キーボードを刷新した13.3インチMacBook Pro、テレワーク活用術を掘り下げる

レビュー

2020/06/13 17:30

テレワーク活用のために覚えたいMacBookの便利ワザ

 新しいMacBook Proをテレワークにも積極的に活用するためのテクニックを二つ紹介しよう。一つはiPadをMacBookのサブディスプレイとして活用する術だ。macOS Catalinaを搭載するMacBook Proは、iPadOS 13に対応するiPadと組み合わせてMacのデスクトップを拡張またはミラーリングしてiPadをサブディスプレイのように使える「Sidecar」の機能が使える。

 Mac側の設定はAppleメニューのシステム環境設定にある「Sidecar」を選択して、接続先のデバイスにiPadを選択するだけ。iPadに付属するUSB充電ケーブルで有線接続して、iPadを充電しながらSidecarを使うこともできる。セカンドディスプレイであるiPadにFaceTimeのビデオ通話の画面を待避させると、ビデオ会議中にもMacBook Proのディスプレイが広く使えるのでおすすめだ。
 
iPadOS 13以上を搭載するiPadをサブディスプレイのように使えるSidecarも、
MacBookのテレワーク活用のテクニックとしてぜひ使いこなしたい

 もう一つの術として、ぜひビデオ会議の際にはMacBook Proの内蔵スピーカーを活用してほしい。13.3インチ、16インチのMacBook Proにはハイダイナミックレンジステレオスピーカーと名付けられたパワフルなステレオスピーカーが内蔵されている。

 動画サービスを楽しむ際にもダイアローグの明瞭度がとても高いが、これがビデオ会議の際には通話相手の声がクリアに聞こえることにつながる。聞き取りづらい発言を相手に言い直してもらう機会が減るだろう。内蔵スピーカーによる通話は機密性の高い情報を扱う会議には不向きだが、一人で家族もいない時や、またはオープンな内容のビデオミーティングに2~3名のグループで参加する時などにMacBook Proの内蔵スピーカーの活用は効果的だと思う。
 
現行MacBook Proシリーズは音もパワフルでクリア。
特にダイアローグの明瞭度が高く、ビデオ会議でも重宝するだろう。

13.3インチのMacBookは4モデル構成。どれを選ぶ?

 新しい13.3インチのMacBook ProにはThunderbolt 3端子を二つ設けるモデルと、より多く四つ搭載するモデルがある。上位に位置付けられる4ポートのモデルは第10世代のインテルコアプロセッサーを搭載するほか、メインメモリに読み込み速度と省電力性能に優れるLPDDR4を採用する。メインメモリは16GBが標準だが、最大32GBにカスタムアップグレードができる。
 
MacBook Proは四つのThunderbolt 3端子を搭載する上位モデルがおすすめだ

 ストレージの容量は4ポートのモデルは512GB、2ポートのモデルは256GBをボトムとしてカスタムオーダーによるステップアップができる。本体価格が前世代のモデルから少し手ごろになったことで、2020年モデルの13.3型MacBook Proは「とてもコストパフォーマンスが良い」と評価できるだろう。

 今後のビジネスシーンでは、簡易な動画を活用したプレゼンテーションの作成が求められるようになるだろう。MacBookとiMovieなどの動画編集ソフトを揃えて、自身で撮った動画をすばやく編集してファイルを作れる環境も整えておきたい。動画ファイルの保存にも使うストレージ容量はなるべく大きめな方が後悔することもないと思う。できれば512GB以上のSSD内蔵ストレージ搭載モデルを狙いたい。

 13.3インチのMacBook Proはスリムで携帯性が良い。一方で在宅ワークの主軸としてMacBook Proの活用を考えている場合、あまり外に持ち出す予定がなければ、iMacよりも省スペース設置ができて画面が広い16インチのMacBook Proを思い切って選んでも良いと思う。(フリーライター・山本敦)

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