パナソニック、食のウェブコミュニティサービス「EATPICK」で100万人の会員獲得目指す

サービス

2020/05/12 18:00

 パナソニックは5月12日、食をテーマにユーザー同士が情報を交換したり、ECで買い物などをするウェブコミュニティサービス「EATPICK」のサービスを開始した。料理に限定されない幅広い食(EAT)の情報を、自由に拾い出す(PICK)というコンセプトのサイトで、会員登録すれば無料で使える。まずは、1日当たり1万PVの閲覧、将来的に100万人の無料会員の獲得を目指す。

パナソニックの食のウェブコミュニティサービス「EATPICK」

 サイトは、「マイルーム」「コミュニティ」「EATPICKナビ」の三つから構成される。

 マイルームは、自分だけの部屋で、新着情報やフォロー、お気に入りレシピの確認、日々の食事をコメントや写真付きで記録できるカレンダー機能、公開情報の管理などが行える。普段の食生活の偏りや気づきが得られることなどを目的にする。
 
「マイルーム」の主な機能

 コミュニティは、ユーザー同士が「おいしい」「便利」「めずらしい」などの多彩な視点でオンラインで交流できるほか、食編集者やEATPICKアンバサダーと会話が可能。新しいコミュニティの開設をリクエストすることもできる。
 
「コミュニティ」の主な機能

 EATPICKナビは、1週間の献立を提案することに加えて休日に下ごしらえをして平日に10分で時短調理するレシピなどを紹介。レシピに掲載した食材を買い物リストにまとめることもできる。
 
「EATPICK」の主な機能

 なお、EC出店プラットフォーム機能として「EATPICK marche」も掲載。食編集者がおススメの商品や出店者を紹介したり、コンテンツ連動型ECによる購入もできるようにする。まずは2社の出店からスタートし、近日中にも10社まで拡大したいとする。
 
収益モデルのカギとなるEC出店プラットフォームの「EATPICK marche」

 EATPICKの収益モデルについてオンライン会見に出席したパナソニック アプライアンス社のキッチン空間事業部経営企画部ビジネスインキュベーション課の栗原清志課長は、「ECによる出店者とユーザーからの手数料収入や、EATPICKナビの有料化、有料会員化などで収益モデルを拡充していきたい」と語った。採算ベースとなるECの出店者数など具体的な数字は明らかにしなかった。

 パナソニックでは、食の「くらしアップデートサービス」として、2019年9月に「キッチンポケット」というアプリサービスを開始。第一弾として「3つ星ビストロ NE-BS2600」やヨシケイの食配サービスと連携させるなど、パナソニックのキッチン家電を軸としたファン同士の交流の場という意味合いが強かった。

 今回のEATPICKは、アプリをダウンロードする手間がないウェブブラウザベースに変えるとともに、パナソニックのキッチン家電の枠に縛られないことで、幅広いユーザーの獲得を目指す。まずは、現状のキッチンポケットの1日当たり1万PVの閲覧を、EATPICKの目標に据える。

 オープニングキャンペーンとして5月12日~7月20日まで、こだわりの逸品が各50人に当たったり、第1弾~第5弾まで人気のキッチン家電がプレゼントされるなどのイベントを実施する。