MacBookでも使える最大30W対応の超小型急速充電器、RAVPower「RP-PC120」を試す
RAVPower(ラブパワー)は“アジアのシリコンバレー”とも称される中国のシンセンに拠点を置くSunvalleyグループのモバイルバッテリーのブランドだ。そのRAVPowerが発売した世界最小クラスのサイズを誇る、30WのUSB Type-C急速充電器「RP-PC120」をレビューしたい。
旅行や出張に出かけるとき、あるいは一日中外に出て働くスタイルが標準のビジネスマンにとって、PCやスマートフォンの充電器は、なるべくコンパクトかつ軽量で、複数の端末を1台でチャージできるものを選んで持ち歩きたいものだ。
RP-PC120はUSB Type-Cのバッテリーケーブルが接続できる充電器だ。最大出力は30Wを確保しているので、アップルのiPhoneやiPad Proだけでなく、MacBookシリーズの一部ノートPCの急速充電を1台でまかなえる。
本体は約42×42×30mm、約60gというサイズ感である。筆者がいま使っているiPhone 11 Proのパッケージに同梱されている充電器と並べた写真が大きさをイメージする目安になるだろうか。
これほど小さいのに、最大30W出力の急速充電に対応できた理由はいくつかある。一つは高い発電効率と耐圧性を持つ次世代のパワー半導体素子として注目されている「GaN=窒化ガリウム」を採用しているからだ。
窒化ガリウムを採用するメリットは、充電時に端末内部に発生する熱を大幅に抑えて安全性を向上できることだ。発熱が低く抑えられることによって、内部の設計にも高い自由度が得られる。引いては窒化ガリウムを採用していない一般的な30WのUSB Type-C充電器よりもさらに踏み込んだサイズダウンが図れるというわけだ。
実際に本機を試してみると、充電のパフォーマンスがとても安定していることが実感された。その背景にはRAVPowerが以前から展開する充電器製品にも採用する、独自の充電技術「iSmartテクノロジー」が貢献しているところが大きいようだ。
RAVPowerのiSmartテクノロジーはより汎用性の高いUSB電力の拡張規格であるUSB Power Delivery(USB PD)との互換性も確保できている。つまりUSB PDによる急速充電に対応するノートPCやタブレット、スマートフォンでもRP-PC120が使えるということだ。
メーカーが発表している充電0%から100%になるまでの時間の目安は、代表的な機器を挙げるとアップルのiPhone XS Maxが約122分、iPhone XSが約123分、2018年に発売されたMacBook Pro(A1990)が約200分。
iPhone 11 Proをパッケージに付属するUSB Type-C充電器と、RAVPowerのRP-PC120とを交互に接続してバッテリーが10%回復するまでにかかる時間を確認してみたところ、およそ2分ほどRP-PC120の方が速くチャージできていた。なおiPhone 11 Proに付属する充電器の最大出力は18Wなので、底力の違いが充電時間の差として現れた格好だ。
昨今は本体の充電用として、さまざまなデバイスがUSB Type-C端子を搭載するようになり、その輪が急速に拡大しつつある。筆者が仕事に活用している2019年モデルのMacBook Airのほか、2018年モデルのiPad Pro、両端の端子がUSB Type-CとLightning仕様のケーブルが同梱されるようになったiPhone 11 Proの充電器が、出張の際にRP-PC120とUUSB Type-Cケーブルを持参すればひとまとめにできることのありがたみは、本機を持ち歩くようになってから強く実感している。最近はワイヤレスタイプのヘッドホンにイヤホン、あるいはポータブルオーディオプレーヤーの中にもUSB Type-C端子を採用する機器が増えてきたからなおさらだ。
余談ではあるが、ソニーのポータブルオーディオプレーヤー“ウォークマン”も、デジタルファイルの再生に対応するようになってから長く独自形状のWM-Portと呼ばれる端子を採用してきたが、2019年末に発売される新製品「NW-ZX507」と「NW-A100シリーズ」からデータ伝送用・充電用のデジタル端子としてUSB Type-Cが初めて採用された。
もはやUSB Type-Cがデジタル機器の最もスタンダードな端子になりつつある。そしてこれらの機器を発熱を抑えながら、安全に急速充電ができるコンパクトで便利な充電器がRAVPowerのRP-PC120であると言えるだろう。価格はオープンで税別実勢価格は3400円前後。比較的気軽に購入ができて、便利さを実感できるアイテムとしておすすめしたい。(フリーライター・山本敦)
旅行や出張に出かけるとき、あるいは一日中外に出て働くスタイルが標準のビジネスマンにとって、PCやスマートフォンの充電器は、なるべくコンパクトかつ軽量で、複数の端末を1台でチャージできるものを選んで持ち歩きたいものだ。
RP-PC120はUSB Type-Cのバッテリーケーブルが接続できる充電器だ。最大出力は30Wを確保しているので、アップルのiPhoneやiPad Proだけでなく、MacBookシリーズの一部ノートPCの急速充電を1台でまかなえる。
本体は約42×42×30mm、約60gというサイズ感である。筆者がいま使っているiPhone 11 Proのパッケージに同梱されている充電器と並べた写真が大きさをイメージする目安になるだろうか。
これほど小さいのに、最大30W出力の急速充電に対応できた理由はいくつかある。一つは高い発電効率と耐圧性を持つ次世代のパワー半導体素子として注目されている「GaN=窒化ガリウム」を採用しているからだ。
窒化ガリウムを採用するメリットは、充電時に端末内部に発生する熱を大幅に抑えて安全性を向上できることだ。発熱が低く抑えられることによって、内部の設計にも高い自由度が得られる。引いては窒化ガリウムを採用していない一般的な30WのUSB Type-C充電器よりもさらに踏み込んだサイズダウンが図れるというわけだ。
実際に本機を試してみると、充電のパフォーマンスがとても安定していることが実感された。その背景にはRAVPowerが以前から展開する充電器製品にも採用する、独自の充電技術「iSmartテクノロジー」が貢献しているところが大きいようだ。
RAVPowerのiSmartテクノロジーはより汎用性の高いUSB電力の拡張規格であるUSB Power Delivery(USB PD)との互換性も確保できている。つまりUSB PDによる急速充電に対応するノートPCやタブレット、スマートフォンでもRP-PC120が使えるということだ。
メーカーが発表している充電0%から100%になるまでの時間の目安は、代表的な機器を挙げるとアップルのiPhone XS Maxが約122分、iPhone XSが約123分、2018年に発売されたMacBook Pro(A1990)が約200分。
iPhone 11 Proをパッケージに付属するUSB Type-C充電器と、RAVPowerのRP-PC120とを交互に接続してバッテリーが10%回復するまでにかかる時間を確認してみたところ、およそ2分ほどRP-PC120の方が速くチャージできていた。なおiPhone 11 Proに付属する充電器の最大出力は18Wなので、底力の違いが充電時間の差として現れた格好だ。
昨今は本体の充電用として、さまざまなデバイスがUSB Type-C端子を搭載するようになり、その輪が急速に拡大しつつある。筆者が仕事に活用している2019年モデルのMacBook Airのほか、2018年モデルのiPad Pro、両端の端子がUSB Type-CとLightning仕様のケーブルが同梱されるようになったiPhone 11 Proの充電器が、出張の際にRP-PC120とUUSB Type-Cケーブルを持参すればひとまとめにできることのありがたみは、本機を持ち歩くようになってから強く実感している。最近はワイヤレスタイプのヘッドホンにイヤホン、あるいはポータブルオーディオプレーヤーの中にもUSB Type-C端子を採用する機器が増えてきたからなおさらだ。
余談ではあるが、ソニーのポータブルオーディオプレーヤー“ウォークマン”も、デジタルファイルの再生に対応するようになってから長く独自形状のWM-Portと呼ばれる端子を採用してきたが、2019年末に発売される新製品「NW-ZX507」と「NW-A100シリーズ」からデータ伝送用・充電用のデジタル端子としてUSB Type-Cが初めて採用された。
もはやUSB Type-Cがデジタル機器の最もスタンダードな端子になりつつある。そしてこれらの機器を発熱を抑えながら、安全に急速充電ができるコンパクトで便利な充電器がRAVPowerのRP-PC120であると言えるだろう。価格はオープンで税別実勢価格は3400円前後。比較的気軽に購入ができて、便利さを実感できるアイテムとしておすすめしたい。(フリーライター・山本敦)