秋の夜長に酒の旨さの「九変化」を堪能、日本酒器「hiyakan(ひやかん)」

新製品

2020/09/16 19:35

 新型コロナウイルスで家にいる時間が増えたからこそ、時の移ろいを感じるぜいたくなひと時を過ごしたい――。そんな優雅な過ごし方をかなえてくれるのが、日本酒器「hiyakan(ひやかん)」だ。錫(すず)の素材でつくられた「酒器」に日本酒を注ぎ、ペルチェ素子という半導体素子を内蔵した「冷温機」で約10~55℃までゆっくりと温度を変化させることで、日本酒の旨さやまろやかさ、香りの移ろいが堪能できる製品だ。

温度変化による日本酒の旨さの変化が楽しめる「hiyakan」

「熱燗」「ぬる燗」だけではない九つの呼び名

 ところで、日本酒には「熱燗」や「ぬる燗」だけでなく、温度に応じて九つもの呼び名があることをご存じだろうか。花冷え、涼冷え、常温、日向燗、人肌燗、ぬる燗、上燗、熱燗、飛切燗というように、温度が変わるごとに呼び名も変わる。一つの銘柄でも、これらの温度帯の違いによって旨みや華やかな香りなどの変化が楽しめる。例えば、辛口の日本酒でも、自分好みの香りの温度帯を発見するなど、新しい味わい方が生まれるのだ。
 

 錫は昔から水が腐らないとか、酒の雑味が抜けてまろやかになる素材として酒器や茶器に使われてきた。錫の優れた抗菌作用と高いイオン効果、高い熱伝導性などが、日本酒の味わいをさらに上品に引き立てる。

 hiyakanの酒器は、錫の鋳造技術で世界的にも有名な富山県高岡市の鋳物メーカー「能作」の協力を得ており、一つひとつが職人による手づくりというほどのこだわり。単なるガジェットの域を超えた、伝統工芸品の趣が家庭で楽しめる。なお、錫は水の中でもさびないため、有害物質が溶け出す心配がなく人にもやさしい。
 
錫でつくられた酒器

 hiyakanは、クラウドファンディングのMakuakeで9月14日~12月30日の期間限定で販売を開始。プロジェクトは、KISOの加藤励代表がクリエーティブ全般とブランディングを担い、ナードワード社の國安淳史代表取締役と技術開発の金田健氏が商品企画・開発・プロモーションを担っている。目標調達金額は1500万円で、16日時点で356万円(23%)を調達するなど、順調な滑り出しだ。
 
KISOの加藤励代表(中央)とナードワード社の國安淳史代表取締役(右)と技術開発の金田健氏

 価格は、錫製酒器と冷温機のスタンダードセットが税込み3万9402円(超早割は5%オフの3万7213円)、スタンダードセットに錫製猪口と、hiyakanの発売を記念して長野県佐久市の日本酒の蔵元「土屋酒造店」とコラボレーションした「hiyakan 特別仕込み 純米吟醸」を加えたプレミアムセットが4万9302円(超早割は15%オフの3万5024円)などとなっている。
 
錫製猪口と「hiyakan 特別仕込み 純米吟醸」を加えたプレミアムセット

 秋の夜長にhiyakanで日本酒の奥深さを発見しながら、ぜいたくなときを過ごして移ろいを感じるのも風情があっていいだろう。(BCN・細田 立圭志)