サムスンが9月1日にオンラインでグローバル新製品発表イベントを開催し、折り曲げができる7.6インチの有機ELディスプレイを搭載する5G対応のAndroidスマートフォン「Galaxy Z Fold2」の詳細を発表した。米国・韓国など約40の国と地域で予約受付を開始。9月18日に発売する。価格は1999ドル(約21万円)を見込む。
5G対応も去年のGalaxy Foldから進化したポイント。端末のスペックからはグローバルモデルがミリ波とSub-6の両方をサポートすることが読み取れる。さらにグローバルモデルはSIMカードスロットを1基と、埋め込み型のeSIMを内蔵するようだ。
プロセッサは64bitのオクタコア仕様。12GBのRAMと256GBのストレージを搭載する。バッテリーは4500mAh。Wi-Fiは11ax(Wi-Fi 6)対応で、UWB(超広帯域無線通信)の機能もサポートするようだ。本体側面に指紋認証センサーを搭載したほか、内蔵カメラによる顔画像認証にも対応する。
本体はつなぎ目のない7.6インチのメインディスプレイを内側に向けて折りたたむデザイン。接続部の背面はサムスンのロゴを彫り込んだヒンジカバーが保護する。接続部の隙間に小さなゴミが入り込まないよう、スイーパーと名付けたブラシを配置する設計機構をGalaxy Z Flipから受け継ぐ。
メインディスプレイの解像度はQXGA+、ピーク輝度性能は900ニット。フロント側カメラをピンホールレイアウトにして、さらにディスプレイ周辺のベゼルをGalaxy Foldよりも約27%狭くしたことで画面占有率が大きくアップしている。
メインディスプレイは標準のリフレッシュレートを60Hzとしているが、本体設定から最大120Hz駆動の可変リフレッシュレート表示が選べる。動きの速い動画、ゲームコンテンツを表示する際にリフレッシュレートを高めて滑らかな表示を実現する。その他の場合は11Hzまでリフレッシュレートを下げることでディスプレイが消費する電力を抑える。
カメラアプリを起動した時には片側のディスプレイにプレビューとシャッターボタンなどのコントローラーを配置して、もう片側の画面に撮影済みの画像をプレビュー表示する「Capture View Mode」を実現した。
本体は180度展開するデザインとしているが、片側の本体をななめに立てて、75度から115度の角度の間で本体が自立できる。奥のディスプレイにYouTubeやゲームのコンテンツを表示しながら、手前側のディスプレイにコントローラーを表示する「Flex Mode」も採用。ギャラリーやGoogle Duoのビデオ通話、カレンダーなど一部のプリインアプリが対応する。同社ではAPIを公開してFlex Modeを有効活用できるアプリデベロッパーをパートナーとして募る。
メインカメラは超広角・広角・望遠の画角が異なるレンズを搭載する。センサーの解像度は12MP。動画撮影時には動き続ける被写体を自動でフレーム内に収めるオートフレーミングや、ハンドジェスチャーでシャッター操作が行える機能を搭載した。同社はVlog(ビデオブログ)の撮影に最適なカメラ機能として特徴を伝えている。
本体のカラーバリエーションには先に発表したGalaxy Note20シリーズも採用する光沢感の豊かな「Mistic Bronze」のほか「Mistic Black」の2色が揃う。一部地域ではヒンジカバーの色を本体色と違う4色から選べる受注方式のカスタマイズオプションも提供する予定。Galaxy Z Flipで展開実績のあるファッションデザイナー、トム・ブラウンのデザインによる限定モデルも発表されている。
筆者も2020年2月に国内で発売されたGalaxy Z Flipを取材した際に、スムーズに開閉できるディスプレイのヒンジ機構など折りたたみデザインの完成度が一段と向上した手応えを得た。ハードウェアの成熟度が増すに連れて大きな画面を有効に活用できるアプリやユーザーインターフェースの仕上がりもよくなっているのだろうか。グローバルモデルの発表時点ではまだ日本での展開は明らかにされていないが、朗報を期待して待ちたい。(フリーライター・山本敦)
高精細な有機ELディスプレイをサイズアップ、画面占有率も拡大
Galaxy Z Fold2は日本で2019年10月に発売された初代の折りたたみスマホ「Galaxy Fold」と同じ、正方形に近い約7.6インチのメイン画面を中央から屏風のように開閉するデザイン。閉じると縦に細長い。片側のパネルには3眼のメインカメラユニットを、もう片側のパネルには6.2インチ有機ELの“カバーディスプレイ”とシングルレンズカメラを搭載する。5G対応も去年のGalaxy Foldから進化したポイント。端末のスペックからはグローバルモデルがミリ波とSub-6の両方をサポートすることが読み取れる。さらにグローバルモデルはSIMカードスロットを1基と、埋め込み型のeSIMを内蔵するようだ。
プロセッサは64bitのオクタコア仕様。12GBのRAMと256GBのストレージを搭載する。バッテリーは4500mAh。Wi-Fiは11ax(Wi-Fi 6)対応で、UWB(超広帯域無線通信)の機能もサポートするようだ。本体側面に指紋認証センサーを搭載したほか、内蔵カメラによる顔画像認証にも対応する。
本体はつなぎ目のない7.6インチのメインディスプレイを内側に向けて折りたたむデザイン。接続部の背面はサムスンのロゴを彫り込んだヒンジカバーが保護する。接続部の隙間に小さなゴミが入り込まないよう、スイーパーと名付けたブラシを配置する設計機構をGalaxy Z Flipから受け継ぐ。
メインディスプレイの解像度はQXGA+、ピーク輝度性能は900ニット。フロント側カメラをピンホールレイアウトにして、さらにディスプレイ周辺のベゼルをGalaxy Foldよりも約27%狭くしたことで画面占有率が大きくアップしている。
大きな画面を有効に活用できるユーザーインターフェースが充実
メインディスプレイにはGoogleマップやカレンダーなどのアプリをフルスクリーン表示にできるほか、例えばWordとExcel、写真のギャラリーとメールのように二つの異なるアプリを画面の片側ずつ同時に立ち上げて、それぞれのアプリの画面にファイルをドラッグ&ドロップで移動させることもできる。大きな画面を活かしたマルチタスキング操作がスムーズにできるようにユーザーインターフェースを洗練させている。メインディスプレイは標準のリフレッシュレートを60Hzとしているが、本体設定から最大120Hz駆動の可変リフレッシュレート表示が選べる。動きの速い動画、ゲームコンテンツを表示する際にリフレッシュレートを高めて滑らかな表示を実現する。その他の場合は11Hzまでリフレッシュレートを下げることでディスプレイが消費する電力を抑える。
カメラアプリを起動した時には片側のディスプレイにプレビューとシャッターボタンなどのコントローラーを配置して、もう片側の画面に撮影済みの画像をプレビュー表示する「Capture View Mode」を実現した。
本体は180度展開するデザインとしているが、片側の本体をななめに立てて、75度から115度の角度の間で本体が自立できる。奥のディスプレイにYouTubeやゲームのコンテンツを表示しながら、手前側のディスプレイにコントローラーを表示する「Flex Mode」も採用。ギャラリーやGoogle Duoのビデオ通話、カレンダーなど一部のプリインアプリが対応する。同社ではAPIを公開してFlex Modeを有効活用できるアプリデベロッパーをパートナーとして募る。
メインカメラは超広角・広角・望遠の画角が異なるレンズを搭載する。センサーの解像度は12MP。動画撮影時には動き続ける被写体を自動でフレーム内に収めるオートフレーミングや、ハンドジェスチャーでシャッター操作が行える機能を搭載した。同社はVlog(ビデオブログ)の撮影に最適なカメラ機能として特徴を伝えている。
本体のカラーバリエーションには先に発表したGalaxy Note20シリーズも採用する光沢感の豊かな「Mistic Bronze」のほか「Mistic Black」の2色が揃う。一部地域ではヒンジカバーの色を本体色と違う4色から選べる受注方式のカスタマイズオプションも提供する予定。Galaxy Z Flipで展開実績のあるファッションデザイナー、トム・ブラウンのデザインによる限定モデルも発表されている。
筆者も2020年2月に国内で発売されたGalaxy Z Flipを取材した際に、スムーズに開閉できるディスプレイのヒンジ機構など折りたたみデザインの完成度が一段と向上した手応えを得た。ハードウェアの成熟度が増すに連れて大きな画面を有効に活用できるアプリやユーザーインターフェースの仕上がりもよくなっているのだろうか。グローバルモデルの発表時点ではまだ日本での展開は明らかにされていないが、朗報を期待して待ちたい。(フリーライター・山本敦)