どの枕も合わない人に試してほしい! 「今治タオル枕2」に枕なし派の筆者もハマった
【木村ヒデノリのTech Magic #073】 仕事の効率を高める上で、睡眠の品質は重要だ。「スタンフォード式最高の睡眠(西野精治 著/サンマーク出版)」に代表されるように、近年睡眠に関する書籍が多く出版されていることからも睡眠への関心の高さがわかるだろう。筆者は寝付きがかなり良い方なのだが、起床時の身体の痛みに悩まされていた。朝になると背中側の筋肉が固まり、肩凝りもひどい。マットレスを良いものに変え、いろいろな枕を試してみたがどうも具合が悪い。結局枕なしで寝る始末だったので、今回の枕を見つけてすぐに試してみようと購入した。個人差もあると思うが「今治睡眠用タオル2」が筆者には大ハマりしたので紹介したい。
前述した通り、筆者は今回の商品に辿り着く前にさまざまな枕を試してみた。喘息持ちだった筆者は元々ポリエチレンパイプの枕を使っていた。幼少期はこれで全く問題なかったのだが、徐々に体の痛みが気になるように。30代になってからは1万円以上する低反発枕や、ファイバー枕などを試すようになった。
店頭で自分に合うオーダー枕も勧めてもらったこともあったが、いまいち自分にはフィットしなかった。結局枕を使わず、マットレスだけ良いものを使う方法が一番低負担だったのでそうしていたが、今回の商品を見て「これだ!」となった。
「枕部分が適度な薄さ」というのがポイントで、これは他のどの枕にもなかった特徴だった。今までどんな枕よりも枕なしが楽だった筆者はこの特徴に惹かれた。頭の部分が低くなり、かつ今までフリーになっていた首の支えがあるなら、これが理想的な形状ではないか。そう感じたのだ。
ノンレム睡眠の状態では手足の血管が開いて温かくなるほか、発汗によって深部体温を下げていく。これによって脳温も下がり、睡眠の質が上がるという仕組みだ。つまり、寝具を要因として汗をかくのではなく、体の深部温度の設定温度を下げようとして発汗するという認識が正しい。夜間は昼間よりも体内の設定温度を下げようとするのが、発汗のメカニズムなのだ。
こうしたことから考えると、良い睡眠では必然的に発汗が伴うわけだが、その分寝具にも水分が吸収される。これらが早く揮発したほうが、効率よく温度が下がるわけで、そうした意味でも今治タオルという素材はすぐれている。「水に触れてから5秒以内に沈み始めなければならない」を基準にしている今治タオル(品質基準:https://itia.or.jp/brand/quality.html)だが、吸水性はもとより速乾性が高いことでも知られている。こうしたことから考えても、タオルを枕にするという意義は大いにあるだろう。
また、洗いやすい点もメリットだ。高級枕は手入れのしづらさからどうしてもケアが億劫になってしまいがちだが、タオル枕であれば、基本的にタオルなので、洗濯機(綿の偏りが出る場合は手洗い推奨)などで毎日でも洗うことができる。柔軟剤の使いすぎ等で吸水性が失われる点には注意が必要だが、清潔な状態の保ちやすさはタオル枕が群を抜いて優秀だろう。
「これなら普通のタオルを折って使う方が良いのでは?」というユーザーも多いとは思うが、筆者は使ってみて『枕』という形状で作られている点は形が崩れにくくて使いやすいと感じた。次モデルでは綿部分を別の素材に入れ替えられるなど少し選択肢が増えると価格に対する満足度が向上するのではないだろうか。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
記事と連動した動画でより詳しい内容、動画でしかお伝えできない部分を紹介しています。(動画配信時期は記事掲載と前後する可能性があります)
なぜ高級枕ではなく「タオル枕」なのか
今治睡眠用タオル2は2児の母が開発した商品だ。子供が自分の枕よりもタオルを枕にすることを好んだことから発想を得たという。多くの読者も小さい頃はタオルを枕代わりに使った経験があるのではないだろうか。そのくらい本能的に安心感を得られるのがタオル枕だ。また、自分の好きな形状にできるというメリットもある。自分専用にオーダーで作るような枕と違い、その時の気分で形状に変えられるのがタオル枕の利点といえる。前述した通り、筆者は今回の商品に辿り着く前にさまざまな枕を試してみた。喘息持ちだった筆者は元々ポリエチレンパイプの枕を使っていた。幼少期はこれで全く問題なかったのだが、徐々に体の痛みが気になるように。30代になってからは1万円以上する低反発枕や、ファイバー枕などを試すようになった。
店頭で自分に合うオーダー枕も勧めてもらったこともあったが、いまいち自分にはフィットしなかった。結局枕を使わず、マットレスだけ良いものを使う方法が一番低負担だったのでそうしていたが、今回の商品を見て「これだ!」となった。
「枕部分が適度な薄さ」というのがポイントで、これは他のどの枕にもなかった特徴だった。今までどんな枕よりも枕なしが楽だった筆者はこの特徴に惹かれた。頭の部分が低くなり、かつ今までフリーになっていた首の支えがあるなら、これが理想的な形状ではないか。そう感じたのだ。
今治タオルである意義は吸水性と洗いやすさ
この商品のもう一つの良さは吸水性の高さだ。人間は就寝中にコップ1杯分の汗をかくというが、これは睡眠と体温の関係に起因する。通常睡眠が深いほど体温が低下するが、その過程で皮膚からの放熱が活発になる。ノンレム睡眠下で特に眠りが深い「徐波睡眠」になると放熱が活発化し、発汗を伴うということだ。ノンレム睡眠の状態では手足の血管が開いて温かくなるほか、発汗によって深部体温を下げていく。これによって脳温も下がり、睡眠の質が上がるという仕組みだ。つまり、寝具を要因として汗をかくのではなく、体の深部温度の設定温度を下げようとして発汗するという認識が正しい。夜間は昼間よりも体内の設定温度を下げようとするのが、発汗のメカニズムなのだ。
こうしたことから考えると、良い睡眠では必然的に発汗が伴うわけだが、その分寝具にも水分が吸収される。これらが早く揮発したほうが、効率よく温度が下がるわけで、そうした意味でも今治タオルという素材はすぐれている。「水に触れてから5秒以内に沈み始めなければならない」を基準にしている今治タオル(品質基準:https://itia.or.jp/brand/quality.html)だが、吸水性はもとより速乾性が高いことでも知られている。こうしたことから考えても、タオルを枕にするという意義は大いにあるだろう。
また、洗いやすい点もメリットだ。高級枕は手入れのしづらさからどうしてもケアが億劫になってしまいがちだが、タオル枕であれば、基本的にタオルなので、洗濯機(綿の偏りが出る場合は手洗い推奨)などで毎日でも洗うことができる。柔軟剤の使いすぎ等で吸水性が失われる点には注意が必要だが、清潔な状態の保ちやすさはタオル枕が群を抜いて優秀だろう。
普通のバスタオルではダメなのか? 価格には少々疑問も
多数のメリットがある今治睡眠用タオル2だが、価格の面で躊躇する読者も多いと思う。製品はまとめ買いで少し安くはなるものの、135x60cmで1万780円とかなり高め。同じ値段を出せば他の高級枕も買えるレベルだ。頭を支える部分を含め、全体的に薄めなのは吸水性と揮発性のバランスを取った結果かもしれないが、見た目に高級感があるとは思わないユーザーも多いようだ。「こんなにペラペラなのになんでこんなに高いの?」と思ってしまうところは短所だと感じた。しかし、逆のパターンで、機能性が伴わないのに演出で高級路線を謳う商品があるのも現状。枕の個人差は他の商品より大きいので、可能であれば実際に使ってみて合うようであれば購入するというフローが良いだろう。「これなら普通のタオルを折って使う方が良いのでは?」というユーザーも多いとは思うが、筆者は使ってみて『枕』という形状で作られている点は形が崩れにくくて使いやすいと感じた。次モデルでは綿部分を別の素材に入れ替えられるなど少し選択肢が増えると価格に対する満足度が向上するのではないだろうか。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
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