高級スーパーとして有名な成城石井。食料品だけでなく、輸入ワインやチーズ、自家製惣菜なども販売しており、少し敷居の高いイメージがあるかもしれない。筆者もあまり頻繁に訪れることはなかったが、今回エスニック惣菜を購入したらそのおいしさに見事にハマってしまったので紹介したい。すべて保存料、合成着色料、合成甘味料、化学調味料不使用と健康に気を遣えるのもうれしいポイントだ。

具沢山エスニック料理は日本人にも好かれる味

 
　タイで食されるライスヌードルを炒めた料理パッタイ。成城石井の「具だくさん海老パッタイ」は、ビーフンの上には卵、厚揚げ、赤玉ねぎ、にら、海老など豪華な具材がトッピングされており、温める前から食欲をそそる。
 
　ラップを剥がし、蓋を閉めたまま500Wの電子レンジで6分半温めるだけで完成。温められたパッタイからは海老やソースのおいしそうな香りが立ち込める。
 
　あまじょっぱいピリ辛ソースはさっぱりとしたビーフンと絡み食べれば食べるほど食欲が増していく。レモンを絞ればさらに爽やかさがプラスされ、あっという間に一皿完食してしまうおいしさだ。

　平たいビーフンは歯ごたえもあり満足感をプラスしてくれる。エスニック料理独特のクセは強くない。また、たくあんや厚揚げなど和食でも活躍する具材も入っているため、エスニック料理が初めての人にも親しみやすいはずだ。個人的には、ソースのたっぷりからまった干しエビの風味と味がとても気に入った。

1滴残らず飲み干したい！　鶏肉と生姜の効いた優しいスープが魅力

 
　ベトナム料理といえばフォーを思い浮かべる人も多いのではないだろうか。もちろん成城石井のエスニック惣菜にも常備されている。「フォー・ガー」の“ガー”は鶏肉の意味。野菜と鶏肉がたっぷり入ったヘルシーな一品だ。
 
　1食391kcalとヘルシーなのもポイント。香菜はタイ語でパクチーの意味で、温める前からしっかりと存在感のある香りを放っていた。本場ベトナムのフォーを使用している旨も記載してあり、食べるのが楽しみだ。500Wの電子レンジで4分温める。
   
　麺は口に入れた瞬間はつるっと、噛めばもちっとした食感を楽しめ、本場ベトナム産ということに納得できるおいしさだ。シャキッとしたもやしと赤玉ねぎがアクセントになる。鶏肉も柔らかく、口の中でほろほろとほどけておいしかった。なによりも感動したのがスープの味。余計な味付けはせず、生姜と鶏肉の出汁が効いた優しい味は個人的に今まで食べたフォーのスープで一番おいしいと感じた。身体に染み込む温かなスープ、いくらでも飲んでいられそうだ。

東南アジア気分を味わうにはこれ！　濃厚な味わいに箸が止まらない

 
　今回食べた中で1番エスニック感が強かったのが「シンガポール風ラクサ」。ラクサとはシンガポールやマレーシアなど東南アジアで食べられる料理で、米粉を使った麺と香辛料が効いた味付けが特徴だ。
 
　こちらも厚揚げやもやし、鶏肉、ゆで卵など麺が埋まるほど具材がたっぷり。ココナッツクリーム、カレーパウダー、中国山椒など味付けも気になるところ。電子レンジで4分温めれば完成する。
   
　ココナッツのまろやかさがピリ辛のカレー味を優しく包み込み、そこに香辛料の刺激が少し加わる。その加減が絶妙で、箸がどんどん進む。トッピングの具材自体は薄味だが、スープが濃厚なので絡めて食べるとちょうどいい。つるりとした麺と濃厚なスープは相性抜群。少し麺に味が絡みにくいため、スプーンを使って一緒に楽しむのがよいだろう。

　3種類のいすれも想像のかなり上をいくおいしさで、今すぐでもリピートしたいくらい虜になってしまった。少々値が張るが、化学調味料を使わず本格的な味を再現しているので納得の価格だ。自宅の器に移して提供すればおもてなし料理としても重宝しそう。成城石井のエスニック料理は他にもたくさんの種類があるので今後も試してみたい。（エフェクト・霜越緑）

※記事中の価格は購入時もの