高級品を買うべき? 手料理をワンランク高める電動ミルを本音レビュー
【木村ヒデノリのTech Magic #069】 巣ごもり需要で料理を始めた男性読者におすすめしたいものが「電動ミル」だ。市販の粉末状のものを使っているという方が多いと思うが、これに関してはミルを使うのと使わないのとでは「段違い」。胡椒にしても山椒にしても、挽いて放置すると香りが飛んでしまう。挽き立てであれば少ない量でも十分な香りを引き立ててくれる。今回は買ってみないとわからないが、高価なのでなかなか踏み切れない電動ミル4製品を比較してみた。
迷った挙句に中華製の安価なミルにいきつき、すぐ壊れて使わなくなるという筆者と同様の体験をした方も少なくないはずだ。そこで、今回は安価なものは除外し、PEUGEOT(プジョー)とRussell Hobbs(ラッセルホブス)というミルに関しては定評がある2社の製品を実際購入して比較することにした。
プジョーはLEDが明るく、使った時にどれくらいの量出ているかが非常に見やすい。一方で一度に出る量が少ないのがやや使いづらい。モーター速度もラッセルホブス製に比べると遅く、実用においてはもう少しパッとある程度の容量出てくれた方が使い勝手が良いと感じた。
一方、ラッセルホブス製のミルはペッパー、ソルトの区別がなく同一製品となっている。刃はセラミック製で、大きく硬い岩塩もパワフルに砕いてくれる仕様だ。また、挽き目も本体下部を回すことで簡単に変えられ、かつクリック感もあるので、何番目がどれくらいか覚えておけば料理ごとに細かさを変えられる点も好印象だった。
デメリットは大きさで、プジョー製と比べて2倍程度ある。海外のようにテーブル上に置くのならば外観のデザイン製の高さも相まって問題ないかもしれないが、キッチンに収納しておくとなると困る大きさだ。ただ、そのおかげなのかモーターはパワフルでサクサクと硬いものも細かくしてくれる。購入検討されている方は大きさとパワーのどちらに比重を置くかで検討しても良いだろう。
また価格も大きく違う。プジョー製はセットで定価が2万2000円、対してラッセルホブス製は2本セットが5500円だ。さらにプジョー製にはもう一つ上のグレードで2本セット3万3000円のモデルが存在するので、価格差は歴然だろう。
流石にここまで高額だと比較対象になり得ないため、今回は一つ下のモデルを選んだが、価格差を加味しなくてもラッセルホブスの圧勝というのが筆者の出した答えだ。惜しむらくはラッセルホブスの一つ下のモデルにLEDが搭載されていない点だが、それを差し引いてもラッセルホブス製のミルは非常に使いやすい。普段グラインダーで弾いていた花椒なども、均一かつ早く挽いて出せ、麻婆豆腐などにも挽きたてを使えるようになった。これを知るまではプジョー製がベストだと考えていた筆者の考えが変わるほど使いやすいので、料理男子はぜひ参考にしてほしい。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
記事と連動した動画でより詳しい内容、動画でしかお伝えできない部分を紹介しています。(動画配信時期は記事掲載と前後する可能性があります)
どれを選んだら良いのか、買っても使えるのか、が事前に判断できない
電動ミル選びの難しさはひとえにその高価さにある。店頭で実際に試せる場所はかなり限られるので、多くの方はネット上の評価で購入しなければならないだろう。しかも、本体価格が数千円から1万円を超えるものまでがラインアップされ、おいそれと購入できない。迷った挙句に中華製の安価なミルにいきつき、すぐ壊れて使わなくなるという筆者と同様の体験をした方も少なくないはずだ。そこで、今回は安価なものは除外し、PEUGEOT(プジョー)とRussell Hobbs(ラッセルホブス)というミルに関しては定評がある2社の製品を実際購入して比較することにした。
明るさはプジョーだが、モーターパワーに疑問も?
最初に購入したのはプジョー製のミル。プジョー製はペッパーミルとソルトミルで別々の刃を採用している。ペッパーミルの刃は鉄製で細かさの変更ができるが、ソルトミルの方はステンレス製で細かさの変更はできないようになっている。また、ステンレス製の刃は2~5mmの岩塩には対応するものの、ピンク岩塩には適していない。粒の大きさが理由だそうだが、個人的には岩塩由来の細かい塩の方が吐出量が多くて使いやすいと感じた。プジョーはLEDが明るく、使った時にどれくらいの量出ているかが非常に見やすい。一方で一度に出る量が少ないのがやや使いづらい。モーター速度もラッセルホブス製に比べると遅く、実用においてはもう少しパッとある程度の容量出てくれた方が使い勝手が良いと感じた。
一方、ラッセルホブス製のミルはペッパー、ソルトの区別がなく同一製品となっている。刃はセラミック製で、大きく硬い岩塩もパワフルに砕いてくれる仕様だ。また、挽き目も本体下部を回すことで簡単に変えられ、かつクリック感もあるので、何番目がどれくらいか覚えておけば料理ごとに細かさを変えられる点も好印象だった。
デメリットは大きさで、プジョー製と比べて2倍程度ある。海外のようにテーブル上に置くのならば外観のデザイン製の高さも相まって問題ないかもしれないが、キッチンに収納しておくとなると困る大きさだ。ただ、そのおかげなのかモーターはパワフルでサクサクと硬いものも細かくしてくれる。購入検討されている方は大きさとパワーのどちらに比重を置くかで検討しても良いだろう。
材料を選べば品質はほぼ同じ、価格とサイズには大きな差がある両者
プジョー製とラッセルホブス製、どちらも一長一短あるが、実際に挽いた品質はほぼ同等だった。ただし、プジョー製のソルトミルに関しては粒が大きめの岩塩だととにかく出が悪くなる(ピンク岩塩でも試したが出ないわけではない)ので注意が必要だ。また価格も大きく違う。プジョー製はセットで定価が2万2000円、対してラッセルホブス製は2本セットが5500円だ。さらにプジョー製にはもう一つ上のグレードで2本セット3万3000円のモデルが存在するので、価格差は歴然だろう。
流石にここまで高額だと比較対象になり得ないため、今回は一つ下のモデルを選んだが、価格差を加味しなくてもラッセルホブスの圧勝というのが筆者の出した答えだ。惜しむらくはラッセルホブスの一つ下のモデルにLEDが搭載されていない点だが、それを差し引いてもラッセルホブス製のミルは非常に使いやすい。普段グラインダーで弾いていた花椒なども、均一かつ早く挽いて出せ、麻婆豆腐などにも挽きたてを使えるようになった。これを知るまではプジョー製がベストだと考えていた筆者の考えが変わるほど使いやすいので、料理男子はぜひ参考にしてほしい。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
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