【Nintendo Switchで遊びつくそう!・1】Nintendo Switchのマイニンテンドーストア、ニンテンドーeショップを眺めると、有名な会社が手がけるタイトルから個人制作のものまで、本当に大量のゲームが並んでいる。とくに有名でないタイトルは、自分に合っているのかどうかを都度調べるのはおっくうになりがちだと思う。そこで、本連載「Nintendo Switchで遊びつくそう!」では毎回テーマを設定し、それにちなんだオススメのゲームを3本ずつ紹介する。
第1回目となる今回は「人類と敵対する生物が主役のゲーム」をテーマにした。一般的なゲームであれば人間は味方だが、今回のゲームでは人間と敵対している生物が主役。遊べば、「人って脆いけど厄介だな……」と人類の敵側の気持ちを抱くことうけあいだ。どれもCERO(対象年齢)は高めで、小さな子どもには不向きな点は注意していただきたい。
主人公はアメーバのような肉塊のような、なんとも形容しがたい不定形なクリーチャー。伸縮する触手を床・壁・天井に這わせて移動するため動きも不気味で、人間を荒っぽく襲うため、絵面は凄惨になりがちだ。といっても本作はドットグラフィックのせいか、目を覆いたくなるほどの残酷な表現には感じにくい。
主人公のメイン武器である触手、そして特殊能力は人間にとって脅威となる。特殊能力は多彩で、敵の動きを止める糸を吐いたり、全身にトゲを生やしたりと、ゲームの進行に応じて増えていく。そんな主人公は、1対1であればたいてい負けない。しかしクリーチャーといえども生物に変わりはなく、銃弾や火炎放射などでダメージを受けてしまうし、一度に複数人を相手取ると一気にピンチに陥る。相手が1人のときを見計らって攻撃する、排水管を伝って相手の裏を取る、などなどステルスアクションのような立ち回りが大切となる。ホラー映画でクリーチャーやモンスターがこうした動きをする理由を、身をもって実感できるだろう。
また、人間を食べれば体力が回復する。人間すべてが武装しているわけではなく、非武装の人も登場する。彼らは要は回復アイテム的存在なのだが、なんだかホラー映画でありがちなやられ役のように見えるので、いじらしくもある(そう思いつつ食べる)。
本作は探索要素も楽しめる。できるだけ迷わないよう、余計な場所には行けないように作られているのだが、筆者は方向音痴なので結構迷った。こういうゲームではミニマップがないとダメな人間なのだ。まぁ、たいていの方なら大丈夫だと思う。探索時に発生する謎解きもアクションも、そこまで難しくはない。クリーチャーの見た目とは裏腹に、誰でも手を出しやすいゲームだ。
攻撃方法は突き飛ばすことだけなのだが、さすがはゴリラなだけあって力が強い。人間を突き飛ばして壁に当てるだけで物言わぬ肉の塊にできるうえ、人間同士をぶつければまとめてやっつけられる。また、人間の体をつかんで盾にでき、つかまれた敵は混乱するのか銃を乱射するので、同士討ちも狙える。そんなゴリラも、無敵ではない。ライフルやショットガン、爆弾、火炎放射器などで武装した多数の人間を相手にするには分が悪く、銃弾であれば3発も当たるとゲームオーバーになってしまう。一度に複数人を相手にしないよう、遮蔽物を利用するなどした賢い動きが必要になる。
本作はステージクリア型で、各ステージはゴリラがやられるたびにちょっぴり構成が変化するのもユニークだ(方向音痴の筆者は実感しづらかったが……)。難易度は高めで何度もやられてしまうかもしれないが、リトライまでの時間は短く、テンポよく遊べるのはうれしい。敵もステージもバラエティに富んでいて、終始だれることなく楽しめる。パッと見はただの変わり種に見えてしまうかもしれないが、中身は歯ごたえのあるステルスアクションで、クオリティも高い。体験版も配信されているので、ぜひ触ってみてほしい。
各ステージ(ダンジョン)には防衛ポイントが設置されており、ここに敵が到達してしまうとライフが減る。すべてのライフを失うとゲームオーバーだ。敵は物量で攻めてくるので、手持ちのお金を使って罠を設置・強化しよう。
ゲーム序盤だと使える罠の種類は少ないが、ステージをクリアすると増えていく。単純に敵を攻撃するものから、敵を押し引きして穴やマグマなどに落とせる即死罠などが豊富に揃う。また、無料で設置できる代わりに、設置するごとにクールタイム(待ち時間)が発生し、1回発動すると消える「消費トラップ」も存在する。
これらの罠を使いこなし、ステージクリアを目指そう。ステージをクリアしたときはライフ残量によって3段階で評価され、最高評価をもらうには一度も侵入を許してはいけない。現段階では最高評価を目指すのは難しそうだと思ったら、ゲームを進めて自身のレベルを上げ、罠などを強化して、再度挑戦してみるのもアリ。
「ルーン」という、やりこみ要素のような機能も用意されている。敵のステータスなどを強化する機能で(例外的に敵が弱体化するルーンも存在する)、かつ複数のルーンの付与も可能。難しくすればするほど、クリア時に得られる経験値も増えていくという見返りもあるので、通常プレイでは物足りないという方にはぜひ挑戦してもらいたい。
難易度は通常プレイでもほどよく感じる。罠のレベルを初期化し、どの罠を強くするか割り振りし直すのも可能と、試行錯誤しやすいのもポイントだ。やりこみ要素もあるので、ゲーム初心者から上級者まで幅広く楽しめるだろう。なお、本作とその続編はAndroid/iOS向けにもリリースしている。こちらのほうがだいぶ安いため、スマートフォンでゲームをたしなむ人はそちらもオススメだ。(浦辺制作所・藤縄 優佑)
第1回目となる今回は「人類と敵対する生物が主役のゲーム」をテーマにした。一般的なゲームであれば人間は味方だが、今回のゲームでは人間と敵対している生物が主役。遊べば、「人って脆いけど厄介だな……」と人類の敵側の気持ちを抱くことうけあいだ。どれもCERO(対象年齢)は高めで、小さな子どもには不向きな点は注意していただきたい。
うごめく触手で楽々捕食。肉塊クリーチャーアクション「CARRION」
「CARRION」は、人を屠りながら研究所らしき場所から脱出を図る、探索要素を含んだアクションゲームだ。CEROはD(17歳以上向け)で、価格は2050円。主人公はアメーバのような肉塊のような、なんとも形容しがたい不定形なクリーチャー。伸縮する触手を床・壁・天井に這わせて移動するため動きも不気味で、人間を荒っぽく襲うため、絵面は凄惨になりがちだ。といっても本作はドットグラフィックのせいか、目を覆いたくなるほどの残酷な表現には感じにくい。
主人公のメイン武器である触手、そして特殊能力は人間にとって脅威となる。特殊能力は多彩で、敵の動きを止める糸を吐いたり、全身にトゲを生やしたりと、ゲームの進行に応じて増えていく。そんな主人公は、1対1であればたいてい負けない。しかしクリーチャーといえども生物に変わりはなく、銃弾や火炎放射などでダメージを受けてしまうし、一度に複数人を相手取ると一気にピンチに陥る。相手が1人のときを見計らって攻撃する、排水管を伝って相手の裏を取る、などなどステルスアクションのような立ち回りが大切となる。ホラー映画でクリーチャーやモンスターがこうした動きをする理由を、身をもって実感できるだろう。
また、人間を食べれば体力が回復する。人間すべてが武装しているわけではなく、非武装の人も登場する。彼らは要は回復アイテム的存在なのだが、なんだかホラー映画でありがちなやられ役のように見えるので、いじらしくもある(そう思いつつ食べる)。
本作は探索要素も楽しめる。できるだけ迷わないよう、余計な場所には行けないように作られているのだが、筆者は方向音痴なので結構迷った。こういうゲームではミニマップがないとダメな人間なのだ。まぁ、たいていの方なら大丈夫だと思う。探索時に発生する謎解きもアクションも、そこまで難しくはない。クリーチャーの見た目とは裏腹に、誰でも手を出しやすいゲームだ。
自由を求めるゴリラの脱出劇。スタイリッシュな雰囲気もクセになる「Ape Out」
「Ape Out」は、人間に捕まったゴリラが施設からの脱出を目指す、見下ろし型アクションゲーム。CEROはDで、価格は1500円だ。単色で描かれたイラスト調のシルエット、BGMとして流れるジャズ、攻撃が当たるとシンバルなどの楽器が鳴ってセッションを楽しめる作り、すべてにおいてオシャレなゲームである。攻撃方法は突き飛ばすことだけなのだが、さすがはゴリラなだけあって力が強い。人間を突き飛ばして壁に当てるだけで物言わぬ肉の塊にできるうえ、人間同士をぶつければまとめてやっつけられる。また、人間の体をつかんで盾にでき、つかまれた敵は混乱するのか銃を乱射するので、同士討ちも狙える。そんなゴリラも、無敵ではない。ライフルやショットガン、爆弾、火炎放射器などで武装した多数の人間を相手にするには分が悪く、銃弾であれば3発も当たるとゲームオーバーになってしまう。一度に複数人を相手にしないよう、遮蔽物を利用するなどした賢い動きが必要になる。
本作はステージクリア型で、各ステージはゴリラがやられるたびにちょっぴり構成が変化するのもユニークだ(方向音痴の筆者は実感しづらかったが……)。難易度は高めで何度もやられてしまうかもしれないが、リトライまでの時間は短く、テンポよく遊べるのはうれしい。敵もステージもバラエティに富んでいて、終始だれることなく楽しめる。パッと見はただの変わり種に見えてしまうかもしれないが、中身は歯ごたえのあるステルスアクションで、クオリティも高い。体験版も配信されているので、ぜひ触ってみてほしい。
罠を駆使して押し寄せる大量の人間に立ち向かう「ダンジョン・ウォーフェア」
「ダンジョン・ウォーフェア」は、ダンジョンの王となって、次々と襲い来る冒険者たちを、罠を使って倒していくステージクリア型のタワーディフェンスゲーム。CEROはC(15歳以上向け)で、価格は990円。各ステージ(ダンジョン)には防衛ポイントが設置されており、ここに敵が到達してしまうとライフが減る。すべてのライフを失うとゲームオーバーだ。敵は物量で攻めてくるので、手持ちのお金を使って罠を設置・強化しよう。
ゲーム序盤だと使える罠の種類は少ないが、ステージをクリアすると増えていく。単純に敵を攻撃するものから、敵を押し引きして穴やマグマなどに落とせる即死罠などが豊富に揃う。また、無料で設置できる代わりに、設置するごとにクールタイム(待ち時間)が発生し、1回発動すると消える「消費トラップ」も存在する。
これらの罠を使いこなし、ステージクリアを目指そう。ステージをクリアしたときはライフ残量によって3段階で評価され、最高評価をもらうには一度も侵入を許してはいけない。現段階では最高評価を目指すのは難しそうだと思ったら、ゲームを進めて自身のレベルを上げ、罠などを強化して、再度挑戦してみるのもアリ。
「ルーン」という、やりこみ要素のような機能も用意されている。敵のステータスなどを強化する機能で(例外的に敵が弱体化するルーンも存在する)、かつ複数のルーンの付与も可能。難しくすればするほど、クリア時に得られる経験値も増えていくという見返りもあるので、通常プレイでは物足りないという方にはぜひ挑戦してもらいたい。
難易度は通常プレイでもほどよく感じる。罠のレベルを初期化し、どの罠を強くするか割り振りし直すのも可能と、試行錯誤しやすいのもポイントだ。やりこみ要素もあるので、ゲーム初心者から上級者まで幅広く楽しめるだろう。なお、本作とその続編はAndroid/iOS向けにもリリースしている。こちらのほうがだいぶ安いため、スマートフォンでゲームをたしなむ人はそちらもオススメだ。(浦辺制作所・藤縄 優佑)