三井不動産は、ファッション業界の課題解決に向けた取り組みとして、新たな服のサイクルを生み出す場「KISARAZU CONCEPT STORE（木更津コンセプトストア）」を6月8日、千葉県木更津市に開設する。

ファッション業界の課題解決に向けた取り組みを開始

　ファッション業界での余剰在庫の削減や、環境負荷の少ないサプライチェーンの構築という課題に対し、多くのブランドや団体が様々な取り組みを行っている。三井不動産では、国内外で商業施設を多数開発・運営する企業として、パートナーとともにこれらの課題解決に取り組む。
 
　ファッションを楽しむテーマパーク「KISARAZU CONCEPT STORE」では、これまでの商流では顧客に届けられなかった規格外品や倉庫に眠るデッドストック品などに光を当てることや、新素材やアップサイクルといった新しいものづくりの紹介など、ファッション業界の未来を考えると同時に新たな買い物体験を提案する。あわせて、ブランド各社の在庫に関する課題解決を実現し、同社商業施設の事業方針である「Growing Together」を実践していく。

　衣類を土壌や環境負荷の少ない燃料などにリサイクルする取り組みの推進や、その技術研究を行う企業や団体の活動を支援することを通じて、持続可能な社会の実現に貢献する。さらに同拠点は、ブランド、顧客、新たな技術開発や研究を行っている企業やアカデミア、団体が参加し、それぞれを双方向につなぐ場を提供する。また、この場を起点として、情報発信や企業支援の循環を創出する。

　「KISARAZU CONCEPT STORE」の主な特徴としては、（1）顧客の入場料が活動の応援につながる参加型の仕組み、（2）クレサヴァによる、衣服から農園を作る「CIRCULAR FARM」、（3）近畿大学と文化学園大学による、衣服から次世代再生可能エネルギーを創る研究活動、（4）クラダシとフーズクリエーションによる、“もったいない食材”を活用した「THE OPEN CAFE」（食物販コーナー）、（5）どんどん試着して楽しむ「FITTING STUDIO」、（6）さまざまなブランドの取り組みやアイテムを紹介する「POP UP STAGE」－－を挙げている。プロデュースはスマイルズが担当。約3000m2の空間にカジュアルウェアからスポーツ、アウトドア、シューズなどさまざまなジャンルの洋服やアイテムが並ぶ。

　住所は千葉県木更津市金田東二丁目9番1（「三井アウトレットパーク 木更津」隣地）、アクセスは東京湾アクアライン「木更津金田IC」から約1km/JR内房線「袖ヶ浦」駅からバス約10分。入場料は300円（中学生以下無料）。営業時間は10～20時。