減量は現代人の永遠のテーマである。一部の人を除いて。体重を減らすには、まずは計量と記録だ。体重計に乗るのはいいが大変なのは記録とその継続。以前はエクセルでちまちまと記録しグラフ化していた。毎朝シャワーを浴びた後に計る。しかし、歯磨きなどしていると、正確な体重を忘れてしまうこともしばしば。食事を工夫したりウォーキングをしたりして、体重が減っていく様をみるのは楽しいし、励みになる。とはいえ、3歩歩けば忘れてしまうニワトリさながらの記憶容量ではいかんともしがたい。結局記録が面倒で体重計に乗ることすらしなくなる。悪循環の始まりだ。
そこで導入したのが自動記録式の体重計。Bluetoothでスマートフォン(スマホ)に体重を飛ばして記録してくれる。こいつは便利だ。アプリを立ち上げておけば、体重やら体脂肪率やら骨密度やら、体重計に乗るだけでいろんな数値がスマホの専用アプリに飛んでくる。文明開化だ。推移は折れ線グラフで確認できる。入力の手間もグラフ化の手間もない。導入直後は小躍りして喜んだものだ。
人間というのはぜいたくなものだ。新機軸の体重計だったが、これもまた欠点があった。通信方式がBluetoothであるため、体重計の近くまでスマホを持ってこなければならない。さらに当時使っていたアプリでは、立ち上げて計測のボタンを押さないと、体重などのデータが飛んでこない仕様。アプリ立ち上げ云々はまあいい。問題はスマホを持ってくる必要があるという点。シャワーを浴びに行くたびにスマホ持参で風呂場に行く必要がある。これを忘れる。シャワーを浴び終わって、いざ計量となった際、スマホがないことに気づき、慌てて全裸でリビングまでスマホを取りに行くということが何度も発生した。
豪邸に住んでいるわけではないので、スマホをリビングに置いていても、風呂場の体重計とBluetooth通信ができる場合もある。問題はアプリの計測ボタンだ。計測ボタンを押してシャワーを浴びに行くと、一定時間が経過すると計測モードが解除されて、体重測定時には使えないという状態が発生した。半年以上使ってみたが、結局シャワーを浴びに行く度に、スマホを持っていくという習慣づけはできず、とてつもなく煩わしく思えてきた。結局体重計に乗る回数はみるみる減っていった。悪循環の再来だ。
DXだIoTだとデジタル化が進む昨今。体重計って記録してグラフ化するぐらい完全自動でできないものか……。よくよく調べてみるとそんな製品はちゃんと存在していた。何と体重計がWi-Fi経由で外部のサーバーに自動接続し、データベースにさまざまなデータを自動で記録していくというものだ。早速購入し使ってみることにした。フランスのWithings(ウィジングス)という会社の製品だ。創業2008年。この手の体重計では老舗らしい。「Body+」というモデルを購入した。
導入にはちょっとしたハードルがある。最初のWi-Fi設定だ。なにせ体重計自身が外部サーバーに接続しに行くわけだから、ある程度の設定が必要だ。とはいえ、PCやスマホを自分でWi-Fi接続できる人なら問題ないだろう。一旦設定できてしまえばあとは快適の一言。ただ体重計に乗ればいい。数値を覚えておいて後から手入力する手間がないのはもちろん、スマホを体重計のそばまで持ち込む必要もなければ、計測のためにアプリを立ち上げる必要すらない。体重計が自分でサーバーに接続しデータを送信してくれる。ユーザーは何もする必要がない。
ウィジングスの体重計には専用スマホアプリ「Health Mate」が用意されている。ユーザー登録して体重計を登録すれば準備完了だ。体重を計測後、本体に結果が表示されると同時にサーバーにもデータが送られる。あとは好きなタイミングでアプリを開けば、自分の体重計から飛んできたデータを時系列で閲覧できる。Google Fitとも連携するので、毎日どの程度歩いたかなども同時に閲覧できるのも便利だ。
調べてみると、Wi-Fiでクラウドに体重を飛ばすこの類の体重計は、他社もいくつか販売している。しかしバリエーションは少ない。体重計で有名なメーカーでは、タニタのフラグシップモデル「RD-930L/931L」の2モデルがあるのみ。廉価版の「BC-508」もあったが、今は販売をやめている。ウィジングスでは「Body Cardio」「Body+」、Fitbitでも「Fitbit Aria 2」を販売している。いずれも1万円を超え、体重計としては高価だ。一方、1万円を切る手ごろなモデルはファーウェイの「HUAWEI Scale 3」やエレコムの「エクリア HCS-WFS01」、ウィジングスのエントリーモデル「Body」がある。そのほか、中国メーカーの製品には安いものも多いようなので、ネット通販で探してみるのもいいだろう。
減量の第一歩は日々の体重の記録。それが、ただ乗るだけで実現するのがWi-Fi対応型の体重計だ。減量を目指す同志にぜひともお勧めしたい。(BCN・道越一郎)
そこで導入したのが自動記録式の体重計。Bluetoothでスマートフォン(スマホ)に体重を飛ばして記録してくれる。こいつは便利だ。アプリを立ち上げておけば、体重やら体脂肪率やら骨密度やら、体重計に乗るだけでいろんな数値がスマホの専用アプリに飛んでくる。文明開化だ。推移は折れ線グラフで確認できる。入力の手間もグラフ化の手間もない。導入直後は小躍りして喜んだものだ。
人間というのはぜいたくなものだ。新機軸の体重計だったが、これもまた欠点があった。通信方式がBluetoothであるため、体重計の近くまでスマホを持ってこなければならない。さらに当時使っていたアプリでは、立ち上げて計測のボタンを押さないと、体重などのデータが飛んでこない仕様。アプリ立ち上げ云々はまあいい。問題はスマホを持ってくる必要があるという点。シャワーを浴びに行くたびにスマホ持参で風呂場に行く必要がある。これを忘れる。シャワーを浴び終わって、いざ計量となった際、スマホがないことに気づき、慌てて全裸でリビングまでスマホを取りに行くということが何度も発生した。
豪邸に住んでいるわけではないので、スマホをリビングに置いていても、風呂場の体重計とBluetooth通信ができる場合もある。問題はアプリの計測ボタンだ。計測ボタンを押してシャワーを浴びに行くと、一定時間が経過すると計測モードが解除されて、体重測定時には使えないという状態が発生した。半年以上使ってみたが、結局シャワーを浴びに行く度に、スマホを持っていくという習慣づけはできず、とてつもなく煩わしく思えてきた。結局体重計に乗る回数はみるみる減っていった。悪循環の再来だ。
DXだIoTだとデジタル化が進む昨今。体重計って記録してグラフ化するぐらい完全自動でできないものか……。よくよく調べてみるとそんな製品はちゃんと存在していた。何と体重計がWi-Fi経由で外部のサーバーに自動接続し、データベースにさまざまなデータを自動で記録していくというものだ。早速購入し使ってみることにした。フランスのWithings(ウィジングス)という会社の製品だ。創業2008年。この手の体重計では老舗らしい。「Body+」というモデルを購入した。
導入にはちょっとしたハードルがある。最初のWi-Fi設定だ。なにせ体重計自身が外部サーバーに接続しに行くわけだから、ある程度の設定が必要だ。とはいえ、PCやスマホを自分でWi-Fi接続できる人なら問題ないだろう。一旦設定できてしまえばあとは快適の一言。ただ体重計に乗ればいい。数値を覚えておいて後から手入力する手間がないのはもちろん、スマホを体重計のそばまで持ち込む必要もなければ、計測のためにアプリを立ち上げる必要すらない。体重計が自分でサーバーに接続しデータを送信してくれる。ユーザーは何もする必要がない。
ウィジングスの体重計には専用スマホアプリ「Health Mate」が用意されている。ユーザー登録して体重計を登録すれば準備完了だ。体重を計測後、本体に結果が表示されると同時にサーバーにもデータが送られる。あとは好きなタイミングでアプリを開けば、自分の体重計から飛んできたデータを時系列で閲覧できる。Google Fitとも連携するので、毎日どの程度歩いたかなども同時に閲覧できるのも便利だ。
調べてみると、Wi-Fiでクラウドに体重を飛ばすこの類の体重計は、他社もいくつか販売している。しかしバリエーションは少ない。体重計で有名なメーカーでは、タニタのフラグシップモデル「RD-930L/931L」の2モデルがあるのみ。廉価版の「BC-508」もあったが、今は販売をやめている。ウィジングスでは「Body Cardio」「Body+」、Fitbitでも「Fitbit Aria 2」を販売している。いずれも1万円を超え、体重計としては高価だ。一方、1万円を切る手ごろなモデルはファーウェイの「HUAWEI Scale 3」やエレコムの「エクリア HCS-WFS01」、ウィジングスのエントリーモデル「Body」がある。そのほか、中国メーカーの製品には安いものも多いようなので、ネット通販で探してみるのもいいだろう。
減量の第一歩は日々の体重の記録。それが、ただ乗るだけで実現するのがWi-Fi対応型の体重計だ。減量を目指す同志にぜひともお勧めしたい。(BCN・道越一郎)