テスラモデルXより快適な車内空間! ダークホースのヒョンデIONIQ5は高級SUVにも劣らない高コスパBEVだった
【木村ヒデノリのTech Magic #132】 韓国の自動車メーカーHYUNDAI(ヒョンデ)のEVカー「IONIQ5(アイオニックファイブ)」が話題を呼んでいる。EVとしての実用性はもとより、広大な天井窓(ビジョンルーフ)や前席両方に装備された足置き(オットマン)で実現されるゼログラビティリクライニングなど、高級感溢れる車内空間が479万円~という価格帯で実現された驚きの乗車体験をレポートしたい。
CXCと表記されるカスタマーエクスペリエンスセンターでは、試乗や納車イベントのほか、メンテナンスされる様子までエンターテイメントとして捉えるなど体験が工夫されている。
2階カフェテリア横には前席に採用されているシートのモデルがあり、ゼログラビティリクライニングを体験できる。納車の儀が行われる部屋にはターンテーブルも設置され、大画面を背景に購入した車を好きな角度で記念撮影できるというこだわりようだ。
IONIQ5はBEVという点以外に素材や塗料にも自然由来のものを使用、持続可能なブランドとしてのコンセプトを強く打ち出している。
後部座席も前後に移動でき、ホイールベースの長さから足元の広さが段違いだ。広大なビジョンルーフの開放感も相まって、他のSUVと比べてもひときわ広い印象を受ける。
筆者は以前テスラのモデルXにも乗ったことがあるが、車内空間の贅沢さ、快適さはIONIQ5の方がすぐれていると感じた。この品質で500万弱という車両価格はむしろ安く感じてしまう。
また、後部座席のスピーカーだけオフにする「後部座席スリープモード」を搭載するなど、運転席からも子供をケアできる機能が多く搭載されているのが特徴だ。
この加速を体験すると俄然BEVが好きになる。モーターのシュイーンという音がエンジン音と同じぐらい心地良い。
V2Hだけでなく、室外V2L機能があるのもレアな特徴。給電プラグから100V電源を取れるので、ちょっとしたアウトドアで電化製品を使える。ドライヤーすら動かせる容量なので災害時でも安心だ。
運転サポート機能も充実、特にストップ&ゴー対応のスマートクルーズコントロールが便利だ。渋滞時操作なしで前の車に追従してくれるので重宝する。
その他、ハードウェア的には海外仕様の350kW充電まで対応しているそうなので、今購入しても国内の充電環境の進化に対応できる点も良いと感じた。(※アップデートが有償になるかどうかは
数少ないが気になった点は日本仕様でも右に来てしまうシフトレバーとサラウンドビューの画像処理の甘さ。歪みが大きいので使用するときに本当に見えているのか少し不安になってしまった。HUDの焦点が少し合わないのも目の疲れを感じたので、次モデルではぜひ改善してほしい。
電費がものすごく良いというわけではないと思うが、東京から愛知まで充電なしで移動できたことを考えれば長距離でも実用度は高いと思う。今電気自動車が欲しい人であれば間違いなく候補に入れておきたい車ではないだろうか。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Tech Director、スマートホームブランドbentoを展開。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
記事と連動した動画でより詳しい内容、動画でしかお伝えできない部分を紹介しています。(動画配信時期は記事掲載と前後する可能性があります)
持続可能ブランドとして再上陸したヒョンデ
ヒョンデは2022年春にゼロエミッションブランドとして日本に再上陸した。あまり馴染みがないが、世界販売台数は2017年時点で450万台とホンダと同規模を誇る大企業だ。CXCと表記されるカスタマーエクスペリエンスセンターでは、試乗や納車イベントのほか、メンテナンスされる様子までエンターテイメントとして捉えるなど体験が工夫されている。
2階カフェテリア横には前席に採用されているシートのモデルがあり、ゼログラビティリクライニングを体験できる。納車の儀が行われる部屋にはターンテーブルも設置され、大画面を背景に購入した車を好きな角度で記念撮影できるというこだわりようだ。
IONIQ5はBEVという点以外に素材や塗料にも自然由来のものを使用、持続可能なブランドとしてのコンセプトを強く打ち出している。
500万が安く感じてしまう高品質な空間
IONIQ5の良さはなんと言っても空間品質の高さだろう。座ってみると快適さが段違いのフロントシートは、オットマン機構もついて長距離運転でも疲れづらい。後部座席も前後に移動でき、ホイールベースの長さから足元の広さが段違いだ。広大なビジョンルーフの開放感も相まって、他のSUVと比べてもひときわ広い印象を受ける。
筆者は以前テスラのモデルXにも乗ったことがあるが、車内空間の贅沢さ、快適さはIONIQ5の方がすぐれていると感じた。この品質で500万弱という車両価格はむしろ安く感じてしまう。
国産とは違う子供への気遣い、ファミリーにおすすめ
韓国企業ならではの気遣いとして、子供に優しい装備も多く搭載している。例えば後部座席がリクライニングできるのも一緒に長距離ドライブするのには重要な要素だ。また、後部座席のスピーカーだけオフにする「後部座席スリープモード」を搭載するなど、運転席からも子供をケアできる機能が多く搭載されているのが特徴だ。
運転がとにかくパワフルで実用性も死角なし
IONIQ5はバッテリーがある上にスチール製の扉を採用するなど、車内の静音性や快適性を重視しているので車重は重い方だ。しかしそれを上回るトルクで申し分ない加速を提供してくれる。この加速を体験すると俄然BEVが好きになる。モーターのシュイーンという音がエンジン音と同じぐらい心地良い。
V2Hだけでなく、室外V2L機能があるのもレアな特徴。給電プラグから100V電源を取れるので、ちょっとしたアウトドアで電化製品を使える。ドライヤーすら動かせる容量なので災害時でも安心だ。
運転サポート機能も充実、特にストップ&ゴー対応のスマートクルーズコントロールが便利だ。渋滞時操作なしで前の車に追従してくれるので重宝する。
その他、ハードウェア的には海外仕様の350kW充電まで対応しているそうなので、今購入しても国内の充電環境の進化に対応できる点も良いと感じた。(※アップデートが有償になるかどうかは
居住性、ドライビング性能、価格など全てのバランスが取れた一台
IONIQ5はBEVの長所を極限まで伸ばした車だ。電気ならではのパワフルなドライビングと、車内の快適性を備え、価格もかなり手頃と言える。数少ないが気になった点は日本仕様でも右に来てしまうシフトレバーとサラウンドビューの画像処理の甘さ。歪みが大きいので使用するときに本当に見えているのか少し不安になってしまった。HUDの焦点が少し合わないのも目の疲れを感じたので、次モデルではぜひ改善してほしい。
電費がものすごく良いというわけではないと思うが、東京から愛知まで充電なしで移動できたことを考えれば長距離でも実用度は高いと思う。今電気自動車が欲しい人であれば間違いなく候補に入れておきたい車ではないだろうか。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Tech Director、スマートホームブランドbentoを展開。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
記事と連動した動画でより詳しい内容、動画でしかお伝えできない部分を紹介しています。(動画配信時期は記事掲載と前後する可能性があります)