充電しながらiPhoneをバックアップ! 新スタイルの充電器「iPower」を試す
新生活を目前に控え、スマートフォンの乗り換えを検討している人は多いだろう。乗り換え時に注意したいのはデータのバックアップだ。クラウドやPCにバックアップデータを保存するのが一般的だが、実はそれ以外にも手軽な方法がある。今回、紹介するのはiPhone/iPadの充電器、ならびにiPhoneで撮影した写真や動画のバックアップストレージとしても使えるSPTの「iPower」というモバイルアクセサリーだ。
iPowerシリーズはPSE認証を取得する最大出力15Wの充電器。タイプAとタイプCの異なるUSBコネクタを1基搭載するラインアップがある。世界各国の電圧(AC 100-240V)をカバーしており、日本国内ではプラグ形状A型のものが入手できる。
iPhone/iPadからのデータバックアップを行う際には専用アプリの「iPower Backup」が必要だ。本稿を執筆している2021年3月上旬時点ではまだAndroid OS対応のアプリはリリースされていない。
メディアのバックアップや読み込みを行う際には本体に壁コンセントなどから給電する必要がある。ただし、専用アプリから一度「自動バックアップ」の基本設定を済ませておけば、あとはコンセントにつなぐだけでiPhoneの側でアプリが立ち上がる。アプリの起動後はカメラロール内の静止画・ビデオ、連絡先の前回バックアップからの差分を検出しながら、microSDカードの空き容量が許す限り最新の状態に保ってくれる。
ユーザーのiCloudアカウントに保存されている写真・動画も、iPhoneがネットワークに接続されていてユーザーのアカウントにログインできていればバックアップの対象になる。筆者は試用を開始する際、iPhoneのストレージとiCloudに計5700件を超えるファイルが保存されていたので初回のバックアップには1時間前後かかった。
画像ファイルをiPhone/iPadだけで管理・参照したい場合、アプリから「セキュアバックアップ」をオンに選択しておくことをおすすめする。万一、microSDカードや本機そのものを落としたり、なくしてしまったときにも、ストレージに保存されているデータにAES暗号化技術による強固なプロテクションがかけられるためファイルをのぞき見られる心配がなくなるからだ。
iPhoneやiPadなどに保存した写真・動画ファイルのバックアップにはアップルのクラウドストレージサービスであるiCloudを活用する方法もあるが、無料で使えるストレージ容量が5GBと小さいため、iPowerシリーズのようなストレージデバイスを使って手元に保存しておく方が経済的な場合もある。
またiPhoneを機種変更する際に、新旧端末間での写真・動画ファイルを転送する用途にもiPower USBが役に立つ。最初にiPower Backupアプリを新しい方のiPhoneにもインストールしておく。旧iPhoneでバックアップに使用したmicroSDカードを本体に装着したまま、新しいiPhoneにLightningケーブルを接続。新しいiPhoneでiPower Backupアプリを立ち上げてから、メニューリストにならぶ「復元」を選ぶとmicroSDカードに保存されているファイルを全件、新しいiPhoneに書き戻せる。
元がセキュアバックアップ機能により暗号化した状態で保存されているファイルも、「複合化と復元」を使えば新しいiPhoneに転送される。メニューを選ぶ前に旧iPhoneでアプリから設定したパスワードを入力する必要がある。ユーザーのiCloudにひも付けられている複数のiPhoneどうしによるデータの引っ越しであればFace ID/Touch IDによる認証から、セキュアファイルの読み込みやコピーも可能だった。
iPhoneやiPadの充電はほとんどのユーザーがほぼ毎日欠かさず行っているルーチンワークだ。ここにフィジカルメディアであるmicroSDカードへのデータ保存も、負担を最小限に抑えながら同時にできてしまうところにiPowerシリーズを使う意義がある。新型コロナウィルス感染症の影響が収まってきた後に、また旅行にも出かけられるようになればiPhoneで撮影した写真や動画を手軽に、かつ安全に旅先でiPhoneを充電しながらバックアップできる本機の魅力がさらに活きてくるだろう。
iPowerシリーズの税別価格はUSB Type-Aモデルが8800円、USB Type-Cモデルが9800円。店頭ではヨドバシカメラ、ネットではヨドバシカメラ、モノタロウで、4月上旬に発売予定だ。iPhoneによる写真撮影を趣味としてヘビーに楽しんでいる方にも必携のアイテムとして本機をすすめたい。(フリーライター・山本敦)
iPhoneの写真・動画を自動バックアップ、使い勝手はとてもシンプル
「iPower」は一見通常のUSB充電器のような外見だが、USBケーブルを接続するコネクタの隣にmicroSDカードスロットが搭載されている。ここにmicroSDXC/microSDHDカードを記憶媒体として装着すると、iPhone/iPadの充電器としてだけでなく、さまざまなメディアのバックアップストレージとして使える。iPowerシリーズはPSE認証を取得する最大出力15Wの充電器。タイプAとタイプCの異なるUSBコネクタを1基搭載するラインアップがある。世界各国の電圧(AC 100-240V)をカバーしており、日本国内ではプラグ形状A型のものが入手できる。
iPhone/iPadからのデータバックアップを行う際には専用アプリの「iPower Backup」が必要だ。本稿を執筆している2021年3月上旬時点ではまだAndroid OS対応のアプリはリリースされていない。
メディアのバックアップや読み込みを行う際には本体に壁コンセントなどから給電する必要がある。ただし、専用アプリから一度「自動バックアップ」の基本設定を済ませておけば、あとはコンセントにつなぐだけでiPhoneの側でアプリが立ち上がる。アプリの起動後はカメラロール内の静止画・ビデオ、連絡先の前回バックアップからの差分を検出しながら、microSDカードの空き容量が許す限り最新の状態に保ってくれる。
ユーザーのiCloudアカウントに保存されている写真・動画も、iPhoneがネットワークに接続されていてユーザーのアカウントにログインできていればバックアップの対象になる。筆者は試用を開始する際、iPhoneのストレージとiCloudに計5700件を超えるファイルが保存されていたので初回のバックアップには1時間前後かかった。
ファイルをセキュアに保存、データの引っ越しも簡単
microSDカードに保存したファイルはUSBアダプターなどを使ってMacに読み込ませることもできる。旅行で撮影した大量の写真データをMacに保存したいときなどに、AirDropを使って写真を選びながら転送するよりも、いったん全ファイルをiPhoneからMacにすばやくコピーできるので便利だ。画像ファイルをiPhone/iPadだけで管理・参照したい場合、アプリから「セキュアバックアップ」をオンに選択しておくことをおすすめする。万一、microSDカードや本機そのものを落としたり、なくしてしまったときにも、ストレージに保存されているデータにAES暗号化技術による強固なプロテクションがかけられるためファイルをのぞき見られる心配がなくなるからだ。
iPhoneやiPadなどに保存した写真・動画ファイルのバックアップにはアップルのクラウドストレージサービスであるiCloudを活用する方法もあるが、無料で使えるストレージ容量が5GBと小さいため、iPowerシリーズのようなストレージデバイスを使って手元に保存しておく方が経済的な場合もある。
またiPhoneを機種変更する際に、新旧端末間での写真・動画ファイルを転送する用途にもiPower USBが役に立つ。最初にiPower Backupアプリを新しい方のiPhoneにもインストールしておく。旧iPhoneでバックアップに使用したmicroSDカードを本体に装着したまま、新しいiPhoneにLightningケーブルを接続。新しいiPhoneでiPower Backupアプリを立ち上げてから、メニューリストにならぶ「復元」を選ぶとmicroSDカードに保存されているファイルを全件、新しいiPhoneに書き戻せる。
元がセキュアバックアップ機能により暗号化した状態で保存されているファイルも、「複合化と復元」を使えば新しいiPhoneに転送される。メニューを選ぶ前に旧iPhoneでアプリから設定したパスワードを入力する必要がある。ユーザーのiCloudにひも付けられている複数のiPhoneどうしによるデータの引っ越しであればFace ID/Touch IDによる認証から、セキュアファイルの読み込みやコピーも可能だった。
iPhoneやiPadの充電はほとんどのユーザーがほぼ毎日欠かさず行っているルーチンワークだ。ここにフィジカルメディアであるmicroSDカードへのデータ保存も、負担を最小限に抑えながら同時にできてしまうところにiPowerシリーズを使う意義がある。新型コロナウィルス感染症の影響が収まってきた後に、また旅行にも出かけられるようになればiPhoneで撮影した写真や動画を手軽に、かつ安全に旅先でiPhoneを充電しながらバックアップできる本機の魅力がさらに活きてくるだろう。
iPowerシリーズの税別価格はUSB Type-Aモデルが8800円、USB Type-Cモデルが9800円。店頭ではヨドバシカメラ、ネットではヨドバシカメラ、モノタロウで、4月上旬に発売予定だ。iPhoneによる写真撮影を趣味としてヘビーに楽しんでいる方にも必携のアイテムとして本機をすすめたい。(フリーライター・山本敦)