シャープ、ミニLEDバックライト+量子ドットの第二弾液晶テレビ「EP1ライン」発売

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2022/11/25 18:30

 シャープは2021年12月に量子ドット技術を採用したミニLEDバックライト搭載液晶4KテレビのDP1ライン2機種を発売。約1年を経て、このほど第二弾のEP1ライン5機種が発売となった。

AQUOS XLEDのEP1ラインは75V型~55V型までの5機種をラインアップ

ユーザーの設置スペースに合わせて小刻みに展開

 10月25日にシャープは、ミニLEDバックライトを搭載したAQUOS XLED EP1ライン5機種を発表した。当初は75V型の4T-C75EP1のみ発売日は2023年1月28日で、その他の4機種は11月19日の発売予定だったが、その後、発売日が変更となっていた。

 75V型の4T-C75EP1の発売日は2023年1月28日で変わらず、65V型のC65EP1は11月19日に発売済み。60V型のC60EPは12月10日で、70V型のC70EP1と55V型のC55EPは11月26日の発売だ。
 
各機種の奥行きは73mm~88mmで、
リモコンのダイレクトボタンにはDisney+が追加

 ラインアップの5機種については55Vから75Vまで横幅約10cmごとの展開で、ユーザーが設置スペースに合わせて画面サイズを選択できるようにしたとのことだ。
 
同一シリーズで5インチ刻みというラインアップ展開は珍しいが、機種を選択する際には判断しやすい

 DPIにも搭載していたミニLEDバックライトは、その名のとおり従来よりも小さいLEDをバックライトとして敷き詰めたもの。C65EP1は、敷き詰めたLEDの数が同社の4K液晶テレビ 4T-C65EN1の約72倍という。

 この小さく、数が多いLEDバックライトの発光を1000以上の画面エリアでコントロールすることにより、輝度やコントラストが従来の液晶テレビよりも格段に向上するというわけである。
 
ミニLEDによってピーク輝度は従来比3倍以上に

量子ドットに新素材を採用

 量子ドットはナノサイズの半導体結晶物質。異なるサイズの量子ドットを非常に薄いシートに閉じ込め、このシートに青色の光を当てる。波長の短い光を当てると波長の長い光に変換する特性があり、変換する光の色は量子ドット個々の大きさによって決まる。

 例を挙げると、波長の短い青色を7nmの量子ドットに当てると赤色に変換し、3nmの量子ドットでは緑色に変換するという仕組みだ。

 単に光の色を換えるだけでなく、極めて純度が高く、単色に近い色に換えるため、従来よりも鮮明で自然の色に近い色を再現することができる。前述のとおり、量子ドット技術はDP1ラインにも搭載されていたが、EP1ラインでは量子ドットに新素材を採用すると同時に量子ドットの大きさも変えている。

 これによって光の3原色の赤色と緑色がよりクッキリと表現できるようになり、色の再現範囲が4T-C65EN1よりも約20%広がったという。
 
量子ドット技術は、濁りのない純度の高い色を再現する

 画像処理エンジンはMedalist S4Xへアップデート。AIがコンテンツに適した映像に自動調整するAIオートに加え、部屋の明るさに合わせて画質を自動調整する環境センシングも搭載した。

 EP1ラインの音質面ではAROUND SPEAKER SYSTEM PLUSを採用。画面背部にはツィーターとミッドレンジ20°前傾させて、ハイトスピーカーとして搭載している。背面から斜め上に音を出すことで、天井から音が跳ね返り、包み込まれるような立体音響とともに音の定位も上方向に引き上がった。画面の中央付近から音が聞こえるような音像で、映像と音が一体化した視聴体験を実現したという。

 この音響システムはDP1でも採用していたが、EP1では新たにミッドレンジとサブウーハーに新開発のパワーボイススピーカーを採用。低音から中音域の厚みが増し、より上質なサウンドが楽しめる。
 
真上ではなく、斜め上に音を出すことで正面からの音と合わせて立体音響を実現

 シャープではEP1ラインをAQUOS史上最高の輝きと色表現力として、ミニLEDバックライトと量子ドット技術による高精細映像表現をアピールしていく。

 EP1ラインの発売に際して、同社では対象のテレビと4Kレコーダーの同時購入で最大5万円をキャッシュバックするキャンペーンを展開中。購入期間は2023年2月28日までで、応募期限は2023年3月31日。近日中にテレビの買い換えを考えているのなら、お得になるキャンペーンだ。