赤ちゃんの呼吸までAI で見守れるパーフェクトカメラ”CuboAi”がすごい

レビュー

2023/04/24 18:00

 【木村ヒデノリのTech Magic #161】 子育てを快適にするガジェット「BabyTech」の進化がすごい。筆者の長女は4歳だが生まれたばかりの頃にこれがあれば便利だったというものがたくさん登場している。このAIカメラもその一つだ。日本ではベビーシッターも浸透せず、子育ての悩みを抱えている方も多い。そんな時パートナーはこういう選択肢を紹介してあげると育児のストレスが劇的に減ることもあるのではないだろうか。

見た目の可愛さからは想像できない技術が詰まったカメラ「CuboAi」
 
床置きだけでなくベッドの手摺にも設置できてGOOD
 
真上に設置できるカメラは意外と少ない
 
カメラだけなら3万5800円、センサーパッドとセットで5万3800円
 
画質もかなり綺麗なので記録としても嬉しい

兼業主夫だからわかることがある

 男性で家事育児を100%担当しているから気づくことがある。それは「男性の方がいろいろ楽しようとする」ということだ。そういう意味では女性は最大限自分で努力しようとしていて頭が下がる。筆者は色々と効率良く回そうとしてしまうので良し悪しだ。
 
これまでも電動バウンサーなど色々と試してきた経緯がある

 男女で分けるつもりはないが、こうした傾向は確かにあると思う。女性は自分でやろうとして、男性は何かに任せようとする。手を抜かない方が良いところは確実に存在するが、それ以外で楽できるところはそうしても良いのではないだろうか。ズボラな筆者は色々と試してみて手を抜かない方が良いところとガジェットに頼っても良いところがわかってきた。
 
長女の時はWithingsの製品を使っていて便利だったが不満な点も

 このAI カメラは非常に優秀だが使う上で工夫した方が良いところもある。テクノロジーに頼るのではなくテクノロジーも必要に応じて活用できるリテラシーを上げるのが重要だ。

呼吸が見守れるのは安心感MAX

 導入で物理的に気をつけたいのは子どもとの距離。どれだけこのガジェットが優秀でも10秒以内に駆けつけられる距離は確保しよう。ガジェットが優秀だからといって新生児を置いて買い物に出かけるようでは本末転倒だ。
 
筆者宅ではリビングにベビーベッドを置いてアクセス良くしている

 その上での話になるが、このCuboAiは非常に優秀だ。AIが画像を認識して、顔が隠れているときはすぐに知らせてくれる。普通のベビーモニターだとキッチンでモニタリングしていても見落とすことがあるので、音付きで知らせてくれるのは実用的だと言える。
 
どのアラートを出すかも細かく設定できて使いやすい

 アプリの完成度が高いのも安心感につながっている。立ち上げればすぐにモニターが開始できストレスがないし、ちょっと洗濯してくるといったタイミングでも使いやすい。泣き声や咳を検知できるのでむせてしまっていることにも気づきやすい。
 
咳と泣き声を別々に検知してくれるのも実用的

 そして筆者が一番便利だと感じたのは呼吸がモニタリングできることだ。長女が新生児、乳児の頃は夜だけでなく昼間も呼吸しているのか不安で頻繁に確認したものだ。それがCuboAiならオプションのセンサーパッドを組み合わせることで毎分何回呼吸しているかモニタリングすることができる。大きく動いたタイミングも記録されるので、睡眠周期のモニタリングにも活用できる。
 
電池駆動でベッドの下に入れるだけなので設置が楽

睡眠分析が優秀すぎる、パートナーの負担も把握

 センサーパッドも組み合わせるとかなり情報量の多い睡眠分析・記録ができて便利だ。泣き声を上げたとき、動いただけの時、保護者が見にきた時など育児担当の動きがつぶさにわかる。

 センサーパッドも組み合わせるとかなり情報量の多い睡眠分析・記録ができて便利だ。泣き声を上げたとき、動いただけの時、保護者が見にきた時など育児担当の動きがつぶさにわかる。これを見れば育児をしていない側も今どのくらいの負担なのか
一目瞭然なのでぜひ活用したい。
 
緑のダイヤマークが保護者の印、夜間どのくらい大変かも一目瞭然

 週末など育児担当を代わる時も便利で、普段通り自分ができているのかどうかわかる。筆者宅の場合1月から3カ月だけ産休をとった妻が4月から仕事復帰したばかり。4歳の長女と共にワンオペが始まったのだが、昼間泣く回数は妻が居た時と比べてかなり多かったのでやはり母は偉大なのだと感じた。

 このように育児が可視化されるとパートナーも効果的に動ける。データをもとに話せれば「確かに今イライラしていてもやむなし」と納得感があるのでコミュニケーションツールとしても活用してほしい。

幼児期以降も活用できて投資のしがいがある

 センサーパッドセットで5 万円越えと高額なCuboAi だが、安心や安全が大幅に向上することを考えればそれだけでも投資しない手はない。しかしそれだけではないのがすごいところ。なんとCuboAiは幼児期以降も活用できるのだ。
 
幼児期以降はカメラを下から横向きにして見守りカメラとして使える

 普通のベビーモニターは乳児期を過ぎれば使わなくなる。長くても1 年程度しか使わないのに数万円払うのはちょっと という意見も多いだろう。その点...CuboAiはカメラの向きを変えて幼児の見守りにも使えるので小学校に入るくらいまで長く使えて良い。
 
危険エリアの設定で事故を未然に防げる

 危険エリアを設定できるので、キッチンやベランダに出る窓など、行かせたくない場所に入ろうとした瞬間にアラートが来るよう設定できる。カメラを複数台登録することもできるので、見守り箇所を増やしたい際も対応できて便利だ。幼児期の怪我や事故を防げるのであればこの価格は十分投資に値すると言えるだろう。

能動的にテクノロジーを活用したい

 テクノロジーを盲信するのは良くないが、試さずに敬遠するのも勿体無い。今回のベビーモニターも「10秒で駆けつけられる距離は常に確保する」など、ユーザー側の安全な運用法も考えながら導入するとポテンシャルを引き出せるだろう。

 なにより「目が離せないストレス」や「パートナーの理解を得られないストレス」などから少しでも解放されるのであれば前向きに導入を検討するのが良い。
 
「25°C以下になったら2枚着せてね」など会話が感覚的にならなくて良い

 自分からすすんでテクノロジーを活用すると育児の楽しさに目を向けることが多くなる。固定概念に縛られず柔らかな頭で色々と試してみてほしい。

■Profile

木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。

 普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。

【新きむら家】
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