ハイセンスはこのほど、4K液晶テレビのフラグシップモデルの「UXシリーズ」とハイクラスモデルの「U8Kシリーズ」を発売。両シリーズともミニLEDと量子ドットを採用した高画質モデルだ。
ディスプレイは新開発のダイナミックXディスプレイを採用。ディスプレイ表面のパネル部は低反射XDRパネルで、2022年モデルのフラグシップであるU9Hと比べて画面の映り込みを75%低減。倍速対応で滑らかな動きを再現し、さらに光の向きを調整する偏光子技術により視野角も拡大したという。
映像を映し出す光源のバックライトにはミニLEDを採用しているが、驚くのはこのミニLEDの個数。前述のU9Hと比べて75Vでは2.5倍、65Vでは1.9倍ものミニLEDがバックライト部に敷き詰められているのだ。
ミニLEDの個数倍増は光源が倍増したことを意味する。その結果、明るさを表すピーク輝度は75VがU9H比150%、65vでは同115%アップした。また、発光のオンオフをエリア単位で制御するローカルディミングの分割エリアも75Vでは同3.8倍、65Vでは同2.8倍に増えた。分割エリアが増えたということは、発光を制御するエリアがそれだけ細かくなったということだ。
これらの技術採用によりUXシリーズは明るい部分をさらに明るく、黒はより黒く再現できるようになった。つまり、高輝度と高コントラストの双方を実現したといえるだろう。実際に実機で映像を視たところ映し出された映像は明るく、黒浮きも感じられなかった。液晶パネルだが、高コントラストが特徴である有機ELパネルでのコントラスト表現に近いという印象を抱いた。
ディスプレイ技術というハード面を向上させるとともに映像を作り出すソフト面も進化。その基になっているのが、新開発のHI-VIEWエンジンXだ。これまでのエンジンの名称はNEOエンジンだったが、全く新しいネーミングを採用した。
Hi-VIEWエンジンXは大容量化する映像データを16ビットで処理する。2022年モデルのU9Hは12ビットでの処理だったが、その違いは色の濃淡表現で表せる。
12ビットでの処理の場合は4096階調で、これは色の濃淡が4096段階あるということ。これが16ビットでは6万5536階調。文字どおり1桁違う階調表現が可能になり、細かいグラデーションを人の目が認識するように自然な色で再現する。
また、Hi-VIEWエンジンXにはAIも搭載。AIナチュラルリアリティーは映像の奥行きや立体感をリアルに映し出し、美肌リアリティーアドバンストは人の肌の色を自然な色に補正する。両者に共通するのは、人の目が捉えるのと同等の映像を再現することだ。
さらにこのAIは映し出す映像のノイズ対策にも活用されている。放送波やネット動画は、大容量のデータを圧縮して送信されてくる。UXシリーズは、HI-VIEWエンジンに搭載されたAIを使ってこのデータ圧縮を原因として発生するノイズを抑制し、低減する。
それぞれの機能をオンにして実際に映し出された映像を見ると、風景も人物も立体感が感じられた。決して過度に作り込まれた立体感ではなく、自然な遠近感だ。美肌も然り。ナチュラルな肌の色を感じられた。
ネット動画特有のバンディングノイズに関してもしっかりと抑制が効いている。機能をオフにすると目立った階調飛びが、オンにするとうっすらと認識できるかできないかというレベルだった。このバンディングノイズの抑制について同社では「画像処理を16ビットで行えるようになったことが大きい」という。
音楽のシーンを視聴すると、低音部がしっかりと再生されているのが分かる。しかもブーストされすぎず、低音域が悪目立ちしていない。あえて重低音を効かせるのではなく、どのようなコンテンツにおいても低音域までしっかり再生する。そのための配置という印象を受けた。
サイドスピーカーやイネーブルドスピーカーの効果もあって立体的な音の広がりも感じられたが、この広がりも音がバラバラに広がっていくのではなく、まとまりを持った広がりというイメージ。10スピーカーによる低音域から高音域まで非常にバランスのよい音響空間を体感できた。
リモコンを置いている位置に合わせて音の方向を自動で調整するオーディオキャリブレーション機能を使えば、視聴環境に合わせて最適なサウンド環境に設定する。映像と同様にデータ圧縮で失われた微小な信号を復元するサウンドリマスターなど、高音質再生にこだわった機能も搭載している。
昨今の動画配信サービスの普及拡大を受けて、視聴可能な動画配信サービスは従来の12社に加えて、FODとTVer、DAZN、NHK+、WOWOWの5社が追加され、17社対応となった。リモコンのダイレクトボタンにはTVerも加わり、10社の動画配信会社をボタンで呼び出すことができる。テレビがオフになっていてもダイレクトボタンを押すと自動で起動する機能も便利だ。
U8KシリーズはUXシリーズと同様にミニLEDと量子ドットを採用。映像を高画質で映し出す。HI-VIEWエンジンは新・AI画質改善機能を搭載し、低反射のADSパネルでネット動画やBS/地デジ放送のグラデーションやテロップなどをクッキリと再現する。
従来のハイクラスであるU7Hと比較してバックライトに配置されたLEDの個数は75Vと65Vで約5倍、55Vで約4倍。量子ドットの採用でDCI-P3のカバー率は約97%である。
内蔵スピーカーはメイン×2、ツィーター×2、サブウーファー×1の5スピーカーシステム。最大出力は40Wだ。
U8Kも視聴したが、UXのディテールまでしっかりと映し出す表現力には劣るが、ごく普通にリビングで視聴する大画面テレビとしては申し分ない出来に仕上がっている。極めて少数のマニアや職業として映像制作に携わっているのでなければ、コスパという観点からも自宅視聴用として推奨できるモデルといえるだろう。
まずはキャンペーンのホームページから購入予定の商品を選んで抽選アイコンをクリックし、表示された画面に携帯番号を入力して送信する。すると、抽選ページのURLがショートメッセージで届く。その抽選ページでガチャを回すと、その場で当落が分かり、ショートメッセージに当選通知と当選番号およびキャッシュバックの登録フォームが送られてくる。
予定していた商品の購入後、届いた登録フォームに必要事項を入力して領収書、保証書の画像をアップロードするという手順だ。ただし、気をつけなければいけないのは、登録フォームによるキャッシュバック申請期間が、当選のショートメッセージ到着日の翌日から5日後の23時59分までであること。この期間を過ぎると当選資格や当たったキャッシュバック金額は失効となる。詳細はホームページを参照していただきたい。
テレビ市場におけるハイセンスの存在感は、実際に販売シェアのアップとして表れている。しかし、国内での認知度が十分に高いとは言い難い。同じ画面サイズだと国内メーカーより低い売価になっていることもあり、メーカーとして国内メーカーよりも一段低く見られているのではないかと思えるふしもある。
だからこそ、同社が最高画質のフラグシップとして発売中のUX、またはハイクラスのU8Kの画質や搭載機能を店頭で確認してみることをお勧めしたい。ハイセンスの新製品2シリーズは、改めてコスパの本質的な意味を考え直す機会になるかもしれない。ぜひ、自分の眼で新製品の質をチェックしてみよう。(BCN・風間 理男)
明るく高コントラストの新開発ディスプレイを搭載
フラッグシップのUXシリーズは75Vと65Vの2モデル。ディスプレイパネルやエンジン、映像表示技術などが大幅に進化し、ハイセンス史上最高画質をうたう。ディスプレイは新開発のダイナミックXディスプレイを採用。ディスプレイ表面のパネル部は低反射XDRパネルで、2022年モデルのフラグシップであるU9Hと比べて画面の映り込みを75%低減。倍速対応で滑らかな動きを再現し、さらに光の向きを調整する偏光子技術により視野角も拡大したという。
映像を映し出す光源のバックライトにはミニLEDを採用しているが、驚くのはこのミニLEDの個数。前述のU9Hと比べて75Vでは2.5倍、65Vでは1.9倍ものミニLEDがバックライト部に敷き詰められているのだ。
ミニLEDの個数倍増は光源が倍増したことを意味する。その結果、明るさを表すピーク輝度は75VがU9H比150%、65vでは同115%アップした。また、発光のオンオフをエリア単位で制御するローカルディミングの分割エリアも75Vでは同3.8倍、65Vでは同2.8倍に増えた。分割エリアが増えたということは、発光を制御するエリアがそれだけ細かくなったということだ。
これらの技術採用によりUXシリーズは明るい部分をさらに明るく、黒はより黒く再現できるようになった。つまり、高輝度と高コントラストの双方を実現したといえるだろう。実際に実機で映像を視たところ映し出された映像は明るく、黒浮きも感じられなかった。液晶パネルだが、高コントラストが特徴である有機ELパネルでのコントラスト表現に近いという印象を抱いた。
新しいエンジンで自然な色と映像を再現
色に関しては量子ドットフィルムの構造を見直した。量子ドットダイナミックカラーと名付け、これまで一体化していた量子ドット層と拡散板を分離し、それぞれが独立した構造としている。これにより、従来よりも純度の高いRGBの3原色を作り出す。この量子ドットダイナミックカラーの採用により、デジタルシネマ規格であるDCI-P3のカバー率は98%を達成した。ディスプレイ技術というハード面を向上させるとともに映像を作り出すソフト面も進化。その基になっているのが、新開発のHI-VIEWエンジンXだ。これまでのエンジンの名称はNEOエンジンだったが、全く新しいネーミングを採用した。
Hi-VIEWエンジンXは大容量化する映像データを16ビットで処理する。2022年モデルのU9Hは12ビットでの処理だったが、その違いは色の濃淡表現で表せる。
12ビットでの処理の場合は4096階調で、これは色の濃淡が4096段階あるということ。これが16ビットでは6万5536階調。文字どおり1桁違う階調表現が可能になり、細かいグラデーションを人の目が認識するように自然な色で再現する。
また、Hi-VIEWエンジンXにはAIも搭載。AIナチュラルリアリティーは映像の奥行きや立体感をリアルに映し出し、美肌リアリティーアドバンストは人の肌の色を自然な色に補正する。両者に共通するのは、人の目が捉えるのと同等の映像を再現することだ。
さらにこのAIは映し出す映像のノイズ対策にも活用されている。放送波やネット動画は、大容量のデータを圧縮して送信されてくる。UXシリーズは、HI-VIEWエンジンに搭載されたAIを使ってこのデータ圧縮を原因として発生するノイズを抑制し、低減する。
それぞれの機能をオンにして実際に映し出された映像を見ると、風景も人物も立体感が感じられた。決して過度に作り込まれた立体感ではなく、自然な遠近感だ。美肌も然り。ナチュラルな肌の色を感じられた。
ネット動画特有のバンディングノイズに関してもしっかりと抑制が効いている。機能をオフにすると目立った階調飛びが、オンにするとうっすらと認識できるかできないかというレベルだった。このバンディングノイズの抑制について同社では「画像処理を16ビットで行えるようになったことが大きい」という。
10基のスピーカーで立体音響を再生
大画面での映像表現が向上すると、音も気になるところだ。UXシリーズの音響システムは10スピーカーを搭載し、実用最大出力が82W。低音を再生するウーファーは1基が一般的だが、UXシリーズでは背面のセンターに2基搭載している。音楽のシーンを視聴すると、低音部がしっかりと再生されているのが分かる。しかもブーストされすぎず、低音域が悪目立ちしていない。あえて重低音を効かせるのではなく、どのようなコンテンツにおいても低音域までしっかり再生する。そのための配置という印象を受けた。
サイドスピーカーやイネーブルドスピーカーの効果もあって立体的な音の広がりも感じられたが、この広がりも音がバラバラに広がっていくのではなく、まとまりを持った広がりというイメージ。10スピーカーによる低音域から高音域まで非常にバランスのよい音響空間を体感できた。
リモコンを置いている位置に合わせて音の方向を自動で調整するオーディオキャリブレーション機能を使えば、視聴環境に合わせて最適なサウンド環境に設定する。映像と同様にデータ圧縮で失われた微小な信号を復元するサウンドリマスターなど、高音質再生にこだわった機能も搭載している。
昨今の動画配信サービスの普及拡大を受けて、視聴可能な動画配信サービスは従来の12社に加えて、FODとTVer、DAZN、NHK+、WOWOWの5社が追加され、17社対応となった。リモコンのダイレクトボタンにはTVerも加わり、10社の動画配信会社をボタンで呼び出すことができる。テレビがオフになっていてもダイレクトボタンを押すと自動で起動する機能も便利だ。
ミドルクラス以上フラグシップ未満を志向するユーザーに最適なU8K
ハイクラスのU8Kはフラグシップのような圧倒的に優れた高画質、高音質は求めないが、キレイな映像とそれに合った音質をほしいという人に最適なモデル。ラインアップは75V、65V、55Vの3サイズだ。U8KシリーズはUXシリーズと同様にミニLEDと量子ドットを採用。映像を高画質で映し出す。HI-VIEWエンジンは新・AI画質改善機能を搭載し、低反射のADSパネルでネット動画やBS/地デジ放送のグラデーションやテロップなどをクッキリと再現する。
従来のハイクラスであるU7Hと比較してバックライトに配置されたLEDの個数は75Vと65Vで約5倍、55Vで約4倍。量子ドットの採用でDCI-P3のカバー率は約97%である。
内蔵スピーカーはメイン×2、ツィーター×2、サブウーファー×1の5スピーカーシステム。最大出力は40Wだ。
U8Kも視聴したが、UXのディテールまでしっかりと映し出す表現力には劣るが、ごく普通にリビングで視聴する大画面テレビとしては申し分ない出来に仕上がっている。極めて少数のマニアや職業として映像制作に携わっているのでなければ、コスパという観点からも自宅視聴用として推奨できるモデルといえるだろう。
「買う前に抽選で当たる!」キャシュバックキャンペーンを実施中
ハイセンスではUXやU8Kも含むテレビ、冷蔵庫、洗濯機の購入で最大10万円分のVISAデジタルギフトが抽選で当たるキャッシュバックキャンペーンを展開中。このキャンペーンのユニークな点は、購入前に当落の結果とキャッシュバックされる金額が分かること。しかも抽選は1回のみではなく、1日1回。つまり、当たるまで何度も抽選ができるのだ。まずはキャンペーンのホームページから購入予定の商品を選んで抽選アイコンをクリックし、表示された画面に携帯番号を入力して送信する。すると、抽選ページのURLがショートメッセージで届く。その抽選ページでガチャを回すと、その場で当落が分かり、ショートメッセージに当選通知と当選番号およびキャッシュバックの登録フォームが送られてくる。
予定していた商品の購入後、届いた登録フォームに必要事項を入力して領収書、保証書の画像をアップロードするという手順だ。ただし、気をつけなければいけないのは、登録フォームによるキャッシュバック申請期間が、当選のショートメッセージ到着日の翌日から5日後の23時59分までであること。この期間を過ぎると当選資格や当たったキャッシュバック金額は失効となる。詳細はホームページを参照していただきたい。
テレビ市場におけるハイセンスの存在感は、実際に販売シェアのアップとして表れている。しかし、国内での認知度が十分に高いとは言い難い。同じ画面サイズだと国内メーカーより低い売価になっていることもあり、メーカーとして国内メーカーよりも一段低く見られているのではないかと思えるふしもある。
だからこそ、同社が最高画質のフラグシップとして発売中のUX、またはハイクラスのU8Kの画質や搭載機能を店頭で確認してみることをお勧めしたい。ハイセンスの新製品2シリーズは、改めてコスパの本質的な意味を考え直す機会になるかもしれない。ぜひ、自分の眼で新製品の質をチェックしてみよう。(BCN・風間 理男)