【木村ヒデノリのTech Magic #057】 ペットテックの進化が止まらない。従来は自動給餌器や自動トイレなど、飼い主の負担を軽減してくれるものが主流だったが、最近はそれらに見守りや体重計測など愛猫の健康管理機能を追加する潮流が来ている。
今回紹介する「Catlog」(キャトログ)の特筆すべき点は、AI(生データの機械学習)による行動の把握機能だ。今までは給餌は給餌器のアプリ、給水は給水器のアプリといったようにそれぞれで確認するしかなく、一元管理ができなかった。
対してCatlogでは、微妙な首の動きから何回ご飯を食べたか、水を飲んだか、などを把握。さらに平均値との差で異常がある場合は通知してくれるすぐれものだ。IoT化して久しい筆者宅でのその効果は絶大で、飼い主の生活まで変わってしまったので紹介したい。
そんななか、Catlogはホーム端末がWi-Fiでネットに常時接続し、首輪がホーム端末にデータを送ることでクラウド同期が可能。「食べる・走る・歩く・寝る・くつろぐ・毛づくろい・水飲み」など最大7種の行動を首の動きだけで判別して記録してくれる。
ハードウェアだけでなくアプリがサクサク動き、見やすいのもメリットだ。ことペットテックに関しては「ガジェットやコンセプトはすぐれているが、実際使ってみると使いづらい」というものが多い。購入前はCatlogもそうなのでは…と疑心暗鬼だったが、届いて1日目でそうした疑惑は払拭された。
ホーム端末1台で最大4猫までモニタリングできるのも良い。60平方メートル程度の広さまでなら1台でカバーでき、多頭飼育でも健康管理がしやすくなる。5猫以上の場合、または60平方メートル以上の広さがある家の場合はホームをもう1台追加することで対応可能。拡張性が高いので多様な飼育環境で利用できるのも好印象だ。
以前の記事(ペットの健康管理に革命? 猫を病気から守る最新飼育ワークフローを解説=https://www.bcnretail.com/news/detail/20200623_178877.html)で紹介したPawbo Spring(パウボスプリング)では飲水量のみ管理ができたが、Catlogを使えば食事を含めた包括的な見守りが可能。その記録にいくつかの誤認識が入っていたとしても、平均と比較すれば異常か判断できる。さらに最新のアップデートで「適切な食事量がわかる」機能が加わった。
フードの種類と食事の頻度、運動のバランスから食事量が最適かを判断でき、補充もアプリから直接注文できるのでかなり便利になった。今後は体重を管理できるボードや、万が一逃げ出してしまった際に見つけられるサービスも予定しているそう。
Catlogを装着してからというもの、うっかり給水器の水が切れていてもすぐに気づけるようになったし、食事も適正量をキープできるようになった。外出時も見守りカメラよりも詳細な情報が見られるので、遠隔で適切な対応ができる。まさに飼い主の生活まで変えてくれるガジェットだ。
最後に筆者の「猫様コード」なるものを載せておく。筆者には何の見返りもないが、これを使うと購入者(オフィシャルストアのみ)は25%OFFで製品の購入ができるらしい。Catlogに興味を持った方に活用してもらえれば幸いだ(コードを使ってくれた人数に応じて肩書きはアップグレードされるようなので楽しみである)。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で1歳半の娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
記事と連動した動画でより詳しい内容、動画でしかお伝えできない部分を紹介しています。
今回紹介する「Catlog」(キャトログ)の特筆すべき点は、AI(生データの機械学習)による行動の把握機能だ。今までは給餌は給餌器のアプリ、給水は給水器のアプリといったようにそれぞれで確認するしかなく、一元管理ができなかった。
対してCatlogでは、微妙な首の動きから何回ご飯を食べたか、水を飲んだか、などを把握。さらに平均値との差で異常がある場合は通知してくれるすぐれものだ。IoT化して久しい筆者宅でのその効果は絶大で、飼い主の生活まで変わってしまったので紹介したい。
今までいくつか試したなかでも抜群の使いやすさ
行動ロギングができる装置はいくつか試したが、Catlogは他に類を見ない使いやすさだった。以前使っていた給水器では「水を飲んだ回数」や「水を飲んでいる録画」が見られるのが便利だったものの、確認のためだけに専用アプリを開くという行為が億劫になってしまった。また、別の物はCatlogと同じような首輪だったが、Bluetoothで直接スマホにデータを送る仕様で、アプリを開いてから同期に1~2分かかるなど、とても実用的とはいえず使わなくなってしまった。そんななか、Catlogはホーム端末がWi-Fiでネットに常時接続し、首輪がホーム端末にデータを送ることでクラウド同期が可能。「食べる・走る・歩く・寝る・くつろぐ・毛づくろい・水飲み」など最大7種の行動を首の動きだけで判別して記録してくれる。
ハードウェアだけでなくアプリがサクサク動き、見やすいのもメリットだ。ことペットテックに関しては「ガジェットやコンセプトはすぐれているが、実際使ってみると使いづらい」というものが多い。購入前はCatlogもそうなのでは…と疑心暗鬼だったが、届いて1日目でそうした疑惑は払拭された。
最大4猫のモニタリングがホーム端末1台で可能
首輪本体はGPSを内蔵しておらず、あくまで室内飼育を想定して作られている。「どうせならGPSも…」と思う読者もいるかもしれないが、機能を限定したことで重量はわずか9gと非常に軽い。この軽さであれば嫌がる子も少なそうだ。ホーム端末1台で最大4猫までモニタリングできるのも良い。60平方メートル程度の広さまでなら1台でカバーでき、多頭飼育でも健康管理がしやすくなる。5猫以上の場合、または60平方メートル以上の広さがある家の場合はホームをもう1台追加することで対応可能。拡張性が高いので多様な飼育環境で利用できるのも好印象だ。
バンド部分は自由に選べる、本体との組み合わせで個性を演出
実は猫用首輪の選択肢は少ない。ガジェットともなると「おしゃれとは縁遠い」デザインのものも多いが、Catlogは「すごくおしゃれ」だ。組み合わせも多く、バンドの素材も「スエード風」「柔らかめのコットン100%」「上質なシルク×コットン」の3種類から選べる。猫用の首輪は割と傷みやすいのだが、Catlogはバンドのみ交換できるので安心して使えるようになっている。ログの正確さは発展途上だが、健康を見守るには十分なレベル
新しいコンセプトの製品なので、もちろん完璧ではない。例えば、甘噛みしているのを食事として記録してしまったり、行動がうまく反映されていなかったり、ということもしばしば。しかし健康を見守る上で重要なのは「普段と違う行動の早期検出」だ。以前の記事(ペットの健康管理に革命? 猫を病気から守る最新飼育ワークフローを解説=https://www.bcnretail.com/news/detail/20200623_178877.html)で紹介したPawbo Spring(パウボスプリング)では飲水量のみ管理ができたが、Catlogを使えば食事を含めた包括的な見守りが可能。その記録にいくつかの誤認識が入っていたとしても、平均と比較すれば異常か判断できる。さらに最新のアップデートで「適切な食事量がわかる」機能が加わった。
フードの種類と食事の頻度、運動のバランスから食事量が最適かを判断でき、補充もアプリから直接注文できるのでかなり便利になった。今後は体重を管理できるボードや、万が一逃げ出してしまった際に見つけられるサービスも予定しているそう。
Catlogを装着してからというもの、うっかり給水器の水が切れていてもすぐに気づけるようになったし、食事も適正量をキープできるようになった。外出時も見守りカメラよりも詳細な情報が見られるので、遠隔で適切な対応ができる。まさに飼い主の生活まで変えてくれるガジェットだ。
最後に筆者の「猫様コード」なるものを載せておく。筆者には何の見返りもないが、これを使うと購入者(オフィシャルストアのみ)は25%OFFで製品の購入ができるらしい。Catlogに興味を持った方に活用してもらえれば幸いだ(コードを使ってくれた人数に応じて肩書きはアップグレードされるようなので楽しみである)。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で1歳半の娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
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