く霜の量を推定するモニタリングを改善。最大90分に一度必要だった霜取り運転を削減し、最大600分の連続暖房運転を実現した。ムダな霜取り運転を抑制することで省エネ性能も向上したという。
デュアルオンデフロスト回路は、室外機の熱交換器を半分ずつコントロールして霜取り運転を交互に行い、片方が霜取り運転を行っている間にもう片方は暖房運転を行う。霜取り運転に使用した冷媒は暖房運転側の熱交換器に合流させて再利用するので快適さをキープし、霜取り運転中も室温が下がらない。
24年度モデルではこのデュアルオンデフロスト回路の調整を最適化したことで、23年度モデルでは約46℃だった霜取り運転中の最高吹き出し温度を約50℃に引き上げた。
なお、暖房強化タイプとは外気が極めて低温になる場所でも高い暖房運転能力を維持するタイプのエアコンを指す。強化であって特化ではない。新製品のFDシリーズとZDシリーズは、外気が高温でも動作する保証温度を現行モデルの46℃から50℃に引き上げている。今年のように猛暑が続く夏場でも標準タイプと同じように室内を快適に保つのだ。
24年度モデルの各シリーズは省エネ性能の向上とともに、エモコテックの採用でさらなる快適性も追求した製品に仕上がっている。
在室者の「キモチ」を推定して気流を制御
新製品は標準タイプ2シリーズと暖房強化タイプ2シリーズ。次世代プレミアムモデルのFZシリーズとプレミアムモデルのZシリーズ、次世代暖房強化プレミアムモデルのFDシリーズと暖房強化プレミアムモデルのZDシリーズというラインアップだ。FZシリーズは定格冷房能力4.0~9.0kWの6機種で、Zシリーズは同2.2~9.0kWの12機種、FDシリーズは同4.0~8.0kWの5機種、ZDシリーズは同2.5~8.0kWの7機種。いずれも価格はオープンで、本体色はピュアホワイトのみである。
全てのシリーズにエモコテックを搭載。エモコテックとは赤外線センサーのムーブアイmirA.I.+とバイタルセンサーのエモコアイを組み合わせた三菱電機の独自空調だ。
ムーブアイmirA.I.+の高精度赤外線センサーで室温や人の在・不在などを検知するとともに、エモコアイが非接触で人の脈を計測する。この二つを組み合わせることで、室内にいる人の快・不快の感情と脳の活動量を推定して気流を制御。人の「キモチ」に合わせて室内の環境を整える。
人の感情は脈拍に表れる。快適であれば脈拍はゆっくりで、不快であれば脈拍は速くなる。エモコアイは準ミリ波ドップラー方式を採用したバイタルセンサーで、エアコン内部から微弱な電波を発して返ってきた電波で脈拍を計測する仕組みである。
衣服を着用した人の脈拍を非接触で検知できるのかと思う向きもあるだろう。脈拍とは心臓が拍動して血液を全身に送る。その際、皮膚の表面は拍動に合わせてわずかに上下するが、この極めて微小な動きを電波の送受信波の波長の変化から検知するというわけだ。
おまかせA.I.自動運転では、ムーブアイmirA.I.+が温度や湿度などの空調を制御した後でエモコアイが検知した脈拍から快・不快の感情を推定。不快と判断すると、くつろぎやすさを目指してエアコンが気流を自動で調整する。
フレッシュモードは脳の活動量が低下しているとエモコアイが判断した場合、人に風を当ててシャキッとしやすい環境にする。
三菱電機では、このエモコテックを身体的・精神的・社会的に良好な状態であることを表すウェルビーイングに寄与するものとして、エモコテック搭載ラインアップを拡充した。
エコスタートと快適ロング暖房で省エネ性を向上
標準タイプのFZシリーズとZシリーズでは、新たにエコスタート機能と快適ロング暖房機能を搭載している。エコスタート機能はエアコンが学習することによって室内の断熱性や気密性、広さなどを総合的に判断して、起動から設定温度到達までを最適に制御する機能だ。従来はエアコンを設置している室内の状況に関わらず、起動から設定温度到達までは一律の制御だったという。この制御を見直したことで、ZシリーズのMSZ-ZW4024Sでは暖房で約7%、冷房で約8%の電力量を削減した。
快適ロング暖房機能は、長時間の連続暖房運転を可能にした機能。暖房時、室外機の熱交換器は冷たくなり、空気中の水分が凍って熱交換器に霜となって付着する。霜が付くと空気の吸い込みに支障をきたし、暖房能力が低下してしまう。
暖房能力低下を防ぐため、一般的には暖房運転を停止して霜取り運転が行われる。暖房運転が停止するので必然的に停止中の室温は下がる傾向にある。
快適ロング暖房機能では、この熱交換器に付く霜の量を推定するモニタリングを改善。最大90分に一度必要だった霜取り運転を削減し、最大600分の連続暖房運転を実現した。ムダな霜取り運転を抑制することで省エネ性能も向上したという。
暖房強化型は霜取り運転中の温風の吹き出し温度をアップ
暖房強化タイプのFDシリーズとZDシリーズでは、現行モデルにも搭載されているデュアルオンデフロスト回路を改良し、霜取り運転中の吹き出し温度を現行モデルから引き上げた。デュアルオンデフロスト回路は、室外機の熱交換器を半分ずつコントロールして霜取り運転を交互に行い、片方が霜取り運転を行っている間にもう片方は暖房運転を行う。霜取り運転に使用した冷媒は暖房運転側の熱交換器に合流させて再利用するので快適さをキープし、霜取り運転中も室温が下がらない。
24年度モデルではこのデュアルオンデフロスト回路の調整を最適化したことで、23年度モデルでは約46℃だった霜取り運転中の最高吹き出し温度を約50℃に引き上げた。
なお、暖房強化タイプとは外気が極めて低温になる場所でも高い暖房運転能力を維持するタイプのエアコンを指す。強化であって特化ではない。新製品のFDシリーズとZDシリーズは、外気が高温でも動作する保証温度を現行モデルの46℃から50℃に引き上げている。今年のように猛暑が続く夏場でも標準タイプと同じように室内を快適に保つのだ。
24年度モデルの各シリーズは省エネ性能の向上とともに、エモコテックの採用でさらなる快適性も追求した製品に仕上がっている。