度重なる値上げで喫煙者が支払うコストは確実に増している。「とっととやめればいいのに」という声はごもっともだが、なかなかそうはいかないのが愛煙家の悲しい性だ。本数を減らすなどの涙ぐましい努力をしている人も多いと思うが、そんな人におすすめしたいのが、昨年秋に日本で発売を開始した「HIMASU 1Be3(以下、HIMASU)」だ。これまでにないユニークなアプローチの喫煙器具をレビューして、実力を検証した。
HIMASUはIQOSなどと同じ加熱式たばこデバイスにカテゴライズされるが、特徴的なのが専用スティックではなく、通常の紙巻きたばこを用いることだ。しかも、1回の喫煙で使用するのは1本の3分の1。つまり同じたばこ代で3倍のたばこを吸えることになる。これで味もしっかりとしているなら、まさに喫煙者にとっての救世主といえる。
特殊なたばこデバイスということもあり、喫煙前の工程は一般的な加熱式たばこのデバイスとは異なっている。たばこをホルダーに挿入する前の段階として、たばこにリキッドを塗布する必要がある。リキッドをインジェクターにセット、上部の口にたばこを挿入して、アクチュエーターを押す。リキッドは1~2回が適量とのこと。1本のボトルで100~120回分の液入れが可能だ。
ホルダーの方でも事前の準備が必要だ。側面のスライダーを上にスライドさせると出てくる金属部にちぎったティッシュを詰めていく。これが吸引時のフィルターの役割を果たすらしい。きっちり詰めると吸いにくくなるので、ふわっと余裕があるくらいがよいようだ。あまり慣れない工程なので、このあたりは試行錯誤して加減を調整するのがよさそうだ。フィルターが出来上がったら、上からマウスピースを取り付ける。
一般的な加熱式たばこは上部からスティックを挿入するが、HIMASUは下から挿入する。側面のスライダーを今度は下にスライドし、奥でしっかり固定されるようにスティックを挿す。少し手間が多いが、これにて準備は完了。あとは本体の電源ボタンを長押し、バイブレーションすれば加熱開始の合図。ボタンの上には三つのLEDランプがあり、これらがすべて点灯すればいよいよ吸い始めることができる。
吸い心地は一番気になる人が多いだろう。これは忖度なく、正直に言って、予想していたより、しっかりとした吸い応えで驚いた。紙巻きを使用しているが加熱式に近い感覚で、煙もほとんど出ない。ニオイは多少はするものの、紙巻きたばこと比較すると、段違いに少ない。
今回は記者が普段から愛用している「ウィンストン キャスターホワイト(5mg)」を使用したのだが、その風味もしっかりと生きている。リキッドの影響か、やや甘さも感じられる。これはこれで美味だ。もうちょっとしっかり吸引したいと思い、先ほどフィルター代わりに詰めたティッシュを少なめにしたところ、より吸いやすさが増した。
思いのほか繊細な味わいに満足! 思わずたばこを引き抜いて捨てそうになったが、ここからHIMASUの真骨頂発揮だ。今回の喫煙で使用したのは、たばこの上部3分の1だけ。カットすれば、あと2回も再利用できるのだ。カットにはシガーカッターを用いる。持っていないなら、はさみでも可だ。結構、葉が飛び散るので下にティッシュなどを敷くことをおすすめする。
2回目以降も吸い方は変わらない。リキッドを塗布、ホルダーの下部から挿し込んで、電源ボタンを押す。吸い心地については、1本目とほとんど変わらない。これなら「1本分で3倍の喫煙ができる」という売り文句に偽りなしといえそうだ。
予想に反して、というと怒られるかもしれないが、きちんとたばことしての味わいを満喫できたHIMASU。紙巻きたばこを使用するので、選べる種類が多いこともメリットになるだろう。一方で、喫煙開始するまでの工程の多さはデメリットになる。「リキッドをスティックに塗布」「ティッシュでフィルターを作る」「たばこをカットする」などは、必要なこととはいえ面倒だ。特に外出先で使用するのは少し難しいかもしれない。使用するなら自宅でゆっくりと喫煙できるときなどがよさそうだ。ただ使いこなせば、たばこ代を大幅に節約できるのはたしか。考え方によっては、手間をかける見返りは十分にある。(BCN・大蔵大輔)
HIMASUはIQOSなどと同じ加熱式たばこデバイスにカテゴライズされるが、特徴的なのが専用スティックではなく、通常の紙巻きたばこを用いることだ。しかも、1回の喫煙で使用するのは1本の3分の1。つまり同じたばこ代で3倍のたばこを吸えることになる。これで味もしっかりとしているなら、まさに喫煙者にとっての救世主といえる。
特殊なたばこデバイスということもあり、喫煙前の工程は一般的な加熱式たばこのデバイスとは異なっている。たばこをホルダーに挿入する前の段階として、たばこにリキッドを塗布する必要がある。リキッドをインジェクターにセット、上部の口にたばこを挿入して、アクチュエーターを押す。リキッドは1~2回が適量とのこと。1本のボトルで100~120回分の液入れが可能だ。
ホルダーの方でも事前の準備が必要だ。側面のスライダーを上にスライドさせると出てくる金属部にちぎったティッシュを詰めていく。これが吸引時のフィルターの役割を果たすらしい。きっちり詰めると吸いにくくなるので、ふわっと余裕があるくらいがよいようだ。あまり慣れない工程なので、このあたりは試行錯誤して加減を調整するのがよさそうだ。フィルターが出来上がったら、上からマウスピースを取り付ける。
一般的な加熱式たばこは上部からスティックを挿入するが、HIMASUは下から挿入する。側面のスライダーを今度は下にスライドし、奥でしっかり固定されるようにスティックを挿す。少し手間が多いが、これにて準備は完了。あとは本体の電源ボタンを長押し、バイブレーションすれば加熱開始の合図。ボタンの上には三つのLEDランプがあり、これらがすべて点灯すればいよいよ吸い始めることができる。
吸い心地は一番気になる人が多いだろう。これは忖度なく、正直に言って、予想していたより、しっかりとした吸い応えで驚いた。紙巻きを使用しているが加熱式に近い感覚で、煙もほとんど出ない。ニオイは多少はするものの、紙巻きたばこと比較すると、段違いに少ない。
今回は記者が普段から愛用している「ウィンストン キャスターホワイト(5mg)」を使用したのだが、その風味もしっかりと生きている。リキッドの影響か、やや甘さも感じられる。これはこれで美味だ。もうちょっとしっかり吸引したいと思い、先ほどフィルター代わりに詰めたティッシュを少なめにしたところ、より吸いやすさが増した。
思いのほか繊細な味わいに満足! 思わずたばこを引き抜いて捨てそうになったが、ここからHIMASUの真骨頂発揮だ。今回の喫煙で使用したのは、たばこの上部3分の1だけ。カットすれば、あと2回も再利用できるのだ。カットにはシガーカッターを用いる。持っていないなら、はさみでも可だ。結構、葉が飛び散るので下にティッシュなどを敷くことをおすすめする。
2回目以降も吸い方は変わらない。リキッドを塗布、ホルダーの下部から挿し込んで、電源ボタンを押す。吸い心地については、1本目とほとんど変わらない。これなら「1本分で3倍の喫煙ができる」という売り文句に偽りなしといえそうだ。
予想に反して、というと怒られるかもしれないが、きちんとたばことしての味わいを満喫できたHIMASU。紙巻きたばこを使用するので、選べる種類が多いこともメリットになるだろう。一方で、喫煙開始するまでの工程の多さはデメリットになる。「リキッドをスティックに塗布」「ティッシュでフィルターを作る」「たばこをカットする」などは、必要なこととはいえ面倒だ。特に外出先で使用するのは少し難しいかもしれない。使用するなら自宅でゆっくりと喫煙できるときなどがよさそうだ。ただ使いこなせば、たばこ代を大幅に節約できるのはたしか。考え方によっては、手間をかける見返りは十分にある。(BCN・大蔵大輔)
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外部リンク
- 「HIMASU 1Be3」=https://www.himasu.co.jp/
- 「HIMASU 1Be3 Amazon購入ページ」=https://www.amazon.co.jp/HIMASU-%E5%8A%A0%E7%86%B1%E5%BC%8F%E3%81%9F%E3%81%B0%E3%81%93-%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%9D%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%BC-%E3%82%BF%E3%83%90%E3%82%B31%E6%9C%AC%E3%81%A73%E5%9B%9E%E5%90%B8%E3%81%88%E3%82%8B-%E3%83%99%E3%83%9D%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%BC/dp/B09DQ9C2JL/ref=sr_1_3?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=2JKTYDZVN9V1C&keywords=himasu&qid=1645758216&sprefix=hi%27ma%27su%2Caps%2C531&sr=8-3