最高にワクワク! Amazon Echo Show 15の大きな可能性と小さな注意点
自宅を快適にアップデートする手段として、スマートスピーカーは最適な存在だ。広く家庭に普及…とはまだいかないものの、新しく登場する家電はスマートスピーカー対応が標準になってきているし、なによりそのバリエーションが驚くほど広がっている。特にAmazon Echo Showは2022年5月時点で10種類以上のモデルをラインアップ。家庭に設置するタイプだけでなく、車用の「Echo Auto」やイヤホン内蔵型の「Echo Buds」など、利用シーンにも奥行きがでてきた。
今回紹介するのは、もっとも需要があるディスプレイ搭載モデル、そのなかで最大のサイズを誇る「Amazon Echo Show 15(以下、Echo Show 15)」だ。「正直、大きすぎるのでは」という気持ちだったが、使ってみると「これほどワクワクするスマートスピーカーはなかったかも」とすぐさま心変わりした。ライフスタイルを変えてくれる可能性と、ちょっとした注意点を紹介したい。
とはいえ、この段階でも魅力に感じていたことがある。それは洗練されたデザインだ。他のディスプレイ搭載モデルと異なり、Echo Show 15は絵画の額縁のように真四角のフォルムで、カラーリングにも上品さがにじみ出ている。その形状通りに本当に絵画のように壁掛けができる。画面は回転式で、縦でも横でも好みの見せ方もできる。いわば“飾るスマートスピーカー”としても使えるわけだ。
最近はデジタルキャンバスといわれる製品が登場してきている。高精細であるがゆえに値が張るものも多い。Echo Show 15は2万9980円とEchoシリーズのなかでは高価格帯の部類だが、こうしたデジタルキャンバスと比較するとスマートスピーカーの機能を有しつつ、比較的購入しやすいという印象も受ける。画質はフルHDだが15.6インチであればこそ粗さは感じられず、十分に鑑賞に堪えうると感じた。
壁掛けはハードルが高いと感じる人も多いだろう。特に賃貸であればなおさらだ。そんな人のためにEcho Show 15は別売(3480円)にはなるが「専用美人壁掛け金具」を用意している。これは本体同梱の壁掛け金具と異なり、ホッチキスで壁に固定する。そのため賃貸でも許容範囲の小さな穴しかあかない。なお、こちらは日本限定のアイテムとのことだ。
壁掛けできることは大きな特徴だが、通常のEchoのように机や棚の上に設置することも可能だ。その場合は別売(3980円)で販売されている専用スタンドを使用することになる。デジタルキャンバスのような趣は薄くなるが、これはこれでスマートだ。
Echo Show 15は通常のEchoシリーズと同様に音声によってさまざまな情報を取得したり、連携するサービスや家電を操作したりすることができる。基本的な操作について、今回の記事では詳細に触れない。大画面を最大限に生かした“ならでは”の機能が充実しているからだ。
分かりやすいところから紹介すると、Echo Show 15はこれまでのディスプレイ搭載のEchoと比較して、圧倒的に画面に表示できる情報量が多い。例えばEcho Show 8であれば、一つのトピックしか表示できなかったが、Echo Show 15なら最大で六つのトピックを同時に表示することができる。
現時点でウィジェットに表示できる機能は、Alexa活用法・お気に入り写真・やることリスト・よく使うスマートホーム・ミュージック&オーディオ・今日のレシピ・カレンダー・付せん・天気・買い物リスト。ここからユーザーが表示する情報を選択してホーム画面を構成する。カレンダーなどはサイズが大・小の2種類あり、より自分好みのデザインに整えることができる。
使っていて、特にその性能を生かせると思ったのが、「付せん機能」だ。名称そのままにシンプルなメモ機能なのだが、常時表示できるのでリマインド機能として非常に優秀だ。家族間のコミュニケーションツールとしても使えるなど、応用しやすいのもうれしい。
こうした機能を使いこなすうえで注意しておきたいのが、これまでのディスプレイ搭載のEchoより画面で操作する機会が多いということだ。そのため、設置するときにはただ見やすいというだけでなく、操作しやすいということにも配慮する必要がある。記者が壁掛けではなく設置を選択した理由もまさにここにある。壁掛けの見栄えの良さは魅力的だが、わが家ではインテリアが邪魔して画面操作がしにくくなる懸念があった。
また、新たに実装された「ビジュアルID機能」も設置場所に気をつけるべき要因の一つだ。これは個人の顔を登録することで、デバイスの前にいるのが誰かを見分ける機能だ。この設定をしておけば、Aさんが認識された状態ではAさん、Bさんが認識された状態ではBさんの情報(カレンダーや音楽のプレイリスト)などが表示されるようになる。
先ほど紹介した付せん機能と組み合わせれば、「Aさんにメモを送って」と指示するだけで、Aさんがデバイスの前に来たときにメッセージを表示させることもできる。もちろん必須の機能というわけではないが、2人暮らし以上であれば活用したほうが便利だ。その場合、デバイスの設置位置は立った状態でカメラが個人の顔を認識できる高さにあることが望ましい。
最後にディスプレイとしての優秀さも紹介しておきたい。これまで記者が所有するEchoでもっとも大きなディスプレイを搭載していたのはEcho Show 8だったので、そこまでうまく活用できていなかった。詳細なウェザーニュースを確認する程度で、動画コンテンツを再生するなどは正直あまりメリットを感じなかった。
ところが、15.6インチのディスプレイを備えるEcho Show 15なら動画を視聴するのにぴったりだ。記者はダイニングテーブルの隣に設置することによって、食事をしながらYouTubeやAmazon Prime Videoなどを快適に楽しむことができるようになった。価格や設置のハードルはあるものの、完全にディスプレイを生かし切れるEcho Show 15なら「有効に使えずにスマートスピーカーを持て余す」というありがちな失敗をなくすことができるかもしれない。(BCN・大蔵大輔)
今回紹介するのは、もっとも需要があるディスプレイ搭載モデル、そのなかで最大のサイズを誇る「Amazon Echo Show 15(以下、Echo Show 15)」だ。「正直、大きすぎるのでは」という気持ちだったが、使ってみると「これほどワクワクするスマートスピーカーはなかったかも」とすぐさま心変わりした。ライフスタイルを変えてくれる可能性と、ちょっとした注意点を紹介したい。
壁掛けできる初のEchoシリーズ 賃貸でも安心の専用金具を用意
Echo Show 15導入前、記者の自宅ではEcho Show 8をリビングに、Echo Show 5を寝室に、コンセント直挿しのEcho Flexを廊下に設置していた。ついでに言うと車にはEcho Auto、普段使いのイヤホンとしてEcho Budsを使用しており、そこそこのエコーリストだと思う。記者が当初Echo Show 15の必要性に懐疑的だった理由の一つが、現在でも十分にスマートスピーカーを快適に使えているからというものだ。大きいので置き場所にも悩むし、アップデートの伸びしろも少なく思えた。とはいえ、この段階でも魅力に感じていたことがある。それは洗練されたデザインだ。他のディスプレイ搭載モデルと異なり、Echo Show 15は絵画の額縁のように真四角のフォルムで、カラーリングにも上品さがにじみ出ている。その形状通りに本当に絵画のように壁掛けができる。画面は回転式で、縦でも横でも好みの見せ方もできる。いわば“飾るスマートスピーカー”としても使えるわけだ。
最近はデジタルキャンバスといわれる製品が登場してきている。高精細であるがゆえに値が張るものも多い。Echo Show 15は2万9980円とEchoシリーズのなかでは高価格帯の部類だが、こうしたデジタルキャンバスと比較するとスマートスピーカーの機能を有しつつ、比較的購入しやすいという印象も受ける。画質はフルHDだが15.6インチであればこそ粗さは感じられず、十分に鑑賞に堪えうると感じた。
壁掛けはハードルが高いと感じる人も多いだろう。特に賃貸であればなおさらだ。そんな人のためにEcho Show 15は別売(3480円)にはなるが「専用美人壁掛け金具」を用意している。これは本体同梱の壁掛け金具と異なり、ホッチキスで壁に固定する。そのため賃貸でも許容範囲の小さな穴しかあかない。なお、こちらは日本限定のアイテムとのことだ。
多彩な情報を同時に表示可能 設置は“操作しやすさ”にも配慮
と、ここまで壁掛けの魅力を説明してきたが、いろいろと検討し、わが家ではEcho Show 15は通常のEchoと同じように空いたスペースに設置して利用することにした。わりと張り切っていたのだが、現在使用している他のEchoとの兼ね合いやコンセントの位置などを考慮に入れた末の結論だ。残念ではあったが、結果的にこれが正解だった、という話はこの後にしたいと思う。壁掛けできることは大きな特徴だが、通常のEchoのように机や棚の上に設置することも可能だ。その場合は別売(3980円)で販売されている専用スタンドを使用することになる。デジタルキャンバスのような趣は薄くなるが、これはこれでスマートだ。
Echo Show 15は通常のEchoシリーズと同様に音声によってさまざまな情報を取得したり、連携するサービスや家電を操作したりすることができる。基本的な操作について、今回の記事では詳細に触れない。大画面を最大限に生かした“ならでは”の機能が充実しているからだ。
分かりやすいところから紹介すると、Echo Show 15はこれまでのディスプレイ搭載のEchoと比較して、圧倒的に画面に表示できる情報量が多い。例えばEcho Show 8であれば、一つのトピックしか表示できなかったが、Echo Show 15なら最大で六つのトピックを同時に表示することができる。
現時点でウィジェットに表示できる機能は、Alexa活用法・お気に入り写真・やることリスト・よく使うスマートホーム・ミュージック&オーディオ・今日のレシピ・カレンダー・付せん・天気・買い物リスト。ここからユーザーが表示する情報を選択してホーム画面を構成する。カレンダーなどはサイズが大・小の2種類あり、より自分好みのデザインに整えることができる。
使っていて、特にその性能を生かせると思ったのが、「付せん機能」だ。名称そのままにシンプルなメモ機能なのだが、常時表示できるのでリマインド機能として非常に優秀だ。家族間のコミュニケーションツールとしても使えるなど、応用しやすいのもうれしい。
こうした機能を使いこなすうえで注意しておきたいのが、これまでのディスプレイ搭載のEchoより画面で操作する機会が多いということだ。そのため、設置するときにはただ見やすいというだけでなく、操作しやすいということにも配慮する必要がある。記者が壁掛けではなく設置を選択した理由もまさにここにある。壁掛けの見栄えの良さは魅力的だが、わが家ではインテリアが邪魔して画面操作がしにくくなる懸念があった。
また、新たに実装された「ビジュアルID機能」も設置場所に気をつけるべき要因の一つだ。これは個人の顔を登録することで、デバイスの前にいるのが誰かを見分ける機能だ。この設定をしておけば、Aさんが認識された状態ではAさん、Bさんが認識された状態ではBさんの情報(カレンダーや音楽のプレイリスト)などが表示されるようになる。
先ほど紹介した付せん機能と組み合わせれば、「Aさんにメモを送って」と指示するだけで、Aさんがデバイスの前に来たときにメッセージを表示させることもできる。もちろん必須の機能というわけではないが、2人暮らし以上であれば活用したほうが便利だ。その場合、デバイスの設置位置は立った状態でカメラが個人の顔を認識できる高さにあることが望ましい。
最後にディスプレイとしての優秀さも紹介しておきたい。これまで記者が所有するEchoでもっとも大きなディスプレイを搭載していたのはEcho Show 8だったので、そこまでうまく活用できていなかった。詳細なウェザーニュースを確認する程度で、動画コンテンツを再生するなどは正直あまりメリットを感じなかった。
ところが、15.6インチのディスプレイを備えるEcho Show 15なら動画を視聴するのにぴったりだ。記者はダイニングテーブルの隣に設置することによって、食事をしながらYouTubeやAmazon Prime Videoなどを快適に楽しむことができるようになった。価格や設置のハードルはあるものの、完全にディスプレイを生かし切れるEcho Show 15なら「有効に使えずにスマートスピーカーを持て余す」というありがちな失敗をなくすことができるかもしれない。(BCN・大蔵大輔)