これぞ最強のお掃除ロボット! エコバックス「DEEBOT X1 OMNI」は人間の代わりに床掃除を100%担ってくれる真のパートナー
【木村ヒデノリのTech Magic #141】 ロボット掃除機、ここに極まる。筆者はかなり忖度なく記事を書くようにしているが、「DEEBOT X1 OMNI」は評価の厳しい家電雑誌などでも折り紙付きのお掃除ロボットだ。抜群の認識力とともに、水拭きやモップの自動洗浄、温風乾燥、さらにゴミの自動収集機能を備え、面倒な床掃除を自動化してくれる。本当の意味で掃除を任せられる最高のパートナーだ。
「1ロボット1機能」というコンセプトを貫いてきたiRobotだが、ここへきて水拭き機能を搭載するなど、現在は追う立場になってきている。水拭きを含めた床掃除が、今やロボット掃除機のスタンダードだ。
こうしたパラダイムシフトの源泉は、エコバックスがチャレンジし続けてきたことにある。カメラやマッピングをしなくても十分綺麗にできる、という固定概念に満足せず、より良いものを求めた結果、他社を抜いてリードする立場になることができた。
一見当たり前のように見えるが、実際こうして開発を進めるのはかなり難しい。リーディングカンパニーとは別の機能を実装してもユーザーに響きづらいし、新機能は実用レベルに達するまで時間がかかるからだ。それまでは批判にも耐えなければならない。
数年前までは本当に使える水拭き搭載ロボットが完成すると誰が想像しただろう。AIの急激な発達もそうだ。さらに群雄割拠状態のロボット掃除機では新たなベンチャーがとんでもないものを投入してきたりする。
こうした荒波を乗りこなし、しっかりと着地点を見据えて長期で開発を進めるエコバックスには賞賛を送りたい。途中から出てきた新たな技術も柔軟に取り入れた結果、業界のリーディングカンパニーとなった。
少し汚れが残っていると途端に汚れやすくなるのが床。ロボット掃除機を使っていても結局自分も動かなければならなかったのがこれまでだが、水拭き搭載モデルを使うとこの概念が変わる。
毎日こまめに水拭きすることで室内床が劇的に綺麗になる。「こんなに綺麗になるなんて結構汚れていたんだな…」と慣れて麻痺していた汚れに気づくのだ。
さらにこれまでのロボットと違ってモップを洗ったり、使い捨てのパッドを変えたりする手間もない。タンクの水だけは定期的にメンテする必要があるが、汚れたモップを綺麗にすることと比べれば心理的にも楽だ。
本当の意味で100%床掃除を任せられると信じられないほど日常の手間が減る。19万8000円という価格は決して安くはないが、床掃除と訣別できることを考えれば安い買い物だろう。水拭きから解放されるのはそのくらい価値があることだ。
筆者の知り合いにも「ロボット掃除機をかけるなら椅子とかをあげたりしなくちゃいけないから大変」と言っていた人がいる。「いやそこはロボット掃除機に合わせて最適な間取り、散らからない部屋にするんだよ」と思っていたが時代は変わった。
子供が散らかしたおもちゃ、余裕がなくてそのままになっていることが多いだろう。一時的に荷物増えて、間取りが変わるほど床に置いてしまっているケースも少なくない。そんな状態でも「毎日使えて綺麗になる」のがDEEBOTの凄いところだ。
マップと自分位置をリアルタイムに把握する技術と、18種もの物体を識別できるAI学習能力で散らかった床でも慌てて止めに行くことなく毎日使うことができる。
言葉にすると簡単だが、障害物を回避しながら綺麗にする、というのはとても難しい。避けすぎると掃除できない部分が残るし、攻めすぎると巻き込んでしまう。これを絶妙な塩梅でしっかり綺麗にしてくれるのが素晴らしい。
筆者は職業柄他メーカーのロボット掃除機もいろいろと試したが、エコバックスのロボットはこの回避能力においても間違いなくナンバーワンだ。清掃能力と回避能力のどちらも優れているのがDEEBOT X1 OMNIを最強と言わしめる所以である。
というのも、まだまだ物足りないところが残っているからだ。例えばモップを手動で取り外さないとカーペットを避ける仕様な点。自動でモップがリフトしてくれればこの手間もなくなる。また、YICO(エコバックス独自の音声操作アシステント)も誤動作することが多かった。現状でも十分実用的ではあるが、今後の進化を見守ろうと思う。
新機能というのはここまで必要ないんじゃない?くらいがおそらくちょうど良い。水拭きもマッピングもそうした角度から生まれた実用的な機能だからだ。したがって、今後もモップを殺菌する機能や床乾燥機能、モップリフトなど攻めた機能搭載を期待したい。
また、小型化も楽しみなところだ。リモコンや調味料が収納できて、毎回テーブル上を水拭きしてくれるロボットがあればそれはそれで便利だろう。ガスコンロは何十年も掃除が面倒なままなので、掃除ロボット付きガスコンロ、みたいなものもアリなのではないだろうか。
エコバックスの企業文化が持つ目線と開発力なら、前述したようなロボットもいつかスタンダードになるかもしれない。ぜひ今後もチャレンジ精神全開で製品を世に送り出してほしい。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Tech Director、スマートホームブランドbentoを展開。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
記事と連動した動画でより詳しい内容、動画でしかお伝えできない部分を紹介しています。(動画配信時期は記事掲載と前後する可能性があります)
ルンバを超えて世界をリード、エコバックスの開発力に驚く
以前、DEEBOT T10 PLUSのレビュー記事でも書いたが、ルンバ一強と思われていたロボット掃除機の勢力図は一変した。常にチャレンジ精神を持ち、果敢に新しい機能を盛り込んできたエコバックスは今や業界のリーディングカンパニーだ。「1ロボット1機能」というコンセプトを貫いてきたiRobotだが、ここへきて水拭き機能を搭載するなど、現在は追う立場になってきている。水拭きを含めた床掃除が、今やロボット掃除機のスタンダードだ。
こうしたパラダイムシフトの源泉は、エコバックスがチャレンジし続けてきたことにある。カメラやマッピングをしなくても十分綺麗にできる、という固定概念に満足せず、より良いものを求めた結果、他社を抜いてリードする立場になることができた。
一見当たり前のように見えるが、実際こうして開発を進めるのはかなり難しい。リーディングカンパニーとは別の機能を実装してもユーザーに響きづらいし、新機能は実用レベルに達するまで時間がかかるからだ。それまでは批判にも耐えなければならない。
数年前までは本当に使える水拭き搭載ロボットが完成すると誰が想像しただろう。AIの急激な発達もそうだ。さらに群雄割拠状態のロボット掃除機では新たなベンチャーがとんでもないものを投入してきたりする。
こうした荒波を乗りこなし、しっかりと着地点を見据えて長期で開発を進めるエコバックスには賞賛を送りたい。途中から出てきた新たな技術も柔軟に取り入れた結果、業界のリーディングカンパニーとなった。
掃除のストレスと訣別、いつも綺麗な室内が気持ちいい
これまでは少なくとも週1くらいのペースでモップがけしないとどうしても汚れが目立ってきていたフロア。フローリングでは皮脂など落ちづらい汚れが蓄積しやすく、手動の手入れでは限界があった。少し汚れが残っていると途端に汚れやすくなるのが床。ロボット掃除機を使っていても結局自分も動かなければならなかったのがこれまでだが、水拭き搭載モデルを使うとこの概念が変わる。
毎日こまめに水拭きすることで室内床が劇的に綺麗になる。「こんなに綺麗になるなんて結構汚れていたんだな…」と慣れて麻痺していた汚れに気づくのだ。
さらにこれまでのロボットと違ってモップを洗ったり、使い捨てのパッドを変えたりする手間もない。タンクの水だけは定期的にメンテする必要があるが、汚れたモップを綺麗にすることと比べれば心理的にも楽だ。
本当の意味で100%床掃除を任せられると信じられないほど日常の手間が減る。19万8000円という価格は決して安くはないが、床掃除と訣別できることを考えれば安い買い物だろう。水拭きから解放されるのはそのくらい価値があることだ。
「床にものが散らかっていてもかけられる」が新常識に
わざわざ片付けをしなくても毎日使えるという常識を作ったのもエコバックスの凄いところだろう。せっかくロボット掃除機を買ったのに「今日は散らかってるから」と毎日使わなかった人がこれまで多くいただろう。筆者の知り合いにも「ロボット掃除機をかけるなら椅子とかをあげたりしなくちゃいけないから大変」と言っていた人がいる。「いやそこはロボット掃除機に合わせて最適な間取り、散らからない部屋にするんだよ」と思っていたが時代は変わった。
子供が散らかしたおもちゃ、余裕がなくてそのままになっていることが多いだろう。一時的に荷物増えて、間取りが変わるほど床に置いてしまっているケースも少なくない。そんな状態でも「毎日使えて綺麗になる」のがDEEBOTの凄いところだ。
マップと自分位置をリアルタイムに把握する技術と、18種もの物体を識別できるAI学習能力で散らかった床でも慌てて止めに行くことなく毎日使うことができる。
言葉にすると簡単だが、障害物を回避しながら綺麗にする、というのはとても難しい。避けすぎると掃除できない部分が残るし、攻めすぎると巻き込んでしまう。これを絶妙な塩梅でしっかり綺麗にしてくれるのが素晴らしい。
筆者は職業柄他メーカーのロボット掃除機もいろいろと試したが、エコバックスのロボットはこの回避能力においても間違いなくナンバーワンだ。清掃能力と回避能力のどちらも優れているのがDEEBOT X1 OMNIを最強と言わしめる所以である。
この調子でもっと攻めて欲しい、新しいロボットにも期待
今や確実にどのロボットよりも実用的なDEEBOT X1 OMNIだが、片鱗が見えるロボットを出したタイミングでは「ヘンテコ」なロボットだったはずだ。しかしこの攻める姿勢こそが重要なので今後も続けてほしい。というのも、まだまだ物足りないところが残っているからだ。例えばモップを手動で取り外さないとカーペットを避ける仕様な点。自動でモップがリフトしてくれればこの手間もなくなる。また、YICO(エコバックス独自の音声操作アシステント)も誤動作することが多かった。現状でも十分実用的ではあるが、今後の進化を見守ろうと思う。
新機能というのはここまで必要ないんじゃない?くらいがおそらくちょうど良い。水拭きもマッピングもそうした角度から生まれた実用的な機能だからだ。したがって、今後もモップを殺菌する機能や床乾燥機能、モップリフトなど攻めた機能搭載を期待したい。
また、小型化も楽しみなところだ。リモコンや調味料が収納できて、毎回テーブル上を水拭きしてくれるロボットがあればそれはそれで便利だろう。ガスコンロは何十年も掃除が面倒なままなので、掃除ロボット付きガスコンロ、みたいなものもアリなのではないだろうか。
エコバックスの企業文化が持つ目線と開発力なら、前述したようなロボットもいつかスタンダードになるかもしれない。ぜひ今後もチャレンジ精神全開で製品を世に送り出してほしい。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Tech Director、スマートホームブランドbentoを展開。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
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