フィリップス、Z世代の価値観に対応したメンズシェーバー「5000Xシリーズ」を発売

新製品

2023/02/04 17:00

 世界123カ国で電動シェーバーを展開するフィリップスは、Z世代特有の価値観やニーズに応えた電動シェーバーの新製品「5000Xシリーズ」を2月8日から発売する。店頭想定価格は1万2980円前後。

「密着&早剃り もっと肌にやさしく」がコンセプトの
フィリップス5000Xシリーズ

Z世代が電動シェーバーに求めるのは「肌へのやさしさ」

 Z世代が注目を集めている。デジタルネイティブでタイパ重視、男性でも美容に高い関心を持つ点など、これまでの世代とは異なる特徴を持っているからだ。上の世代との違いは、同社が行ったシェーバーに関するアンケート結果にも現れている。

 シェーバーに求める機能・特徴では、上の世代と比べて“肌にやさしい”“剃り残しが少ない”“短時間で剃れる”などのニーズが高く、逆に“深剃り”は低い。一方、肌の悩みでは年齢も理由の一つと思われるが、“ニキビ・吹き出物”が上の世代よりも高いという傾向が見られる。
 
メンズビューティ市場をけん引するZ世代は肌へのやさしさを重視

 なぜ、新製品をZ世代向けとしたのか。同社では、同世代の4割以上がT字型カミソリを使っており、電動シェーバーへの移行を促すためという。その移行への最初のステップとして開発されたのが5000Xなのだ。

 5000Xの充電はUSBを通して行う。充電時間は約1時間。満充電で約50分間使用できる。従来品のように充電台がなく自立するため、コンパクトな洗面所でもスペースを取らずに置ける。本体の重量は161gと軽量で、旅行や出張の携帯でも邪魔にならない。水洗いにも対応し、防水性能はIPX7をクリアしているのでシャワーを浴びながらのシェービングも可能だ。
 
5000Xシリーズは本体を立てて置ける自立型で、置き場所を選ばない

マイクロビーズコーティングで肌との摩擦を低減

 5000Xシリーズの特徴は、(1)肌にやさしい、(2)肌に密着、(3)パワフルに早剃り、の3点。

 (1)「肌にやさしい」は、マイクロビーズコーティングを採用。シェーバーヘッドに目では見えない極小ビーズが1cm2あたり10万個コーティングされており、肌との摩擦を抑えて肌への負担を20%低減するという。
 
肌への摩擦を軽減するマイクロビーズコーティングのイメージ

 ヒゲを剃る刃には低ニッケルで刺激が少なく、アレルギー性接触皮膚炎を起こしにくい低アレルギー性サージカルステンレス刃を採用。肌にやさしいシェービングが行える。

 (2)「肌に密着」では、360-Dフレックスヘッドを搭載。柔軟性に優れ、360°回転するヘッドが輪郭のラインや肌の凹凸に合わせて密着する。
 
ヘッドが柔軟に動き、肌に密着するからヒゲの剃り残しを低減

 (3)「パワフルに早剃り」は、内刃がポイント。回転する内刃は9枚の刃で構成され、三つの独立ヘッドで合計27枚の刃が毎分5万5000回ヒゲをカットする。また、内刃が外刃で常に研磨される自動研磨システムにより、シャープな切れ味が持続する仕組みだ。
 
外刃のスリットから入ってくるヒゲを回転する内刃がカット

 日頃からスキンケアで肌を整えて清潔感をキープし、タイパを重視するというZ世代。これら三つの特長を備えた5000Xシリーズは、まさにZ世代のニーズに合致した商品になっている。

一新したデザインで剃り心地も申し分なし

 5000Xシリーズのラインアップは同梱物やカラーが異なる4モデル。充電ケーブルと保護キャップ、トリマーが付属したX5012/05はカラーがオレンジ/アドリアブルー。同じ同梱物でX5006/05はカラーがアクアブルー/ブラック。トリマーを付属していないX5006/00のカラーはアクアブルー/ブラックで、X5007/00はブラックとなっている。
 
トリマー付属のX5012/05(左)、トリマーを付属していないX5006/00(右)

 完成までには20回以上の消費者調査と50台以上のテストサンプル、1500台以上の技術・品質テストを行い、製品開発には約2年をかけたという。

 実機を持ってみるとグリップ部は網目状の凹みがあり、握りやすく滑りにくい。3モデルで採用されているグラデーションがかかったカラーリングはこれまでの同社商品にないデザインで、正面からサイドに向かってライトが光るギミックも遊び心があって面白い。

 肌に当たる感触はスベスベしていて、皮膚とのフィット感もよい。シェーバーヘッドが三つあるので広範囲を効率よく剃れ、運転音や振動も大きくない。これで剃れているのかと感じるくらいスムーズで、シェービング後はヒリヒリした感覚はなく、実際に剃り残しは少なかった。
 
三つのヘッドで広い範囲をカバーするので早剃りができる

 同社では、深剃り重視には上位モデルのS7000やS9000を推奨している。だが、基本的なシェービングのパフォーマンスは十分で、さほどヒゲが濃くないのであれば5000Xで十分という印象だ。

 フィリップスの回転式シェーバーには使い方のポイントがあるという。本体を時計まわりに回しながら剃るのだ。内刃が回転する向きは時計と逆回り。本体を右回りで動かすことによりヒゲを挟み込み、効率的に剃れるとのことだ。

 5000XシリーズはZ世代に向けた製品だが、その軽さや剃り心地、USB充電などは出張や旅行時用のセカンド・シェーバーとしても十分な実用性がある。Z世代に限らず、手にとってみる価値がある商品だ。(BCN・風間 理男)
ギャラリーページ