ミシンもプラモもなんでもこい! 吸えるエアダスターがDIYで大活躍

レビュー

2023/02/01 18:30

【木村ヒデノリのTech Magic #154】 エアダスターというと吹き出すものを想像すると思うがこいつは違う。なんと吹き出すだけではなく「吸える」のだ。元々ミシン関連商品として見つけたものだが、一目で「こいつはDIYで大活躍する!」と確信した。

見た目はダスターそのもののニッセン「バキュームクリーナー」
 
筆者はグリップがかけられるように100均フックをデスクに付けて使っている

吹くと吸う、両方できる

 これを取り扱うニッセン(https://nissen-e.co.jp)はミシンや縫製機器を扱う総合商社だ。その名も「バキュームクリーナー」というシンプルさがなんとも業務用感がある。もともと縫製工場などで出る糸屑や布片を綺麗にするために開発された商品で、特徴は吹くと吸う、両方ができる点。真ん中のつまみをひねることですぐに切り替えることができる。
 
つまみをひねるだけで簡単に吹く、吸うを切り替えられる

 この両方をできるという製品が今まで意外となかった。吸われたゴミは布製の袋に入るので、一杯になったら外してゴミ箱の中で裏返せば良い。
 
ジッパーは開口が大きいのでゴミも捨てやすい

 ノズルの先端径が広いのも重要で、これによってちょっと大きな布片でも吸い込むことができる。洋裁をやっていると写真くらいの大きさの布はよく出るので、これを吸い込んでくれるのはありがたい。
 
先端径が大きいのが良い
 
かなり大きめの布片も吸い込める

強力な吸い込みで他の製品の追随を許さない

 エアダスターを想像してもらうとわかると思うが、あの勢いで吸うのだから普通のクリーナーよりかなり強い。デスクを掃除する時、洋裁に限らずクリーナーだといちいちやるのはめんどくさい。吸う力が弱いのでそれなりに時間がかかるからだ。
 
いわゆる卓上クリーナーだとそれなりに時間がかかる

 しかしこのダスター方式のバキュームクリーナーなら、ゴミを集めておいてシュッ!と吸うだけ。ものの1秒で綺麗になる。先端が太いのがここでも功を奏し、ある程度の量のゴミでも一気に吸えるからだ。

プラモデルの製作にも大活躍

 洋裁にとどめておくのは惜しいこの便利さ。プラモデルやアクセサリーの製作でも大活躍してくれる。例えばプラモデルならやすりがけした後、強力に削りかすを吹き飛ばしてくれるし、ランナーから切り離した際の切り屑は全て吸うことができる。
 
プラモ製作でも大活躍

 前述したような卓上クリーナーではすぐに満タンになってしまうような大きなゴミでもこのバキュームクリーナーなら気にならない。重さがあるプラスチックのゴミも強力に吸い取ってくれるので製作時に重宝した。アクセサリー製作などにおいても同様の利用シーンがあると思うので、洋裁に限らず活用したい製品だ。

コンプレッサー含めてもそこまで高くない

 これを使うにはコンプレッサーが必要になるので、馴染みのないユーザーはハードルが高く感じるかもしれない。しかし最近はAmazonで1万円台のコンプレッサーが多数売られており、製品本体と併せても2万円弱で導入できる。
 
例えばこの髙儀(Takagi)のオイルレス静音タイプ(ACP-10A)のようなコンプレッサーで使える、意外と安価だ

 タンク容量が小さいとずっとコンプレッサーが動き続けてしまうので注意してほしいが、10L~20Lくらいのモデルを選べば1回の充填でしばらく使える。その間は無音なので意外と導入しやすい。
 
筆者はこちらのコンプレッサーで使っている

 筆者は写真のミナト電機工業製8Lを使っているがそこまで問題なく使えている。価格は1万3390円(2023年1月30日時点)とかなり手頃だった。エアホースもワンタッチ式の一般的なものを使えばつなげられる。
 
オス側をコンプレッサー、メス側をクリーナーにつなぐ

問題は動作音の大きさだが解決策はある

 ネックになるのはコンプレッサーの動作音の大きさだが、足に振動防止のジェルを噛ませたり、箱に入れたりするなどすればかなり防げる(ケースへ入れる際はコンプレッサーの仕様を確認して自己責任で行ってほしい)。実際動作音は横で聞くとうるさいが隣の部屋ではそれほど気にならない。工業用の吸音材を貼った箱などを用意すれば集合住宅でも十分使えるだろう。

 コンプレッサーを使った吸引や排気は本当に強力で、他のどのクリーナーよりも優れている。ちょっとしたDIYやプラモデル、ミニ四駆などを趣味でやっている方は間違いなく導入検討した方が良いだろう。どのくらい吸うかはニッセンのウェブサイトに載っているので参考にしてほしい。(https://nissen-e.co.jp/?p=1096)筆者はもうこれなしでの製作は考えられないようになっている。(ROSETTA・木村ヒデノリ)


■Profile

木村ヒデノリ 
ROSETTA株式会社CEO/Tech Director、スマートホームブランドbentoを展開。

普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。

【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
記事と連動した動画でより詳しい内容、動画でしかお伝えできない部分を紹介しています。(動画配信時期は記事掲載と前後する可能性があります)
ギャラリーページ