1万円台のおすすめは? ノイキャン搭載完全ワイヤレスイヤホン、春の最新モデルを聴き比べ
春を迎えてから天候も穏やかになり、屋外を歩きながら好きな音楽を聴いたり、体を動かしながら過ごしたりする機会が増えている。今回はいま人気のアクティブノイズキャンセリング機能を搭載する左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンの中から、1万円前後の良質な新製品を集めて紹介したい。音楽だけでなく動画などのエンタテインメントを楽しむ用途にもぜひ役立ててほしい。
AVIOT(アビオット)は、日本人の好みに合わせてサウンドをチューニングした良質な完全ワイヤレスイヤホンを多数展開する日本のオーディオブランドだ。本機は2020年に発売したイヤホン「TE-D01m」の後継機。各所性能をブラッシュアップしている。
アクティブノイズキャンセリング機能は環境ノイズの検知に使う内蔵マイクの数を前モデルの倍に増やして、消音効果を高めた。消音の強調感が少なく、高域から低域までノイズをきれいに低減する。本体に同梱するシリコン(4サイズ)、ウレタンフォーム(3サイズ)のイヤーピースを交換すると、誰の耳にもぴたりとフィットする装着感が見つけられる。イヤーピース由来のパッシブな遮音効果も高い。
米クアルコムが開発したBluetoothオーディオの音声コーデック技術「aptX Adaptive」にも対応したことで、Snapdragon Soundというクアルコムの独自技術に対応。スマホなど音楽プレーヤー機器との組み合わせで、最大96kHz/24bitのワイヤレスハイレゾ再生も楽しめる。
サウンドは高音域の見晴らしがすぐれていて、煌びやかさにも富む。特にボーカルの透明感が心地よかった。aptX Adaptiveに対応するスマホに組み合わせて聴くと、ピアノや弦楽器の繊細な表情がいっそう引き立って聴こえた。ディティールの描写も鮮明だ。低音の響きに深みがある。
モバイルアプリの「AVIOT Sound XXX」に搭載するイコライザー機能を使えば、音質をさらに細かく好みに合わせて調整できる。ぜひ合わせて活用したい。
独自のアクティブノイズキャンセリング技術「Quiet Smart 2.0」による高い遮音性を実現したスティック型デザインの完全ワイヤレスイヤホン。
環境ノイズを最大40dB低減できるというノイズキャンセリング機能の効果は、特に風切り音ノイズに効果が大きい。春風の強い日に屋外で試してみたところ、本体のリモコン操作によりノイズキャンセリング機能をオンにした途端、イヤホンの内蔵マイクに風がぶつかって生じる騒音がピタリと止んだ。もちろん地下鉄やバスの走行音もきれいに消える。どんな場所でも音楽や動画の再生、ハンズフリー通話の音声などに集中できる。
外音取り込み機能も搭載しているので、音楽などを再生しながら混み合う場所を歩く時などに上手く併用したい。iOS/Android対応のモバイルアプリ「EarFun Audio」にはイヤホンのサウンドを好みのバランスに調整できるイコライザー、ワイヤレス伝送の遅延を少なくする「ゲームモード」など便利な機能が充実する。
どっしりとした厚みのある低音再生も特徴。ボーカルの声は温かみが強調される。ジャズピアノのゆったりと包まれるような余韻が心地よい。ドラマティックな情景を描き出せるワイヤレスイヤホンだ。熱いロックンロール系の楽曲にもとてもよくマッチした。
アクション系の映画やアニメなど動画再生にも最適。片側イヤホンが5.0g、ケース込みの総質量も53gと軽いので、旅や出張のお供にも活躍してくれそうだ。
思い切りスポーツで汗を流しながら、音楽も一緒に楽しみたい方に最適な選択肢となる完全ワイヤレスイヤホン。Jabraのノイズキャンセリング機能付き完全ワイヤレスイヤホンの中の良質なエントリーモデルに位置付けられる。
本体はIP57相当の防塵・防水対応。油分を含む耐汗性能も備えた。専用モバイルアプリ「Jabra Sound+」からユーザー登録を行えば2年間のメーカー保証も適用される。
Jabraがイヤージェルと呼ぶソフトなシリコン製のイヤーピースによるパッシブな遮音性能も高い。加えてアプリからアクティブノイズキャンセリング機能の消音効果の強弱をユーザーの好みに合わせて微調整できる。筆者はキッチンにも立って試してみたが、手元の調理器具が立てる音や、シンクに水が打ち付けられる音も聞こえなくなって、静かに動画鑑賞が楽しめた。反面、近くにいる家族からの呼びかけが聞こえなくなる場合もあるので、外音取り込み機能を上手く併用したい。
Jabraのイヤホンはニュートラルで自然なサウンドを特徴としている。比べて本機は中音域をほんのわずかながらも明るく際立たせている印象だ。体を動かしながら音楽を聴くシーンに向くエネルギッシュなサウンドだ。低音のインパクトも鋭い。ダンスミュージックやアップテンポなポップス&ロックによく合った。なおかつ全体のバランスは従来のJabraのイヤホンらしく中立的なので、長時間楽しんでも聴き疲れはしない。
内蔵マイクによる通話品質もクリア。心地よい装着感が持続するので、ビデオ会議用のイヤホンとしても使い勝手が良さそうだ。
今回紹介するアクティブノイズキャンセリング機能付き完全ワイヤレスイヤホンのなかでもっとも価格が手頃な製品だが、機能と使い勝手のバランスは他のモデルに負けず劣らないレベルに仕上がっている。35dBのノイズ低減効果を持つアクティブノイズキャンセリング機能はしっかりと効く。
Miniの名前が示す通り本体はケースとイヤホンがどちらもコンパクト。イヤホンは内蔵バッテリーにより、ノイズキャンセリング機能をオンにした状態で約7時間の連続リスニングが楽しめるバッテリー性能を実現している。参考までにアップルのAirPods Proは連続約4.5時間だ。
クアルコムの高音質BluetoothオーディオコーデックであるaptX Adaptiveにも対応した。サウンドはクールなトーンで解像度が高い。イメージが立体的で音像はシャープ、エッジも効いている。ボーカルの生々しさとエネルギー感を軽々と再現する。ピアノやギターなど生楽器の音色も鮮度が高い。
12mm口径の大きなダイナミックドライバーが悠々としたサウンドを鳴らし切る。例えばアップテンポなポップス、ダンスミュージック系の楽曲はリズムの切れ味、細かな効果音の粒立ちがとても小気味よく感じられた。音場も透明で濁らない。ボーカルは息づかいなどディティールの臨場感があふれる。価格の割にとてもお得感があるワイヤレスイヤホンだと思う。(フリーライター・山本敦)
ハイレゾサウンドが楽しめるワイヤレスイヤホン
AVIOT(アビオット)は、日本人の好みに合わせてサウンドをチューニングした良質な完全ワイヤレスイヤホンを多数展開する日本のオーディオブランドだ。本機は2020年に発売したイヤホン「TE-D01m」の後継機。各所性能をブラッシュアップしている。
アクティブノイズキャンセリング機能は環境ノイズの検知に使う内蔵マイクの数を前モデルの倍に増やして、消音効果を高めた。消音の強調感が少なく、高域から低域までノイズをきれいに低減する。本体に同梱するシリコン(4サイズ)、ウレタンフォーム(3サイズ)のイヤーピースを交換すると、誰の耳にもぴたりとフィットする装着感が見つけられる。イヤーピース由来のパッシブな遮音効果も高い。
米クアルコムが開発したBluetoothオーディオの音声コーデック技術「aptX Adaptive」にも対応したことで、Snapdragon Soundというクアルコムの独自技術に対応。スマホなど音楽プレーヤー機器との組み合わせで、最大96kHz/24bitのワイヤレスハイレゾ再生も楽しめる。
サウンドは高音域の見晴らしがすぐれていて、煌びやかさにも富む。特にボーカルの透明感が心地よかった。aptX Adaptiveに対応するスマホに組み合わせて聴くと、ピアノや弦楽器の繊細な表情がいっそう引き立って聴こえた。ディティールの描写も鮮明だ。低音の響きに深みがある。
モバイルアプリの「AVIOT Sound XXX」に搭載するイコライザー機能を使えば、音質をさらに細かく好みに合わせて調整できる。ぜひ合わせて活用したい。
風切り音をきれいに消す独自消音技術を搭載
独自のアクティブノイズキャンセリング技術「Quiet Smart 2.0」による高い遮音性を実現したスティック型デザインの完全ワイヤレスイヤホン。
環境ノイズを最大40dB低減できるというノイズキャンセリング機能の効果は、特に風切り音ノイズに効果が大きい。春風の強い日に屋外で試してみたところ、本体のリモコン操作によりノイズキャンセリング機能をオンにした途端、イヤホンの内蔵マイクに風がぶつかって生じる騒音がピタリと止んだ。もちろん地下鉄やバスの走行音もきれいに消える。どんな場所でも音楽や動画の再生、ハンズフリー通話の音声などに集中できる。
外音取り込み機能も搭載しているので、音楽などを再生しながら混み合う場所を歩く時などに上手く併用したい。iOS/Android対応のモバイルアプリ「EarFun Audio」にはイヤホンのサウンドを好みのバランスに調整できるイコライザー、ワイヤレス伝送の遅延を少なくする「ゲームモード」など便利な機能が充実する。
どっしりとした厚みのある低音再生も特徴。ボーカルの声は温かみが強調される。ジャズピアノのゆったりと包まれるような余韻が心地よい。ドラマティックな情景を描き出せるワイヤレスイヤホンだ。熱いロックンロール系の楽曲にもとてもよくマッチした。
アクション系の映画やアニメなど動画再生にも最適。片側イヤホンが5.0g、ケース込みの総質量も53gと軽いので、旅や出張のお供にも活躍してくれそうだ。
スポーツシーンにも抜群の安定感
思い切りスポーツで汗を流しながら、音楽も一緒に楽しみたい方に最適な選択肢となる完全ワイヤレスイヤホン。Jabraのノイズキャンセリング機能付き完全ワイヤレスイヤホンの中の良質なエントリーモデルに位置付けられる。
本体はIP57相当の防塵・防水対応。油分を含む耐汗性能も備えた。専用モバイルアプリ「Jabra Sound+」からユーザー登録を行えば2年間のメーカー保証も適用される。
Jabraがイヤージェルと呼ぶソフトなシリコン製のイヤーピースによるパッシブな遮音性能も高い。加えてアプリからアクティブノイズキャンセリング機能の消音効果の強弱をユーザーの好みに合わせて微調整できる。筆者はキッチンにも立って試してみたが、手元の調理器具が立てる音や、シンクに水が打ち付けられる音も聞こえなくなって、静かに動画鑑賞が楽しめた。反面、近くにいる家族からの呼びかけが聞こえなくなる場合もあるので、外音取り込み機能を上手く併用したい。
Jabraのイヤホンはニュートラルで自然なサウンドを特徴としている。比べて本機は中音域をほんのわずかながらも明るく際立たせている印象だ。体を動かしながら音楽を聴くシーンに向くエネルギッシュなサウンドだ。低音のインパクトも鋭い。ダンスミュージックやアップテンポなポップス&ロックによく合った。なおかつ全体のバランスは従来のJabraのイヤホンらしく中立的なので、長時間楽しんでも聴き疲れはしない。
内蔵マイクによる通話品質もクリア。心地よい装着感が持続するので、ビデオ会議用のイヤホンとしても使い勝手が良さそうだ。
音質・機能のバランス良好な入門機
今回紹介するアクティブノイズキャンセリング機能付き完全ワイヤレスイヤホンのなかでもっとも価格が手頃な製品だが、機能と使い勝手のバランスは他のモデルに負けず劣らないレベルに仕上がっている。35dBのノイズ低減効果を持つアクティブノイズキャンセリング機能はしっかりと効く。
Miniの名前が示す通り本体はケースとイヤホンがどちらもコンパクト。イヤホンは内蔵バッテリーにより、ノイズキャンセリング機能をオンにした状態で約7時間の連続リスニングが楽しめるバッテリー性能を実現している。参考までにアップルのAirPods Proは連続約4.5時間だ。
クアルコムの高音質BluetoothオーディオコーデックであるaptX Adaptiveにも対応した。サウンドはクールなトーンで解像度が高い。イメージが立体的で音像はシャープ、エッジも効いている。ボーカルの生々しさとエネルギー感を軽々と再現する。ピアノやギターなど生楽器の音色も鮮度が高い。
12mm口径の大きなダイナミックドライバーが悠々としたサウンドを鳴らし切る。例えばアップテンポなポップス、ダンスミュージック系の楽曲はリズムの切れ味、細かな効果音の粒立ちがとても小気味よく感じられた。音場も透明で濁らない。ボーカルは息づかいなどディティールの臨場感があふれる。価格の割にとてもお得感があるワイヤレスイヤホンだと思う。(フリーライター・山本敦)
注目の記事
外部リンク
- 「AVIOT TE-D01m2」=https://aviot.jp/product/te-d01m2
- 「EarFun Air Pro SV」=https://www.myearfun.com/jp/headphones/earfun-air-pro-sv-anc-true-wireless-earbuds-black
- 「Jabra Elite 4 Active」=https://www.jabra.jp/bluetooth-headsets/jabra-elite-4-active
- 「Soundpeats Mini Pro」=https://jp.soundpeats.com/products/mini-pro