最新家電のトレンドとして注目されている“スリープテック”。睡眠の質を改善するためにさまざまな製品を試している人も多いかもしれない。睡眠には寝室の空気・音・光など複合的な要素が関係してくる。それらを一挙に良質なものにしてくれるのが、EPEIOS JAPANの加湿器「Heal(ヒアル)」だ。3カ月試してみて分かった魅力を紹介していきたい。
Healはタンクと吹き出し口が分かれた蝸牛のようなデザインで、なかなか見た目の存在感がある。ただ実際に室内に配置してみると、タンクはガラス、吹き出し口はシルバー、土台はマッドな質感のオフホワイトというバランスが思いのほか馴染んで、悪目立ちはしない。タッチしたときだけ点灯する操作部もさりげなくて好感が持てた。加湿器は小型であればチープなものが多く、おしゃれなものを選ぶと大型のものしかない。そういう意味では、Healはあまり類似製品のないユニークな製品ということができそうだ。
今回のレビューは睡眠にどれだけ貢献するかを確認したいので、寝室に置いて利用した。床置きは推奨されていない製品なので、ベッド横のサイドテーブルに設置。狙ったわけではないが、ホワイト基調で天板がガラスのサイドテーブルだったので、よりデザインが引き立った。
スリープモードの加湿量は標準モードの3分の2だが、約7畳の寝室で使用してみて物足りなさは感じなかった。使用前は朝起きるとほぼ毎日、のどがガラガラになっていたが、使用後はまったく乾燥していなかったので十分に役割を果たしているといっていいだろう。ダブルベッドに2人、加湿器から遠い側で寝ていてもしっかりと効果を実感できた。
加湿方式は加熱式と超音波式を組み合わせた「ハイブリッド方式」を採用。消費電力が低く、動作音が静かなので、睡眠時の使用に向いている。スリープモードでも全くの無音というわけではないので、最初は多少気になったがすぐに慣れた。もし寝る前に空気が乾燥しているときは、就寝前にハイミストモードで部屋を一気に潤して、寝る直前にスリープモードに切り替えるという使い方も有効だった。
季節を感じさせる音や精神を整えるための音楽を内蔵している点もユニークだ。最初はそんなに使わないかなと思っていたが、眠る前にベッドで読書するときに使用すると、いつもよりリラックスできるように感じた。本体のタッチパネルからも操作可能だが、専用アプリ「EPEIOS Life」ならスマホから曲の選択や音量操作もできるので、こちらのほうが使い勝手は良かった。
同じくアプリからの操作で便利なのがライト機能だ。ライトはタンク下に備わっていて、温もりのある電球色だけでなくRGBであらゆる色を再現することができる。間接照明で使用するにはちょっと明るさが不足しているので、雰囲気を出す程度に考えておくとよいだろう。寝るときにちょっとした明かりがほしいという人にはちょうどよいかもしれない。
一方、いくつか気になったポイントもある。デザイン性や機能性は申し分ないが、設置場所には注意が必要。テーブルが必須、かつそれなりのサイズが求められるからだ。本体幅が400mmあるので、事前に測定しておくことをおすすめしたい。またタンクがガラス製なので水をためると、それなりの重さになる。直接蛇口からタンクに水を入れると楽なのだが、ケトルやジャグなどでタンクに水を移したほうが安全だ。またアプリと加湿器を連携する際には、5GHz周波数帯のWi-Fiだとエラーが出るということも覚えておいてほしい。筆者はここで詰まって試行錯誤する羽目に陥った。
乾燥シーズンは過ぎたが、寝室の空気を快適に保つという点で、加湿器が活躍するタイミングは多い。花粉対策にも有効なので、そちらでお悩みの人にもぴったりだ。もちろん寝室をインテリアでおしゃれにしたいというニーズも満たしてくれるので、新生活を新たな気持ちで迎えたい人にもおすすめしたい。(BCN・大蔵大輔)
尖ったデザインにこだわった「FoElem series」の第1弾
EPEIOSは日本で生まれた家電ブランド。生活空間にマッチするモダンなデザインと高性能ながらリーズナブルで、コストパフォーマンスのよさが特徴だ。Healは昨年11月に発表した「FoElem series」の製品。著名ブランドを数多く手がけたファッションデザイナーが開発に参加しており、従来製品以上に尖ったデザインを採用している。Healはタンクと吹き出し口が分かれた蝸牛のようなデザインで、なかなか見た目の存在感がある。ただ実際に室内に配置してみると、タンクはガラス、吹き出し口はシルバー、土台はマッドな質感のオフホワイトというバランスが思いのほか馴染んで、悪目立ちはしない。タッチしたときだけ点灯する操作部もさりげなくて好感が持てた。加湿器は小型であればチープなものが多く、おしゃれなものを選ぶと大型のものしかない。そういう意味では、Healはあまり類似製品のないユニークな製品ということができそうだ。
今回のレビューは睡眠にどれだけ貢献するかを確認したいので、寝室に置いて利用した。床置きは推奨されていない製品なので、ベッド横のサイドテーブルに設置。狙ったわけではないが、ホワイト基調で天板がガラスのサイドテーブルだったので、よりデザインが引き立った。
睡眠改善にぴったりのモード&加湿方式
まずは加湿器の本分である加湿の基本的な性能について評価したい。タンク容量は約1Lとたっぷり。だがガラス蓋は固定されていないので、振動で水がこぼれないよう、あまりギリギリまでためないほうがよいと思う。加湿量は1時間当たり100mlの「スリープモード」、1時間当たり150mlの「標準モード」、1時間当たり220mlの「ハイミストモード」の3段階。8時間睡眠/スリープモードを使用と想定すれば800mL程度で問題ない。スリープモードの加湿量は標準モードの3分の2だが、約7畳の寝室で使用してみて物足りなさは感じなかった。使用前は朝起きるとほぼ毎日、のどがガラガラになっていたが、使用後はまったく乾燥していなかったので十分に役割を果たしているといっていいだろう。ダブルベッドに2人、加湿器から遠い側で寝ていてもしっかりと効果を実感できた。
加湿方式は加熱式と超音波式を組み合わせた「ハイブリッド方式」を採用。消費電力が低く、動作音が静かなので、睡眠時の使用に向いている。スリープモードでも全くの無音というわけではないので、最初は多少気になったがすぐに慣れた。もし寝る前に空気が乾燥しているときは、就寝前にハイミストモードで部屋を一気に潤して、寝る直前にスリープモードに切り替えるという使い方も有効だった。
加湿だけじゃない、寝室にうれしい機能
Healの特出すべき点は加湿機能だけではない。五感に働きかける多彩な機能を搭載しており、使いこなさなければもったいない実用性の高いものになっている。まずはアロマ対応。吹き出し口の金属部分はマグネット式で脱着できるようになっており、取り外すと裏側にコットンが仕込まれている。ここに数滴のアロマオイルを垂らせば、好みの香りを寝室に拡散することができる。寝つきが悪いなどの悩みがあるなら、これは非常に効果的だ。季節を感じさせる音や精神を整えるための音楽を内蔵している点もユニークだ。最初はそんなに使わないかなと思っていたが、眠る前にベッドで読書するときに使用すると、いつもよりリラックスできるように感じた。本体のタッチパネルからも操作可能だが、専用アプリ「EPEIOS Life」ならスマホから曲の選択や音量操作もできるので、こちらのほうが使い勝手は良かった。
同じくアプリからの操作で便利なのがライト機能だ。ライトはタンク下に備わっていて、温もりのある電球色だけでなくRGBであらゆる色を再現することができる。間接照明で使用するにはちょっと明るさが不足しているので、雰囲気を出す程度に考えておくとよいだろう。寝るときにちょっとした明かりがほしいという人にはちょうどよいかもしれない。
競合製品と比べれば、価格にも納得
3カ月使ってみた結果として、ベッド横に加湿器があるだけでこうも睡眠の質が変わるのか身をもって実感することができた。加湿力や多機能はもちろんだが、スマホで操作できるという利便性はあまり動きたくない就寝前に非常に便利だった。2万4310円という価格は加湿器に馴染みのない人には多少高く感じるかもしれないが、同機能の競合製品をみるとかなりコスパがよいということが分かるはずだ。一方、いくつか気になったポイントもある。デザイン性や機能性は申し分ないが、設置場所には注意が必要。テーブルが必須、かつそれなりのサイズが求められるからだ。本体幅が400mmあるので、事前に測定しておくことをおすすめしたい。またタンクがガラス製なので水をためると、それなりの重さになる。直接蛇口からタンクに水を入れると楽なのだが、ケトルやジャグなどでタンクに水を移したほうが安全だ。またアプリと加湿器を連携する際には、5GHz周波数帯のWi-Fiだとエラーが出るということも覚えておいてほしい。筆者はここで詰まって試行錯誤する羽目に陥った。
乾燥シーズンは過ぎたが、寝室の空気を快適に保つという点で、加湿器が活躍するタイミングは多い。花粉対策にも有効なので、そちらでお悩みの人にもぴったりだ。もちろん寝室をインテリアでおしゃれにしたいというニーズも満たしてくれるので、新生活を新たな気持ちで迎えたい人にもおすすめしたい。(BCN・大蔵大輔)