すべての電動自転車を凌駕するポテンシャル! 「Vanmoof X3」が“最高”すぎた
【木村ヒデノリのTech Magic #041】 以前、感動の移動体験をもたらす電動自転車としてVanMoofのEバイク「Electrified X2」を紹介したが、さらなる進化を遂げた「Vamnoof X3(以下、X3)」が登場した。ギアや内蔵コンピューター、ブレーキ方式など見た目にわからない部分が格段に進化しており、価格まで4割ほど安くなった。X2に乗っていた筆者は十分満足していたのであまり期待していなかったが、体感できる進化は想像以上だったので、自信を持って紹介したい。
ペダルの中心部分もシルバー色になるなど、全体のデザインはそのままに細部を作り込んできた姿勢がうかがえる。なかでもグリップの素材変更は大きく、以前より乗りやすい印象になった。運転している間ずっと握っているのでそれだけ気になる部分だったということだろう。以前より手のひら部分がグリップの突起に乗る印象で、手をかけていて疲れなくなった。
付属品に関しても大幅に変更されており、工具の他にチェーンオイルなども同梱されるようになった点は好感が持てる。工具類もジップロックのような袋ではなく、箱に整理収納されているので、以前よりも使いやすくなった印象だ。
付属品で一番良かったのは携帯用空気入れが追加された点だ。Vanmoofの自転車は配送時タイヤに少ししか空気が入っていないため、組み立て後になんらかの方法で空気を適正値まで入れる必要があった。空気入れを持っていない場合は最寄りの自転車店に持っていくなど少し面倒だったが、携帯空気入れがあればそうした手間も省けるし、常備しておくことで万が一にも備られるので便利だ。
またマトリクスディスプレイには今回から充電残量が表示されるようになった。これまではアプリで確認しないと残量がわからず、充電切れを起こすということもあったが、自転車本体で確認できるようになって解消された。
さらにアプリでギアチェンジのタイミングを変えられるようになったことで、電動自転車ながらもこぐ楽しさを失わない仕様に変更されたのもうれしい。日本の法制上では24kmまでしかアシストを効かせることができないので、24km以上になってもさらに踏み込んで加速できるようになったのは非常に良いと感じた。
その他、ブレーキも油圧式に変更されており以前よりも滑らかにかかるようになった。バッテリー容量は変わっていないが、バッテリー持ちも長くなった印象だ。メーカーの話だと、コンピュータが一新されたので以前より効率よくバッテリーを使えるようになったとのこと。バッテリー切れの際もかなりの長期間鍵は開けられるようになっており、充電切れによるロックアップもない。
通勤で使うのであれば毎日充電するのが望ましいが、日々の買い物や送り迎えに使うのであれば週に一度充電すれば事足りるので、実用面で考えてもかなり向上しているのではないだろうか。
唯一不便だと感じたのはバッテリーが取り外せないところだ。これだと外で充電できない集合住宅居住ユーザーの選択肢が狭まってしまう。充電用のアダプターも小さくはないので、次モデルではぜひバッテリー換装システムを搭載してもらいたい。予備も含め2本を使いまわせる仕様になれば、さらに死角のない自転車へと進化するのではないだろうか。
とはいえ筆者は購入してからほぼ毎日乗っているし、電車など待ち時間なくさっと移動できるようになったのでかなり気に入っている。妻も電動自転車という選択肢に懐疑的だったが、乗り始めてからは家族でツーリングするのが楽しみになっている。密を避けながら健康的な移動手法は暖かくなるこれからの季節にぴったりではないだろうか。実際に走行している様子はYouTubeにアップしている動画(https://youtu.be/Tl1o4_60M2w)をぜひチェックしてほしい。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で1歳半の娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
記事と連動した動画でより詳しい内容、動画でしかお伝えできない部分を紹介しています。
細部の変化が意外に満足感を高めてくれる
見た目はさほど変わっていないものの、細部においてさらに作り込まれた印象を受けた。ボディの仕上げは光沢のある濃いグレーからマットブラックになり、ハンドルのグリップもウレタンから硬質のゴムに変わった。ペダルの中心部分もシルバー色になるなど、全体のデザインはそのままに細部を作り込んできた姿勢がうかがえる。なかでもグリップの素材変更は大きく、以前より乗りやすい印象になった。運転している間ずっと握っているのでそれだけ気になる部分だったということだろう。以前より手のひら部分がグリップの突起に乗る印象で、手をかけていて疲れなくなった。
付属品に関しても大幅に変更されており、工具の他にチェーンオイルなども同梱されるようになった点は好感が持てる。工具類もジップロックのような袋ではなく、箱に整理収納されているので、以前よりも使いやすくなった印象だ。
付属品で一番良かったのは携帯用空気入れが追加された点だ。Vanmoofの自転車は配送時タイヤに少ししか空気が入っていないため、組み立て後になんらかの方法で空気を適正値まで入れる必要があった。空気入れを持っていない場合は最寄りの自転車店に持っていくなど少し面倒だったが、携帯空気入れがあればそうした手間も省けるし、常備しておくことで万が一にも備られるので便利だ。
またマトリクスディスプレイには今回から充電残量が表示されるようになった。これまではアプリで確認しないと残量がわからず、充電切れを起こすということもあったが、自転車本体で確認できるようになって解消された。
4速になったギア アプリで変速タイミングを変更可能
走行に一番影響すると感じたのは“2速”から“4速”になった点だ。2速だと高速帯でペダルを踏んでいる感覚がなかったので違和感があった。4速になったことで速度が上がっても踏んでいる感覚がしっかりと得られるようになり、速度が上がっていく時に感じる違和感もなくなった。さらにアプリでギアチェンジのタイミングを変えられるようになったことで、電動自転車ながらもこぐ楽しさを失わない仕様に変更されたのもうれしい。日本の法制上では24kmまでしかアシストを効かせることができないので、24km以上になってもさらに踏み込んで加速できるようになったのは非常に良いと感じた。
その他、ブレーキも油圧式に変更されており以前よりも滑らかにかかるようになった。バッテリー容量は変わっていないが、バッテリー持ちも長くなった印象だ。メーカーの話だと、コンピュータが一新されたので以前より効率よくバッテリーを使えるようになったとのこと。バッテリー切れの際もかなりの長期間鍵は開けられるようになっており、充電切れによるロックアップもない。
通勤で使うのであれば毎日充電するのが望ましいが、日々の買い物や送り迎えに使うのであれば週に一度充電すれば事足りるので、実用面で考えてもかなり向上しているのではないだろうか。
価格は下がり機能はアップ! コスパ最強の電動自転車
X2まではいくら良い自転車とはいえ40万円を超える価格でなかなか手が出ないという人も多かっただろう。しかし、X3は25万円と、機能アップだけでも素晴らしいのに4割も安くなっている。当然25万円でも高いという声はあると思うが、機能性とのバランスを考えると他に類を見ない素晴らしい製品に仕上がっていると思う。唯一不便だと感じたのはバッテリーが取り外せないところだ。これだと外で充電できない集合住宅居住ユーザーの選択肢が狭まってしまう。充電用のアダプターも小さくはないので、次モデルではぜひバッテリー換装システムを搭載してもらいたい。予備も含め2本を使いまわせる仕様になれば、さらに死角のない自転車へと進化するのではないだろうか。
とはいえ筆者は購入してからほぼ毎日乗っているし、電車など待ち時間なくさっと移動できるようになったのでかなり気に入っている。妻も電動自転車という選択肢に懐疑的だったが、乗り始めてからは家族でツーリングするのが楽しみになっている。密を避けながら健康的な移動手法は暖かくなるこれからの季節にぴったりではないだろうか。実際に走行している様子はYouTubeにアップしている動画(https://youtu.be/Tl1o4_60M2w)をぜひチェックしてほしい。(ROSETTA・木村ヒデノリ)
■Profile
木村ヒデノリ
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。
普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で1歳半の娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。
【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
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