画面が付いてるだけじゃない! 大きく化けたアマゾンとグーグルの最新スマートディスプレイを試す
今春にアマゾンとグーグルが新しい機能を搭載したスマートディスプレイを立て続けに発売した。「Amazon Echo Show 10」と「Google Nest Hub」は使ってみると、どちらもスマートスピーカーにディスプレイを載せただけではない、まったく新しい種類のスマートデバイスであることが見えてきた。
ディスプレイは2.1チャンネル構成のスピーカーシステムを内蔵する円筒形の本体から、伸びるアームの先端に固定されている。ウェイクワードを話しかけると本体が中心線を軸に最大350度まで水平に回転してユーザーの側に画面を向ける。
電気自動車の部品としても使われるブラシレスモーターを回転部分に搭載するため、動きはとても静かで滑らかだ。ディスプレイの上下角度調整は手動。ウェイクワードを話しかけた後もしばらくの間、ディスプレイの上部に搭載する高精細カメラでユーザーの動きを追いながら画面をユーザーに向ける。
モーターの動作が無音に近いほど静かなので、モーション機能を使うことへの抵抗感がなく使える。マイクやカメラを使うモーショントラッキングの精度については誤差を微調整できるし、改善すべき点はアマゾンにフィードバックされる。これからユーザーの声が多く集まるほど使い勝手はさらに良くなるだろう。
ユーザーの動きに合わせて、カメラが捉える映像の中央に人物が位置するようにオートフレーミング機能も搭載する。モーション機能やカメラを使いたくない場合はそれぞれを設定からオフにもできる。対応するコミュニケーションアプリがZoomやMicrosoft Teamsにも広がればビジネスシーンでも活躍するスマートデバイスになりそうだ。
もう一つは「動く」姿に愛嬌があるためか、使い続けるほどAIアシスタントに話しかける抵抗感が薄れてくることだ。筆者も長くAmazon Echo Show 10を使っていたらホームロボットのように見えてきて、可愛く感じられてきた。
Amazon Echo Show 10はディスプレイが回転することを前提にして、置き場所に十分なスペースを確保しなければならないデバイスだ。近くにコワレモノや液体の入ったペットボトル等をなるべく置かないように注意したい。ディスプレイ部が何かにぶつかると内蔵するセンサーが検知して回転を自動的に止める機能があるのだが、ある程度重いものでないと押しのけてしまう。キッチンカウンターなどに置いて使う場合は特に気をつけたい。
10.1インチのディスプレイはAmazonプライム・ビデオで映画やアニメをじっくりと見る用途にふさわしいサイズ感だが、「動く」スマートディスプレイの利便性を宅内の様々な場所に置いて実感できるように、もう少しサイズの小さなモデルも製品化を期待したい。
スマホのAlexaアプリを使えば、ユーザーは家の外から本機のカメラにアクセスして家の中を見守ることもできる。家族全員が留守にしている間には有効な機能だが、そうでない時には家族の間柄でもプライバシーを気遣いながら扱うべきだろう。誰かが家にいる時間帯にはレンズの前にある物理シャッターを閉じてしまえば、カメラの機能が無効になる。出かける時に都度シャッターを開けるなどの工夫により活用したい。
画面が回転する「Amazon Echo Show 10」
Amazon Echo Show 10はアマゾンのAIアシスタント「Alexa」を搭載するスマートディスプレイだ。価格は2万9980円。10.1インチのタッチ操作に対応する画面が、ユーザーの呼びかけた方向にすばやく反応して向きを変える「モーション機能」を搭載する。ディスプレイは2.1チャンネル構成のスピーカーシステムを内蔵する円筒形の本体から、伸びるアームの先端に固定されている。ウェイクワードを話しかけると本体が中心線を軸に最大350度まで水平に回転してユーザーの側に画面を向ける。
電気自動車の部品としても使われるブラシレスモーターを回転部分に搭載するため、動きはとても静かで滑らかだ。ディスプレイの上下角度調整は手動。ウェイクワードを話しかけた後もしばらくの間、ディスプレイの上部に搭載する高精細カメラでユーザーの動きを追いながら画面をユーザーに向ける。
モーターの動作が無音に近いほど静かなので、モーション機能を使うことへの抵抗感がなく使える。マイクやカメラを使うモーショントラッキングの精度については誤差を微調整できるし、改善すべき点はアマゾンにフィードバックされる。これからユーザーの声が多く集まるほど使い勝手はさらに良くなるだろう。
ホームロボット化したAlexa搭載アシスタント
Amazon Echo Show 10を使ってみて、筆者が回転するディスプレイを便利に感じたことが二つある。一つは調べたニュースや天気の情報、動画コンテンツなど、画面がいつもこちらを向いているのでとても見やすいということだ。Amazon Echo Showはフロントカメラでユーザーを撮影しながら純正コミュニケーションアプリでビデオ通話ができる。Amazon Echoシリーズのスマートディスプレイ同士、あるいはスマホのAlexaアプリにビルトインされているビデオ通話通話との連絡に対応している。ユーザーの動きに合わせて、カメラが捉える映像の中央に人物が位置するようにオートフレーミング機能も搭載する。モーション機能やカメラを使いたくない場合はそれぞれを設定からオフにもできる。対応するコミュニケーションアプリがZoomやMicrosoft Teamsにも広がればビジネスシーンでも活躍するスマートデバイスになりそうだ。
もう一つは「動く」姿に愛嬌があるためか、使い続けるほどAIアシスタントに話しかける抵抗感が薄れてくることだ。筆者も長くAmazon Echo Show 10を使っていたらホームロボットのように見えてきて、可愛く感じられてきた。
Amazon Echo Show 10はディスプレイが回転することを前提にして、置き場所に十分なスペースを確保しなければならないデバイスだ。近くにコワレモノや液体の入ったペットボトル等をなるべく置かないように注意したい。ディスプレイ部が何かにぶつかると内蔵するセンサーが検知して回転を自動的に止める機能があるのだが、ある程度重いものでないと押しのけてしまう。キッチンカウンターなどに置いて使う場合は特に気をつけたい。
10.1インチのディスプレイはAmazonプライム・ビデオで映画やアニメをじっくりと見る用途にふさわしいサイズ感だが、「動く」スマートディスプレイの利便性を宅内の様々な場所に置いて実感できるように、もう少しサイズの小さなモデルも製品化を期待したい。
スマホのAlexaアプリを使えば、ユーザーは家の外から本機のカメラにアクセスして家の中を見守ることもできる。家族全員が留守にしている間には有効な機能だが、そうでない時には家族の間柄でもプライバシーを気遣いながら扱うべきだろう。誰かが家にいる時間帯にはレンズの前にある物理シャッターを閉じてしまえば、カメラの機能が無効になる。出かける時に都度シャッターを開けるなどの工夫により活用したい。