ソニーワイヤレスコミュニケーションズは、工事の要らない、ローカル5Gを利用した国内初の集合住宅向け固定インターネット接続サービス「NURO Wireless 5G」を2022年4月1日から一般提供する。基地局と契約者宅に設置するホームルータ間の速度は下り最大4.1Gbps・上り2.6Gbps。


　「ローカル5G」とは、企業や自治体によって局所的に構築された独自の5Gネットワーク。エリア・利用者が限定された独自ネットワークのため、アクセス集中が発生しづらく安定した通信が可能だ。サービスエリアは北海道、関東（東京、神奈川、埼玉、千葉）、東海（愛知、静岡、岐阜、三重）、関西（京都、大阪、兵庫、奈良）、九州（福岡、佐賀）の一部で、4月1日以降、順次拡大する。
 
　専用プラン「NURO Wireless 5G STDプラン」は3300円の事務手数料が必要。ホームルータのレンタル料金を含む月額料金は4950円で、クレジットカード払いのみ。工事費、契約解除料はかからない。なお、7日間の無償試用期間を設ける。有線LANポートを備えたホームルータはレンタルとなるが、解約時に返却しない場合や故障している場合は、別途、機器損害金（6万1500円）を請求する。
 
　3月25日に開催した記者発表会で、ソニーワイヤレスコミュニケーションズ/ソニーネットワークコミュニケーションズ 執行役員の永井 直紀氏は、NURO Wireless 5Gの狙いについて、建物の関係で光ファイバーを引けないケースがあり、そうした住戸でも快適な高速通信を可能にするためだと説明した。ローカル5Gを利用するため、通信事業者が提供する「パブリック5G」の5Gエリアとは関係なく利用できるが、NURO Wireless 5G自体にエリアの設定があり（基地局設置によるサービスエリア化）、エリア判定の結果、サービス提供エリア外だった場合、サービスエリア化希望のエントリーを受け付けている。

　ソニーワイヤレスコミュニケーションズでは、NURO Wireless 5Gをローカル5G事業の第一歩とし、今後エンタテインメントを中心にローカル5Gの特性を生かしたサービスの開発を進め、新しい価値・新しい体験の創出に取り組む。