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【最速レビュー】IQOSとの違いは? フィリップ モリスの新加熱式たばこ「lil HYBRID」のメリットを徹底検証

味わいはまさに「たばこ葉×リキッド」 軽い吸い心地でも高い満足度

 実際にlil HYBRIDを吸ってみた。ここは、愛煙家として特に詳細に正直な意見を述べておきたい。先述した通り、lil HYBRIDはたばこスティックとベイパーの掛け合わせだ。そして、吸った第一印象もまさに「たばこスティックっぽいような、ベイパーのような」というそのままの感想をもった。

 まず、たっぷりの蒸気と少し甘い味わいはベイパー独特のものだった。しかし、しっかりと肺に吸引するときちんとガツンとしたたばこ葉特有の感触が得られた。これは、確かに加熱式たばことして新しい感覚かもしれない。

 気に入ったのは、軽い吸引でたっぷりと体に蒸気を取り込めることだ。加熱式たばこは紙巻きに比べると吸引に力が入るが、lil HYBRIDは思った以上に楽な吸い心地で驚いた。肺を満たすたばこ葉の感覚はIQOSの方が強いが、蒸気の量によって同じくらいの満足感まで高めてくれた。
 
吸い心地は軽いが、それ以上の満足感が得られた

 逆に少し気になったのは、使用後のニオイだ。これは臭いという意味ではない。むしろ葉が散らないので、たばこスティックのニオイは極力抑えられている。気になるのは、ベイパー特有の甘い香りだ。室内で吸うと、しばらく部屋の中に香りが残った。もし同居人がいるなら苦手なニオイではないか、念のために確認した方がいいだろう。

 発売時点でリリースされるたばこスティックは、「MIIX レギュラー」「MIIX ミックス」「MIIX アイス」の3種類。MIIX アイスがメンソール、MIIX ミックスがフレーバー系メンソールとなっている。いずれもベイパーとマッチする味わいで、癖が少ない。個人的にはフルーティーなMIIX ミックスが最も魅力的だった。
 
たばこスティックは「MIIX レギュラー」「MIIX ミックス」「MIIX アイス」の3種類

 lil HYBRIDの価格は税込みで6980円。タイプの似ているIQOS 3 MULTIと同じ価格で、スペックやユーザーインターフェースの作りこみを考慮すると、かなりお買い得といえそうだ。逆に、たばこスティックは税込み500円で、1箱につき60円のリキッドカートリッジ1個を消費する。合計で560円のコストが生じるので少し割高かもしれない。

 lil HYBRIDは、宮城県と福岡県のIQOSストア、IQOSショップ(ヤマダ電機の一部店舗)で10月26日、コンビニエンスストアなどのたばこ取り扱い店舗、IQOSコーナー(ドン・キホーテの一部店舗)で11月9日に発売される。まずは、テストマーケティングが行われ、全国展開を見極めるという方針のようだ。

 加熱式たばこユーザー、特に紙巻きから切り替えた人は肺にガツンとくる感覚を重視していることが多い。リキッドのベイパーはそのあたりが弱く、自分には向いていないという先入観をもっているだろう。そんな人こそ、lil HYBRIDは試す価値がある。やっぱりIQOSの方がいいとなればそれで構わないし、lil HYBRIDの使い心地や蒸気の軽い吸い心地が気に入れば乗り換えればいい。体験してみないのはもったいないと感じた。(BCN・大蔵大輔)

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