困難にも負けず来年もやるぞ Maker Faire!──「Mini MakerCon Tokyo 2019」開催
オライリー・ジャパンは11月2日、メイカー向けカンファレンス「Mini MakerCon Tokyo 2019」を開催した。誰もが、ものづくりの主役になれる「メイカームーブメント」を取り巻く課題を取り上げ議論を行う、メイカーのためのカンファレンスだ。第1部では「未来のメイカーを育てるために」と題し、若者への教育の観点から、特に若者へのアプローチを議論。第2部「Maker Faireを持続可能にするには? #2」では、8月のMaker Faire Tokyoで行われたパネルディスカッションの続きの議論を展開した。
第1部では、ヘボコン・ファウンダーの石川大樹氏が、技術力の「低さ」を愛でるロボットコンテスト「ヘボコン」が小学校の授業として採用されたことを紹介。コンテストをどう教育に生かすかの事例を披露した。
山口情報芸術センター[YCAM]の今野恵菜氏は、コンピューターを用いた表現のための学校「School for Poetic Computation(SFPC)」について報告。コンピューターを自由の道具として使うという自由な教育の在り方について紹介した。また、中学校技術科の教諭、新村彰英氏は技術化の時間がどんどん減少する中でのプログラミング教育の実態について報告した。
第2部では、デンソーの岡本強氏が、デンソー社内で立ち上げたD’s Maker College(DMC)の事例を紹介。会社で遊ぶをコンセプトに、業務とは一見無関係のモノづくりを業務外活動の効用を披露。さらに業務と結びつけた仕事で「遊ぶ」へのチャレンジを進めている現状も共有した。
また、デイリーポータルZの林雄司氏が、運営するウェブサイトの例を引きながら「楽しさ」を大事にして数字で説明しない価値の在り方について解説した。乙女電芸部の矢島佳澄氏は、7回連続でMaker Faire Tokyoに出展している歴史とともに「主婦がはんだごてを持って家電をつくりかえる世界」を目指してモノづくりに取り組んでいる現状を紹介した。
オライリー・ジャパンでは、今回のカンファレンスを「作ることの楽しさをホビーとして追求するメイカー」「起業を考えるメイカー」「STEAM教育にメイカームーブメントの成果を取り入れたいという人たち」が共存するコミュニティづくりに、Maker Faireがどう貢献すればいいのかなどを意識して開催したという。
また、持続可能性を取り上げた背景には、この6月、Maker Faireの本家でありライセンス元の米Maker Mediaが22人を全員解雇し業務停止に追い込まれたという「事件」があった。
その後、Make: Communityという新たな形で再出発を果たし、今年のMaker Faire Tokyoは8月に無事開催された。しかし、Maker Mediaが同社が主催していた米国の2大Maker FaireであるMaker Faire Bay Area(サンフランシスコ・サンマテオ)、Maker Faire New York(ニューヨーク)の開催の継続ができない状態になっている。今回のカンファレンスは、こうした大きな状況の変化にあたって、日本でのMaker Faireの新たな形を模索するためのものでもあった。
カンファレンスの最後に、オライリー・ジャパン Make 編集部の田村英男編集長は、日本でのMaker Faireの新しい試みとして小規模のMicro Maker Faireの開催を日本各地で始めると宣言。1回目は、宮城県仙台市で2020年1月25日に開催する事になったと報告した。出展募集は11月中旬に開始する。
また、Maker Faire Kyoto 2020は5月2日、3日に京都府精華にある、けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)で開催すると発表。さらに、Maker Faire Tokyo 2020は10月の3日、4日に東京ビッグサイトで開催すると併せて発表した。(BCN・道越一郎)
第1部では、ヘボコン・ファウンダーの石川大樹氏が、技術力の「低さ」を愛でるロボットコンテスト「ヘボコン」が小学校の授業として採用されたことを紹介。コンテストをどう教育に生かすかの事例を披露した。
山口情報芸術センター[YCAM]の今野恵菜氏は、コンピューターを用いた表現のための学校「School for Poetic Computation(SFPC)」について報告。コンピューターを自由の道具として使うという自由な教育の在り方について紹介した。また、中学校技術科の教諭、新村彰英氏は技術化の時間がどんどん減少する中でのプログラミング教育の実態について報告した。
第2部では、デンソーの岡本強氏が、デンソー社内で立ち上げたD’s Maker College(DMC)の事例を紹介。会社で遊ぶをコンセプトに、業務とは一見無関係のモノづくりを業務外活動の効用を披露。さらに業務と結びつけた仕事で「遊ぶ」へのチャレンジを進めている現状も共有した。
また、デイリーポータルZの林雄司氏が、運営するウェブサイトの例を引きながら「楽しさ」を大事にして数字で説明しない価値の在り方について解説した。乙女電芸部の矢島佳澄氏は、7回連続でMaker Faire Tokyoに出展している歴史とともに「主婦がはんだごてを持って家電をつくりかえる世界」を目指してモノづくりに取り組んでいる現状を紹介した。
オライリー・ジャパンでは、今回のカンファレンスを「作ることの楽しさをホビーとして追求するメイカー」「起業を考えるメイカー」「STEAM教育にメイカームーブメントの成果を取り入れたいという人たち」が共存するコミュニティづくりに、Maker Faireがどう貢献すればいいのかなどを意識して開催したという。
また、持続可能性を取り上げた背景には、この6月、Maker Faireの本家でありライセンス元の米Maker Mediaが22人を全員解雇し業務停止に追い込まれたという「事件」があった。
その後、Make: Communityという新たな形で再出発を果たし、今年のMaker Faire Tokyoは8月に無事開催された。しかし、Maker Mediaが同社が主催していた米国の2大Maker FaireであるMaker Faire Bay Area(サンフランシスコ・サンマテオ)、Maker Faire New York(ニューヨーク)の開催の継続ができない状態になっている。今回のカンファレンスは、こうした大きな状況の変化にあたって、日本でのMaker Faireの新たな形を模索するためのものでもあった。
カンファレンスの最後に、オライリー・ジャパン Make 編集部の田村英男編集長は、日本でのMaker Faireの新しい試みとして小規模のMicro Maker Faireの開催を日本各地で始めると宣言。1回目は、宮城県仙台市で2020年1月25日に開催する事になったと報告した。出展募集は11月中旬に開始する。
また、Maker Faire Kyoto 2020は5月2日、3日に京都府精華にある、けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)で開催すると発表。さらに、Maker Faire Tokyo 2020は10月の3日、4日に東京ビッグサイトで開催すると併せて発表した。(BCN・道越一郎)